色々おしゃべり 84
色々おしゃべり 84
先日、60代の女性観光客から、
「カメラにフィルムを入れたいんだけれど、何処で売っているか教えて欲しい」
と、訊かれたので、近くの写真店を教えたのだが、
「そこへ行ったんだけれど、今日はお休みみたいで・・・」
と、言う。
昔は、写真フィルムなど、観光地ではどんな店にでも置いてあったものだが、デジタル全盛の今は、ほとんど見当たらなくなってしまった。
わたしも、かつては歴とした一眼レフフィルムカメラを使っていたのだが、今は安価な小型デジカメばかり使っている。
「フィルムカメラの方が、断然、味のある写真が撮れますよね」
と、言うと、女性観光客も、
「そうなのよ、だから、わたしは未だにこのカメラしか使わないの。どうして、こんな時代になっちゃったのかしら・・・」
何とも残念そうにため息をついた。
本当に、そう思う。
デジタルカメラは、確かに美しく繊細に撮れるし、光線の加減も操作ボタン一つで微妙に調整出来、実際に被写体を肉眼視しているような見事な作品に仕上がる。
しかし、フィルムカメラの方が、より撮影者の個性を反映させられたような気がするのだ。
結局、その女性観光客は、フィルムが買えなかったために、せっかくの旅の思い出を残すことが出来なかった。
わたしが使っていた一眼レフも、今では棚の奥でほこりをかぶっている。
でも、またいつかこいつのシャッターを切ることが出来れば・・・と、秘かに目論んでいる。
皆さんも、家にあるフィルムカメラをもう一度使ってみては如何だろうか?
一昨年亡くなった叔父が、生前、病院のベッドで話していた。
「きっと、また、フィルムカメラの時代が来るよ。おれも、元気になったら、また趣味の写真を始めようと思う」
叔父の願いは叶えられなかったが、その予言は、今も信じられるような気がしている。
*** 昔、フィルムカメラで撮影した軽井沢での一枚
<今日のおまけ>
ある主婦が話していた。
「自分の通院にかかるお金を稼ぐために、仕立て物の内職を始めた」
と----。
ご主人が病気で高額の医療費がかかるので、自分も体調が悪いのだが、病院へ行くのを諦めていたのだという。
しかし、この内職も売り上げは芳しくないそうで、とても医療費にまで回せるものではないそうだ。
「こんな時代が来るとは、予想もしなかった・・・」
主婦は悔しがる。
どうやら、アベノミクスの風も地方までは吹き込まず、期待外れに終わる公算が大である。
この調子が続けば、参議院選では自民党独り勝ちとも行かなくなって来そうだな。
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