痛みは気のせい?
痛みは気のせい?
先日の新聞に、痛みはプラセボ効果で治せる場合があるという記事が書かれていた。
プラセボとは偽薬のことで、これについては心理学の領域で色々な実験がされているそうで、なんと、モルヒネの50パーセントほどの効果もあるという。
しかも、鎮痛薬だけではなく、色々な薬にもプラセボ効果はあり、現在は新しい薬の効果を実証する場合、本物の薬と偽物のプラセボを、患者はもとより医師にも判らないようにして、その効果を比較する方法が用いられているというのだ。
医師の中には、
「患者があまりに痛がるので、痛みどめだといってビタミン剤を注射したら、良く効いたというので、やはりあの痛みは気のせいだったんだよ」
と、話す人もいるという。
プラセボ効果は、つまりは誰にも起こる自然な反応なのだというが、その効果は人によってかなり異なるそうでもある。
小さな子供がお腹を痛がった時、お母さんが手のひらをお腹にあてて静かにさすってやるだけでも、痛みがひいたという話は良く聞く。
これは、お母さんと子供の間に大きな信頼関係があるからこそ、起きるプラセボ効果なのだという。
プラセボ効果は、患者本人の治りたいという気持ちが強いことや、患者がどれほど医師を信頼しているかでもかなり変わってくるのだそうだ。
もちろん、治りたいと思う気持ちが強い患者ほどこの効果は高く、また、医師を信頼している患者ほど効果は高いのである。
どれほど検査をしてもさしたる原因がなく、それでも痛みがひどいという患者は、もしかしたらその病気を治したくないというような気持ちが何処かにあるのかもしれないし、さらに、担当医との間に信頼関係が築けていない可能性もあるということになる。
わたしの知り合いの年配女性にも、脚の痛みがひどくて運動が出来ないという人がいて、鎮痛薬も既に相当強いものを処方されているために、医師からは、これ以上の薬は出せないと注意されている。
しかも、脚に特別な問題があるわけではないそうだ。
この女性も、もしかしたら潜在意識の中では、脚の痛みを治したくないと思っているのかもしれない。
痛みがなくなれば、今までのようにご主人に頼りきりの生活が出来なくなる恐れが出て来るからだ。脚が痛むという理由がありさえすれば、家事労働の手抜きもある程度許してもらえる。
もしかしたら、人が認知症やうつ病を発症するきっかけの一つとして現実逃避があるように、痛みも現実逃避の一手段として持続している場合もあるのやもしれない。
痛みの発生には、心の問題が大きいということは以前から言われているが、そういう患者にとっては、誰か一人でも心から信頼できる人が現れるだけで、痛みはかなりの確率で回避できる問題なのかもしれないのである。
<今日のおまけ>
今日は背中がバキバキで、耳鳴りまでしている。
ここ数日の忙しさが、ついに限界点に達したようだ。
膨大な資料を片手に、パソコンを打ち続けるのも、たいそう疲れるものだ。
しかし、まだまだ終わりではない。
都市伝説の番組、相変わらず面白い。
アメリカでは、ゾンビを作る受験が行なわれていると噂されているというし、モーツァルトがフリーメイソンの一員で、その実態を歌劇「魔笛」に描いたために謎の死を遂げる破目になったというのも、ユニークだった。
それにしても、緑色のゴム人間を見たという的場浩司の話は本当なのだろうか?
また、二機の無人惑星探査機ボイジャーのことも、地球外生命体との交信をその任務の一つとしていて、その存在が真っ先に日本人科学者に知らされることになっている----というのは、わたしのような「スタートレック」ファンには信じられるような気もする。
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