ネット依存症のママが増えている

ちよみ

2012年10月16日 12:04

ネット依存症のママが増えている



    「戦闘中」が「逃走中」に比べてイマイチ観ている側の気が乗らないのは何故かといえば、参加者の背景にドラマがないからだという理由があるように思える。

    もしも、彼らの間に何らかの因縁にまつわる宿命的な設定が出来て、「忍」にも少し人間性のようなものが見えたら、ゲームの内容はかなり濃くなるのではないかと思うのだが・・・。

    このままだと、やはり面白さの軍配は「逃走中」に上がらざるを得ないのだろうな。




    少し前まで、主婦の依存症と言えば「アルコール依存症」「買い物依存症」「外出依存症」などが良く聞くものだったのだが、最近は「ネット依存症」の母親が増えているという話題を、あるテレビ番組で取り上げていた。

    番組中に出て来た若い母親は、一歳になる子供がいるのだが、慣れない土地での生活で周囲に友だちもなく、子供の悩みなども相談できる相手がいなかったため、インターネットの世界に子育てについての救いを求めてしまったのだという。

    彼女は、夫を会社へ送り出すと即座にパソコンに向かい、さまざまな子育てに関するウェブサイトの記事を読み漁った。

    やがて、パソコンの前に座っている時間は一日八時間にものぼり、夫が出勤する時も見送ることなく、夜間も操作にのめり込んだ。

    お腹が空いた子供が、傍らのベビーベッドで泣き出すと、

    「煩わしい!」

    とばかりに、左腕に抱え込んで授乳しつつ、右手でマウスを操作し続けたのだという。

    そんな生活が一年半も続いた頃、子供に異変が起きていることに彼女は気付いた。

    同じ年頃の他の子供たちが既に片言の言葉をしゃべっているのに、我が子は何故か未だに一言も言葉を発しないのだ。

    赤ん坊は、最も身近にいる母親との毎日のコミュニケーションから自然と言葉を覚えて行くのだが、一日の大半をパソコンに向かっている母親は、ほとんど子供との会話というものをしない。

    子供が言葉を覚えられないのは当たり前なのである。

    これにショックを受けた彼女は、パソコンに向かう時間を一日三時間と決めた。それでも、インターネット依存症はまだ完ぺきには直ってはいないようであった。

    子育ての悩みを解決しようと始めたパソコンが、逆に子供を蔑ろにする道具となってしまっていたわけである。

    番組司会者の女優は、「本末転倒だ」と、呆れていた。

    インターネットの向こうには、自分と同じような悩みを持つ多くの母親がいると思うことで、彼女は寂しさを紛らわせることが出来たのだろうが、それは別の言葉でいうならば単なる現実逃避にしか過ぎない。

    「一歳からの最も子供の成長に母親の愛情が必要な時期に、このような接し方しかされないなんて可哀そう。『まだ小さいから蔑ろにされたことなど覚えていないから良いか・・・』なんて、笑っている場合ではない。わたしは、パソコンを使うことが出来ないけれど、今になって考えれば、子育てにはその方が良かったのかもしれない」

    司会者の女優は、何とも腑に落ちない顔で、そう話した。

    確かに、インターネットの世界には踏み込んだら簡単には這い上がれない、一種の麻薬のような魅力があるといわれる。

    もしも、自分がネット依存症ではないかと思う人は、昼間も夜間もパソコンを操作し続けるなど、現実の方がネット社会の付属品のようになってしまわないうちに、自分の異常を自覚し、少しずつでもパソコンから離れる生活を取り戻すことだと、番組コメンテーターの医師は、語っていた。
<今日のおまけ>

    時々共同浴場で顔を合わせる70代前半の女性がいるのだが、彼女は最近パート勤めをしていたお店が閉店し、職を失ったこともあってか、いつも機嫌が悪い。

    脱衣所の床が濡れているというだけで、「気持ち悪い!」と、他の入浴者に対してあからさまに皮肉を言いながら、足ふきのバスタオルで床を拭く。

    もう70歳も過ぎているのだから、勤めをやめたからと言って、誰もおかしいとは思わないのに、彼女はこれを機に年寄り扱いされるのではないかと、異常なまでに神経質になっているようなのだ。

    とはいっても、高齢ゆえにこれから働き口を見付けることは容易ではないだろう。

    もうしばらく、この不機嫌に付き合わねばならなくなるのかもしれない。
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