嘘をつくという心理

ちよみ

2012年03月17日 14:31

嘘をつくという心理




    あなたがつい嘘をついてしまうという場合は、どんなことを考えている時でしょうか?

    おそらく、相手に自分を良く見せたいとか、相手に嫌われたくない----そんな打算が瞬時に働いた時ではないでしょうか?

    相手があなたのことを嫌おうがどうしようが勝手にすればいい、自分には関係ない----と、思う気持ちがあれば、たとえ相手が激怒しようが傷付こうが真実を話そうとするはずですよね。

    まれに、相手のことを思い、わざと嘘をつくということもあると思いますが、こういう場合はごく限られています。

    しかし、そうした「ついはずみで」という嘘は、案外簡単にばれてしまうもの。

    最初の嘘を正当化するために、また新たな嘘の上塗りをしなければならなくなるからです。

    まあ、中には自分が嘘をついたことをケロリと忘れて、かつて「付き合っていない」と、公言していた人と食事をしたとか一緒に買い物に行ったなどという事実を、自らしゃべってしまうお気楽者もいるようですが、こういう人は正直言って客商売には向きません。

    客から聞いた秘密まで無意識のうちに誰かれなしに暴露してしまう可能性があるからです。

    あなたの周囲にも、そんな人はいるのでは?

    では、つい嘘をついてしまう心理の元になっているのは、一体何なのでしょうか?

    それは、子供の頃の親のしつけに大きな原因があるのだそうです。

    子供が初めて嘘をつくのは、「親に嫌われたくない」と、考えた時だとか。つまり、子供は親から良い子だと思われたい、親の嫌がることを隠したいという本能から嘘をつき始めるのだというのです。

    ここに、ある五十代後半の女性の例があります。

    彼女は、幼いころから親から「あの親戚のおじさんには、こういうことは言っちゃダメ」「あの親戚のおばさんには、あれは言っちゃダメ」と、言葉や気持ちを常に制限されて生きてきたせいで、親戚のおじさんやおばさんに連れて行ってもらいたい所や買ってもらいたい物があっても、必死で我慢して来ました。

    両親が共働きで忙しかった彼女は、行きたい所や買いたい物があっても両親に言えず、いつも自分を窮屈な殻の中に閉じ込めて来たのでした。

    そのせいで、大人になっても未だに親の目が気になり、何処か行きたいところがある時は、自分から友人を誘っているにもかかわらず、親の前ではつつましやかな女性を演じ続けなければならないために、

    「友人から誘われて、仕方なく行くことになった」

    と、その都度嘘をつくわけです。しかし、友人はそんなことは知りません。ある時、彼女の親から、

    「あまり、うちの娘を買い物に連れ出さないでくれる?」

    と、苦言を呈され、何で自分が誘ったことになっているのかと、激怒したというのです。

    もちろん、その友人は二度と彼女と買い物に行くことはなくなったそうです。

    しかし、嘘をついたことを後悔する人はまだ救いがあります。が、「別に、良いじゃないの嘘ぐらい」と、開き直り始めたとしたら、これは相当の重傷です。

    こういう人が犯罪に進む確率は、かなり高まるのだとか。

    嘘つきの芽は、実は子供の頃から育ち始めるのです。それも親に嘘をつかなくては嫌われるかもしれないという恐怖心が引き金になっていることが大半なのです。

    「嘘をついちゃダメ」と叱るのなら、「ママ、嘘つきは嫌いよ。何があっても本当のことを話してくれる子が大好き」と、言う方がよほど子供の気持ちを楽にするのだそうです。

    そして、もしも子供が真実を話した際も決して頭ごなしに叱らないことです。

    子供の視点からすれば、どうしてこんなことで大人は怒るのか判らないということが多いものです。

    スーパーで万引きをしたある幼い少女は、補導された際にこんなことを言いました。

    「あたし、弟にご飯を食べさせてやりたくて盗んだんだけれど、弟をお腹いっぱいにしてやることの何処が悪いの?あたし、いつも一生懸命おうちの手伝いしているよ。だから、叱らないで!」

    世間一般の価値観や常識さえも判らなくなってしまうことがあるのです。


        
<今日のおまけ>

    この間、ブログの地域エリアを「長野・須坂・小布施」に移動しました。

    理由としては、長野市民新聞で小説を連載させて頂いているということと、もう一つ「上・下高井エリア」は、いわゆるアフィリエイトブログが多くて、正直居心地がイマイチなためです。

    普通のブログのように見せかけて、開いてみたら実は・・・と、いうものが大半。

    もちろん、「上・下高井エリア」にも商品サイトへの釣りリンクなど貼ることのない、まっとうなナガブロガー諸氏のブログもあるのですが、そんな訳でしばらくはこちらのエリアで書かせて頂きます。

    
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