今日の雑感 9

ちよみ

2012年12月17日 20:20

今日の雑感 9



    蓋を開けてみれば自民党の圧勝。

    奇しくも小泉進次郎氏が語っていたが、

    「自民党への風が吹いたわけではない。民主党が悪すぎたのだ。前回選挙で民主党が圧勝した時の国民の期待度が大き過ぎた。大震災があり、失望感が激しすぎたためにこういう結果になったのだと思う。これからのかじ取り次第では、自民党にも同じことが起きる可能性がある。怖い結果だといえるかもしれない」

    その通りだろう。

    自民党の安倍 晋三総裁には、この大勝にもかかわらず何故か笑顔がなかった。

    既に、来年の参議院選挙を見据えて浮かれてばかりはいられないと、兜の緒を締め直したといったところか。

    こういう明確な明日の見えない時代、国民の気持ちはとんでもなく流動的になっている。

    自民党にはこれまでには比べ物にならないほどの、重責が課せられたといても過言ではないだろう。





     ところで、何故、今回の総選挙には、これほど多くの人間が立候補したのかというと、今の日本では個人の能力が蔑ろにされる傾向にあるためだという説を唱える人もいるそうである。

    今の日本人には、かつてのように大勢の中の一人でいることに甘んじることが出来ない人が増えているのだそうで、これは、早い話が「自分だけは他の人たちよりも特別な人間なのだ」という、子供の頃からの思い込みを信じて成長してしまった影響の表われなのだという。

    立候補した人たちの訴えを聞いても、所属する政党の考えをしっかりと理解した上でマイクを握っているわけではないことは一目瞭然だった。

    国会議員選挙に立候補すれば、とにかく自分の名前だけは人々に知ってもらえる。

    まかり間違って、万が一当選などということにでもなれば、一気に有名人になれる。

    そんな打算から選挙戦に名乗りを上げた人たちが大半ではなかったろうか?

    「自分は、その他大勢の人たちとは違う。世間からもっと認められ、尊敬されてしかるべきなのだ」

    何一つの根拠もないのに、そう信じ込んでいる人たちの最終手段が選挙への立候補なのであろう。

    運よく国会へ乗り込むことが出来たとしても、そんな頼る者すらいない彼らにいったい何が出来るというのであろうか?

    結局は、右も左も判らない古くからの因習でがんじがらめの国会議員の世界では、一言も発言できない単なる陣笠の一つになり下がるしかないのである。


    
   
<今日のおまけ>

    それにしても、今回の総選挙ほど気色の悪いものはなかったな。

    何だか、訳も判らないほどに身勝手なことばかりを言いながら増殖する政党や候補者たちがグレムリンのように感じた。

    国民の未来を何とか正しい方向へ導きたいと綺麗事を並べてはいるが、言いたいところは、「俺たちが理想とする俺たちの日本を作りたい」ということに他ならない。

    正直、声をからして絶叫していた彼らの理想とする未来が、わたしたちが期待する真の未来ではないということだけは確かだ。

    早くも、首班指名の際に誰の名前を書くかで、党代表と代表代行の意見が割れている党もある。

日本はいったい何処へ行こうとしているのだろうか?

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