刑事ドラマに一言

ちよみ

2012年08月25日 14:37

刑事ドラマに一言



    長野朝日放送で、午後放送されている「警視庁失踪人捜査課」----。

    本放送の時は、まったく観ようという気にもならなかったドラマだが、再放送を何気に観ていて、意外に面白いことに気が付いた。

    まず、ドラマの設定だが、一応日本の警視庁内にある架空の捜査課を舞台にしているのだろうが、演じている俳優たちの台詞回しや行動は、まるでアメリカドラマのような雰囲気である。

    やたらに長い廊下を歩きながらの会話は、よくアメリカドラマが取り入れる手法である。

    制作スタッフは、おそらくそうしたことをあえて意識しているのではないかと感じた。

    ただ、このドラマが、「相棒」のように息の長いものとならなかったのは、刑事たちの位置づけの失敗が一因であろう。

    主人公とパートナーになる刑事を、女性にしたのはまずかったように思った。

    女性と男性がパートナーになる場合は、女性側が主人公ならば視聴者心理としてはしっくりくるのだが、男性側が主人公となると、やはりパートナーには男性が良いように思う。

    たとえば、戦場物を例に上げると判りやすいのだが、視聴者心理として、男性ばかりが出るドラマは、男性女問わず違和感なく受け入れられる。

    しかし、女性ばかりが出るストーリーは、何処かぎこちなさが消えないものらしく、よほど脚本やキャスティングがしっかりしていない限り、観る人の好感を得にくいという難しさがあるのだそうだ。

    また、もう少し各刑事たちの個性を出せば、判りやすくなったのかもしれない。

    個人的には、主人公に過去のトラウマがあるという設定はあまり好きではないので、これもドラマを煩わしくさせている要因だろう。

    そんな訳で、今までまったく観なかった「相棒」以外の刑事ドラマを、このところ時々観ている。

    ユニークなのは、「警視庁捜査一課9係」だろう。

    「太陽にほえろ!」の正統派刑事ドラマ路線を行くシリーズ物で、たとえ未遂とはいえ同僚刑事同士がベッドを共にするような踏み込んだ恋愛模様をストーリーに盛り込んだものは、あまりお目にかかったことがない。

    まるで、「キャグニー&レイシー」のようで、日本のドラマもだんだんアメリカ並みになって来たなァ・・・と、ちょっと笑った。

    「遺留捜査」に関しても、女性上司が気丈なやり手で、彼女に対して、先日の放送で殉職した部下が淡い恋心を懐いていたことを、主人公だけが知っている----という設定も、なかなか面白かった。

    刑事ドラマは、かつての「七人の刑事」や「太陽にほえろ!」のような完全男性主義的イメージから、次はその反動からか、やたらに一人の女性刑事が肩ひじ張って悪に立ち向かう「エイリアン」のリプリータイプになり、今は男性刑事と女性刑事が性別に関係なく、より人間臭さを垣間見せながら、犯人を追いつめるという形態に変わりつつあるようだ。

    今後は、どんな刑事ドラマが作られて行くのだろうか?

    人情やリアリティーばかりを追求しても、決して面白いものは生まれないだろうから、これまで以上に制作側のアイデアの質が問われることになるのだろうな。

    



       
<今日のおまけ>

    今日は、昨日よりも少しばかり風があるので、ありがたいですね。

    で、今朝、我が家の家庭菜園で、長さ30センチの特大長ナス(米ナスではありません)が採れました。

    普通の長ナスと比べても、かなり大きいです。

    今年は、キュウリやナスの生育が格別良くて嬉しい限りです。

    

    
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