酔っ払いの勘違い
酔っ払いの勘違い
「酒を片手にすると普段よりもセクシーで賢くユーモアあふれる人間になった気分になる」という通説を、フランスの研究チームが実験で証明したそうです。
英医学専門誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・サイコロジー」に近く発表されるとのこと。
地元の居酒屋と研究室でこの風変わりな研究を行ったのは、仏南東部グルノーブルにあるピエール・メンデス・フランス大学の心理学者ローラン・ベグ氏率いるチーム。
まず、酒好きの男女19人(うち3分の2は男性)に、自分の魅力を7段階で自己評価してもらった後、アルコール検知器で酒気レベルを測定したのだといいます。
すると予想通り、アルコール検知レベルが高いほど自身の魅力に対する自己評価も高かったとのことでした。
次に、フルーツカクテルの新製品を試飲してほしいとの触れ込みで、男性94人を集め、被験者らには、「カクテルにはアルコール入りとノンアルコールとがあり、どちらを飲んでもらうかは分からない」と告げた上で試飲してもらったそうで、その後、カクテルの宣伝に使われるとの想定で、試飲の感想をビデオカメラで撮影。
その動画を本人に見てもらい、自身の魅力、快活さ、個性、ユーモアのセンスなどを自己評価してもらい、また、各人の酒気レベルを、ゼロから飲酒運転の法定制限値の2倍までの範囲で測定したのだといいます。
その結果は、アルコール入りカクテルを飲んだと思った男性たちは、実際に摂取したアルコールの濃度に関係なく、たとえノンアルコールを飲んでいた場合でも、自己評価が高かったのに対し、ノンアルコールのカクテルを飲んだと考える男性たちは、実はかなり高濃度のアルコールを飲んでいた状態でも、自己評価が低かったのだとか。
つまり、人間は、「『酔っている』と思うだけで自分は魅力的になったと感じることが、この実験で明らかになった」とベグ氏はAFPの取材に語ったそうです。
アルコールそのものには、何の影響力もないんですけれどね。
研究チームは、「酔った」という気持ちにプラシーボ(偽薬)効果があるのではと見ていて、一般に、ほろ酔い加減の人は魅力的だと信じられている文化的現象があるからだと考えていて、
「酒は社会の潤滑油だという概念がある。他人に心を開きやすくするのではないか」
とも、べグ氏は語っているそうです。
ただ、自分ではセクシーな魅力にあふれていると自信を持ったところで、他人がそう見ているとは限らないので要注意。
「回りの人たちは、あなたを単なる酔っ払いと見ているだけかもしれない」とのことでした。
ベグ氏らの研究では後日、実験とは無関係の人々に撮影した動画を見てもらったところ、多くの人は、アルコール入りカクテルを飲んだと信じて雄弁になっている男性たちを「魅力的でない」と判断していることが判るという、興味深い結果が出たそうです。
ということは、日常的にアルコールを多量摂取する人は、あまり摂取しない人に比べて自己評価が高く、「自分はモテる」と勘違いしている場合があるということのようですね。
確かに、大酒飲みには開放的な性格の人が多いような気もします。
まあ、それはそれで幸せな勘違いなのかもしれませんが、魅力の押し売りはハタ迷惑にならない程度にお願いします。
<今日のおまけ>
昨日の春の嵐は、ものすごかったですね。
風に雨にみぞれまで・・・。
今日は快晴ですが、やはり風が強い。
気温も低くて小雪も舞っています。
ところで、九州電力管内(北九州市だったかな?)では、節電対策として電力需要が高くなる時間帯の電気料金を値上げして(スマートグリッドとかスマート節電とかいうらしい)住民の自主的な節電につなげようと考えているのだとか・・・・。
その反対に電力をあまり使わない時間帯の電気料金は値下げするそうです。
でも、そんなことをして夏場の猛暑時は大丈夫なのでしょうか?
電気料金の値上げが気になり、もっともエアコンや扇風機を使う時間帯に無理やり節電して、熱中症患者を増やすことにならなければいいのですが。
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