栄光の翼

ちよみ

2009年06月13日 12:20

「詩」


栄 光 の 翼


    友よ聴け

    この萌芽の息吹を

    残雪のきしみを  
   
    広大な地平よりわきあがる   
    
    暁の凱歌を

    さあ

    涙を拭け
 
    立ち上がれ

    沈黙の白夜は
    あけて

    今こそ

    新たなる未知
    の光

    若きアポロンの
    目覚めだ

    君には判るか

    ぼくの鮮血のたぎりが

    魂の躍動が

    共に歓呼し

    ともに苦悩する

    信頼と情熱を

    分かち合う仲間よ

    汗と泥にまみれて

    歯をくいしばる

    結実の

    一投に

    一打に

    なんと強い友情の手ごたえ

    なんと素晴らしい生命の飛翔

    友よ見るがいい

    あの青雲の彼方を

    栄光の翼も雄々しく

    ほら

    純白のタカが

    舞いあがるぞ    
<今日のおまけ>

    この詩は、かなり以前に書いたもので、東大生との合評会の時初めて披露したら、

    「特攻隊の詩ですか?」

    と、言われていまいました。

    「いいえ、よく読んで頂ければわかりますが、これは、高校野球をイメージして書いたものです」

    と、答えましたら、

    「ちよみさんの書くものは、みんな戦争ものかと思いました」

    との感想。そうです。あの頃のわたしは、卒論も戦争文学についてでしたし、愛読書は、「海軍」でした。

    硬派そのものの学生でしたが、たぶん、今も本質は変わっていないように思います。オゥ!
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