~ 今 日 の 雑 感 ~
わたし、追いかけます!
病院の外科外来の待合所の椅子に腰かけていたら、60代ぐらいの一人の女性が、女性看護師さんを呼び止めて、何処か深刻そうな口ぶりで話しかけていた。
「それ、わたしには、ちょっと・・・・」
看護師さんは、何故か浮かない顔である。女性は、それでもなお食い下がる。
「どうしても、ダメ?」
「ダメか、ダメじゃないか、わたしには、決められないので、担当の先生に直に訊いてみてくれませんか?」
看護師さんは、困惑した様子で女性を説得している。すると、女性は、
「だって、あたしからじゃ言いにくいじゃないの。先生を信用していないみたいで・・・・・」
「でも、〇〇さんから訳を話してもらわないと-----。今日、先生いらっしゃるから、会って行って下さい」
「え~~~!」
女性は、如何にも不満顔でその場から立ち去って行った。
そこへ、別の女性看護師さんが近付いて来て、その困惑顔の看護師さんに声をかける。
「何か、あった?」
「それが、〇〇さん、自分を手術して下さった担当の先生が、もうすぐこの病院をやめられるというので、そのあとを追いかけて、自分も別の病院へ移りたいって言うんですよ。新しい先生に診てもらうよりも、これまでの先生の方がいいっていうことで---。だから、そういうことなら、一応、今診て頂いている先生に、そのことを話してから、病院を替わってくださいって、お願いしたんですけれど、自分で言うのは気が引けるからっていうことで------」
「ああ、そういうこと-----。最近、そういう患者さん、よくいるよね。でも、黙って移られても困るしねェ・・・・」
もう一人の看護師さんも、溜息をつく。そして、
「でも、その先生を追いかけて、あっちの病院へ移っても、先生の方がそこもまた異動ということになれば、やっぱり、こちらで診て欲しいって、戻って来ることになるんじゃァないの?それなら、あとのことも考えて、一応、今の先生に話しておいた方がいいと思う」
「-----ですよね」
二人の看護師さんは、そう言いながら、仕事へと戻って行った。
この会話を、わたしの隣に腰かけていた年配の女性も聞いていたらしく、
「だいたい、最近の医者は、コロコロ替わりすぎるんだよ。少しは、ひとっところに腰を落ち着けようって気にならないのかねェ。まったく、来るたびに担当医の顔が替わっていたんじゃ、患者を診ているんじゃなくて、カルテを診察しているだけじゃないのかって思うよ。あたしだって、もう今の先生で、五人目だよ」
と、独りごとを言うように話してから、わたしに向かって、
「お姉さんは、何人目?」
いきなり振ってきたので、わたしは、慌てて、
「え~~と、外科だけだと、四人目です。でも、四人目の先生は、一番最初の先生ですから・・・・」
「へ~~、それは、ラッキーだったね。そんな人、珍しいよ」
そう感心すると、その年配の女性は、ちょっと怒ったような口ぶりで言った。
「あたしだって、出来れば、一番最初に診てもらった先生を追いかけて行きたかった」
<今日のおまけ>
「事業仕訳け」の「仕訳け」だけれど、いつから「仕分け」に統一されたのかな?
以前は、NHKも、テロップで表示する時は、間違い無く「仕訳け」を使っていたのに、いつの間にか「仕分け」と表示するようになっていた。
わたしは、個人的には「仕訳け」の方があっていると思うんだけれど、たかが言葉一つ。知られなければこっそり変えてもいいやと、いう、その根性が面白くない。
セコ過ぎませんかね、NHKさん。