徒 然 雑 感 4・・・・・586
~ 今 日 の 雑 感 ~
徒 然 雑 感 4
北海道の夕張市といえば、2007年、財政債権団体になった自治体だよね。
そこの診療所の医師が、先月、首つり自殺を図った五十代の男性の受け入れを断わっていたというニュースがあった。
この診療所の村上智彦医師は、男性が既に心肺停止の状態にあると聞き、外来患者の診療中でもあり、対応不可能として救急隊からの受け入れ要請を断わったそうで、この診療所は昨年九月にも同様に首をつった状態で見付かった男子中学生の受け入れを断わっていたそうだ。
村上医師は、「首つりと聞いて検案(死亡確認)のケースと判断した。緊急性が低く、自分は外来もあったため、他の医療機関で対応してもらいたいと伝えた」と話しているそうで、藤倉肇市長は「誠に遺憾という思い。市立診療所の開設者として総括が必要だ」と語ったという話だ。
でもね、「誠に遺憾」と言ったって、心肺停止状態の患者を診療所へ運んで何が出来るって言うわけ?
結果、死亡確認をするだけの話でしょ?
しかも、事故や事件、災害に遭った事例じゃない。自殺でしょ?
わたしは、この医師の判断に間違いはなかったって思うけれどね。
わたしも以前、病院で採血をしてもらった時、どういう訳か家へ帰って来たら採血した腕の血管が紫色に浮き出て来てしまって、あまりに不気味だったので、翌日は休診日にもかかわらず救急外来へ駆け込んだことがあった。
そうしたら、わたしのあとから中年の男性が一人、奥さんと思しき女性とやって来て、「親指の第一関節から上が取れてしまった!」と、言う。何かの機械で切ってしまったらしいのだが、もう、夫婦そろって顔面蒼白。
そりゃァ、そうだよね。指が取れちゃったんだから、もうパニックだよね。
もちろん、取れたとはいっても、取れた親指をくっつけて来たんだけれど、その日の救急担当の外科医は落ち着いたもので、先にわたしの方の診察をしてくれるという。
わたしは、向こうの人の方が緊急だからと、遠慮したんだけれど、医師は、それでもわたしの方を先に診ると言って、わたしは診察してもらった。結局、採血の際に血管を針が突きぬけてしまい、腕の止血がうまく行っていなかったための事故だったようだ。
でも、聞けば、こういう一見ささいなことの方があとで重大な症状を引き起こすことがあるので、わたしの方を優先したという。しかし、親指が取れているのは、単に親指が取れているだけのことで、当面、命に問題が生じることではないそうで、その後、その医師は、男性の親指を上手にくっつけてくれたそうだ。
つまり、医師たちの判断は、素人には理解できない場合が多い。
どれが優先で、どれが後回しでもいいかなどという判断は、結局、現場の医師にしか判らないことなんだよね。
もしも、村上医師が、外来患者を放りっぱなしのままで首つり自殺者を診察していて、その外来患者の症状が急変したら、「遺憾だ」と、言った市長は、どう責任を取るつもりなのだろうね。
首つり自殺者も死亡、外来患者も死亡-----そういうことだってない訳じゃないでしょ?
誰も来手のない破産自治体の診療所で一生懸命働いている医師に、あまり負担をかけるようなことをして欲しくないよね。下手な責任追及なんかしたら、また、医師がいなくなってしまうよ。
その方が困るんじゃないの?
<今日のおまけ>
政治家がよく口にする「きっちりと」という言葉。
なんだかとても耳障りだよね。
だって、「きっちりと」ということほど、いい加減になってしまうわけだから・・・・。
社民党の福島瑞穂党首もよくこの「きっちりと」を使うけれど、一つもきっちりとしたところがないのがあなた自身だということ、福島さんが一番わかっているんだと思うけれどね。
菅総理大臣誕生ですね。
これで、やっと本来の民主党らしい形になったような気がします。
大学時代、まだ若い菅さんの衆議院当選の写真を新聞で見ていた時、奇しくも友人の一人が言いました。
「この人、きっと総理大臣になるよ」
あの子は、千里眼だったのかな?
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