人真似と安心感

ちよみ

2013年01月02日 19:45

人真似と安心感



    あなたは、「皆さん、お持ちですよ」とか「皆様にお買い上げ頂きました」などというセールストークに乗せられて、ついつい欲しくもないものを買ってしまったことはないだろうか?

    これは、人間が本来持つ、「同調心理」を巧みについた販売員の常套句なのである。

    人は、周りの人たちと同じでいたいとか、後れをとりたくないという気持ちを必ずもっている。

    そのために、他人の行動につられたり、他人の意見に影響されてしまうことが往々にしてあるのだという。

    「わたしは、絶対に他人の意見に流されるような心の弱い人間ではない」

    そう信じている人も、もしもデパート火災などに遭遇した場合でも、何処までも自分の考えを通して、あくまでも自分が信じる人と反対の方角へ逃げるといった行動がとれるかといえば、甚だ心もとないはずである。

    また、人と違った行動をとることで、周囲から非難されたり、仲間外れにされることを懸念して、不本意ながら従ってしまうという人も多いはずだ。

    心理学者のアッシュは、これについて面白い実験を行なっている。

    9人の学生を一つのグループにして二枚のカードを見せ、一枚のカードに書かれている横線と同じ長さの線を、もう一枚のカードに書かれている三本の横線の中から選べという課題を与えたのだそうだ。

    その9人のうち8人は実はアッシュが用意したサクラで、サクラたちは、わざと間違った横線を選ぶ。

    その時、残りの一人はどう反応するかということを見たのである。回答は一人ずつ順番に行なわれ、サクラではない被験者一名は、最後から二番目に答えるというやり方をとった。

    これを被験者を替えながら何度も繰り返し行なった結果、被験者50人中、ほぼ三分の一が自分の意見を曲げて、サクラたちの意見に同調したのだそうである。

    被験者の中には、サクラたちの意見を聞いているうちに、本当にそう思い込んでしまったという者もいたという。

    何故、このようなことになってしまうのかといえば、人は「同調」により安心感を得たいと思っているのだという。孤立や孤独を恐れ、仲間でいることに安心する。

    そういう深層心理が働くために、実は本意ではないことでもしてしまうという傾向にあるのだという。

    ところが、時に人真似を極度に嫌い、人と違うことをすることに快感を覚えるという人もいる。こういう人を世間では「非常識」とか「天邪鬼」などと言いたがるが、ノーベル賞受賞者の中にはこういう性格の人が意外に多いのだそうである。

    人と同じことを考えていたのでは、世紀の大発明や発見は出来ないということなのだろう。

    「赤信号、みんなで渡れば怖くない」とは、日本人の性格をよく表わした言葉だが、また日本人ほど同調性が好きな国民もいない。意味不明な曖昧笑顔も、日本人特有の同調性から生まれた世渡りの知恵なのかもしれない。

    が、だからこそ、日本人ノーベル賞受賞者は多くないのだろうな。

        
<今日のおまけ>

    昨夜の「相棒11スペシャル」---脚本がよく書けていたと思う。

    伏線も緻密に張られていて、なかなか面白かった。

    それにしても、大晦日の番組、本当にもう呆れるくらい面白いものがなかったなァ・・・。

    「紅白」も観る価値なし!うるさいだけ。

    「料理の鉄人」も自己満足のパフォーマンスに終始しているだけで、あんな料理食べたいと思うか?

    この不景気に、食材の無駄遣いもいいところだ。

    あのようなバカげた豪華料理を作るお金があるのなら、進学したくても出来ない子供たちの支援に回して欲しい。
    
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