~ 今 日 の 雑 感 ~
彼の趣味まで
コントロールしたがる女
「愛は惜しみなく与う」は、ロシアの文豪トルストイの言葉だが、作家の有島武郎は、こう言う。
『愛の表現は惜しみなく与えるだろう。しかし、愛の本体は惜しみなく奪うものだ』
この言葉を初めて聞いた時は、何のことやら判らなかったが、最近になってこの意味が少し理解できるようになった。
ここで有島の言う「愛」とは、母親がわが子にそそぐいわゆる「無償の愛」ではない。
おそらくは、男と女の「情愛」に関してのことを指しているのだろうと思う。
女性は、自己の中に一つの宇宙感を持っている生物であるから、その宇宙の中に異物が入り込むことを極端に恐れる傾向がある。
「結婚したら、あなたの色に染めて下さい」との意味で、白無垢やウエディングドレスは白いのだと言うが、いざ結婚生活を始めれば色に染まるのはたいてい夫の方である。
新築した家も妻の趣味、料理の味付けも妻流に慣らされ、気が付けば家に入り浸るのは自分の両親よりも妻の親である。「いったい、おれはこいつを嫁にもらったのか?それともおれの方が婿に入ったのか?」などと悩む男性も多いことであろう。
こういうことでも判るように、女性は、男性へ「愛」を注ぐふりをしながら、実は男性の全てを奪い取るのが目的なのである。子供だって、考えようによっては夫から奪い取った戦利品の一部なのだ。
だから、まだ恋人同士の間でも、男性の生活すべてを自分のテリトリーに確保しておかなくては我慢がならず、恋人である男性の趣味にまで口を出すのである。
いや、恋人同士でなくても意中の彼が自分とは関係のないことに関心を持っているだけでも気に入らない。
とにかく、自分勝手な欲求の押し売りを「愛情」だと勘違いしている女性も多いのだ。
確かに、「愛情は惜しみなく与える」が、その何十倍もの「愛情」「信頼」「誠実」「収入」などなどを「惜しみなく奪う」のもまた、女性なのである。
その点において、男性は如何にも無防備である。
毎日の仕事に明け暮れているうちに、自分の物が尽く女性に吸い取られていることに気が付かない。
気が付いたら自分の生き甲斐までも奪い取られて、ただの疲れた抜け殻になっているなどということがないように、自分で主張したいところは遠慮などせずにしっかりと主張しよう。
それで、彼女が別れると言い出すなら、それでもいいじゃないか。
「わたしの意のままにならないのなら、もう別れるわ!」
でも、その言葉をはっきりと言い、かつ実際に行動に移せる女性なら男性のすべてを奪おうなどと最初から思いはしない。「別れる」と、脅しをかけるような人間ほど、本心は別れたくないのである。
だから、男性は女性の要望にいちいちビクつくことなどないのだ。
男性から奪い取ることで自己認識を確立しようとする女性ほど、自分からすべてを奪い取られることが最大の苦痛であり屈辱なのだから----。
それにしても、女性とは実に利己主義で我がままで自分勝手な生き物である。
まれに、女性従業員が社長の私生活にまでも口をはさむという場合さえあるとの話も聞くが、
そういうところは公私混同するなと、しっかり諫めることも必要である。
日々身近で仕事をしていると、人は特別親しくなったように感じるものだが、それこそが女性の思い上がり、思い違いなのである。如何に優秀でも従業員はあくまでも使用人である。そこの線引きを間違えてはならないのだ。