花壇が消える・・・
花壇が消える・・・
二、三年前から感じていたことなのですが、街の中の花壇が少なくなったなァ・・・と。
十年ほど前までは、各家の前には必ずというほどプランターが並び、季節の花々がところせましと咲き誇っていたものです。
しかし、花を育てる人たちが次第に高齢になり、花の苗を植える体力がなくなって来ているせいか、これまで丹精込めて自慢の花壇の花を育ててきた人たちが、次々と花作りをやめてしまっているようなのです。
一頃、ガーデニングを楽しむという趣味が主婦の間で流行したこともありましたが、それも現在は、リーマンショック以降の不況でかなり下火になってしまいました。
花を育てるという趣味には、必然的にお金がかかります。
園芸雑誌、肥料、苗などを購入するにしてもお金も手間もかかりますし、根気も必要です。
そして、ガーデニングを趣味にしている人たちの情報交換のための集まりに費やす食事代などもバカにならないのではないでしょうか。
昨年の東日本大震災がそんな不況に追い打ちをかけたがために、趣味に回せる家計の余裕もなくなり、花壇の手入れが出来なくなったという人も多いのだと思います。
街中を散歩して歩くと如実に判るのですが、一昨年まではスイセンやパンジーを美しく咲かせていた家の花壇が、今年は跡形もなく壊されている----などということも少なくないのです。
既に庶民の暮らしが、花をめでるという余裕さえ失い始めているという証拠ではないでしょうか。
しかも、この長期に渡った厳冬が、人々の気持ちにある種のうつ状態をもたらしているようにさえ思われます。
街から花壇が消えるということは、それだけ街が高齢化しているということに加えて、社会経済や人々の精神をも疲弊させつつあるということの証拠なのではないかと・・・そんな一抹の危惧感に襲われるこの頃です。
<今日のおまけ>
今日は、かなり暖かでしたね。
近所の里山ではウグイスやヤマバトも鳴き始めました。
洗濯物も良く乾いて、ようやく春到来の感があります。
街の中は相変わらず静かですが、散歩ではあえて山際の土の道を歩いてみました。
暖かな風の中、木漏れ日が落ちる土の上を歩くというのは、実に気持ちが良いものです。
脚腰に不安のある人は、アスファルトの舗装道路だけではなく、たまには土の道の上を歩くのも良いのではないでしょうか。
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