~ 今 日 の 雑 感 ~
飛び込み診察を頼みました\(^o^)/
今日は、通院予約日ではありませんでしたが、ちょっと調子が悪かったので、飛び込み診察をお願いし、病院へ行ってきました。
今日の診察は、泌尿器科です。
わたしを診察して下さったのは、まだ三十代前半の若くてハンサムな男性医師です。少しハンサム過ぎて、一見女性のようにも思えるのですが・・・・。
症状の方は、一過性のもののようでさほど深刻なことではありませんでした。(まあ、既に充分深刻な状態ですので、これ以上大変なことになっても困るのですが・・・)
そんな中、診察を待っていたわたしの前に、車椅子を自分で動かしながら高齢の男性がやって来ました。
その男性は、わたしの隣に腰をかけていた五十代と見える女性に声をかけたのです。女性は、脳溢血を患い身体がほとんど動かない父親と見られる高齢男性の車椅子を押して、待合所へ入って来たのです。
彼女の父親は、言葉にならない叫び声のような物を絶え間なく発しているので、女性も何度か「静かにして!」と、制していましたが、まったく、効果はありません。
女性は、もう諦め顔で腰かけていたのですが、そこへ、その別の高齢男性が話しかけて来たのです。
「おう、珍しいな。父ちゃん、元気そうで良かった」
「お久しぶりです。まったく、いつもこんな調子で、周りにご迷惑をおかけして困っているんですよ」
二人はどうやら知り合いのようでした。女性は、その高齢男性が一人で車椅子を操っているのを見て、
「あれ?今日は、奥さまは?いつもご一緒でしょ?」
すると、男性は、う~んと、返事に詰まったように唸ってから、一言、
「もう、あの世だ」
と、言ったのです。女性は、ひどく驚き、だって、この間お会いしたばかりですよと、声を高くすると、その男性は苦笑いのように口を歪め、
「うん、いつも通院日にはおれの車椅子を押して来てくれたんだけンど、この四月にあっちの方が先に逝っちまったわ」
「また、どうして!?何処か悪かったんですか?」
「自分でもよく判らなかったようなんだけれど、家ん中で急に倒れて、くも膜下出血だったみたいだな。おれのことで相当にくたびれていたみたいで、寝不足続きで・・・・。救急車を呼んだんだけれど、間に合わなかったみたいだ・・・・」
男性は、無理やり明るい調子でそう話してはいたが、その言葉の端々からは、寂しさや悲しさよりも怒りの方が強いような感情がにじみ出していました。
男性は、言います。
「本当に、まさかあっちが先にあの世へ行っちまうなんて思いもしなかったからさ。病院へ来るのも全部自分でやらなきゃならなくなっちまった。さっさと逝っちまったもん勝ちだよな」
「そんなこと・・・・。奥さま、一生懸命やって下さっていたじゃないですか・・・・」
女性は、怪訝そうな顔でつぶやくように言います。すると男性は、
「どうせ逝くんなら、おれを看取ってからにしてもらいたかったさ。あっちの方が、おれより一回りも若かったんだからな」
そう腹立たしげに言うと、じゃァ、また-----と、頭を下げ慣れない手の動きで車椅子の車輪を動かしながら去って行ったのでした。
その姿を見送り、女性は、大きくため息をつきました。
わたしにも、彼女の気持ちは判りました。結局、女房なんてものは、亭主のための介護要員でしかないのだと、彼女もそう思ったのでしょう。そして、女性は、相変わらず意味不明な奇声を発している父親のそばまで行くと、
「お父ちゃん、あたしが先に逝っちゃったって知らないからね!」
と、声を荒らげたのでした。
<今日のおまけ>
高齢になると、一つの物事を頭の中で考え把握するのに、若い時に比べて二倍から三倍の時間を要するようになる。
たとえば、テレビのニュース番組を観ていても、一つの事件の経緯をしっかりと納得できるまでにかなりの時間を必要とするのである。ところが、その把握ができない間に、ニュースは既に次の話題に移っているのだ。
そうなると、先のニュースの内容と後のニュースの内容がミックスしてしまい、どれがどの事件なのか判らなくなってしまうというのが普通らしい。
それが、新聞でならそういうことは起こらない。判りにくい内容の記事は、何度も読み返すことができるし、高齢者にはやはり新聞は欠かせない物なのである。
しかし、そんな新聞にも、高齢になれば視力も落ちて来て文字がよく読めなくなってしまうという不便さもまたあるのだ。
本当に、どちらにも一長一短があり、難しい問題である。