反対意見こそが応援意見
反対意見こそが応援意見
先日、民主党議員たちによる大反省会なるものが開催され、30歳までの若い一般参加者からの質問や疑問に菅さんたちが答えたという。
会の内容は、ほとんどが反省というよりも愚痴と責任逃れのような言い訳に終始したそうだが、出席議員たちの言葉の端々から見えてきたものは、政権をとる前の民主党がマニフェストを作る際の不手際に、党内の誰一人もまったく気付かなかったということである。
その不手際とは、当時の民主党には机の上で培った知識は膨大にあったために、議員たちが自分の知識をこれでもかと競うあまり、彼らの強気の暴走に誰もブレーキがかけられず、反対意見を言うものがいなかったということなのだそうだ。
ここで反対意見を言ったりしたら、腰ぬけと笑われるかもしれない----そんな意識が党内に蔓延していたようで、「これは少し大風呂敷を広げ過ぎているんじゃないだろうか?」と、思いながらも、そのことを口に出せる雰囲気ではなかったというのである。
頭の良い人たちばかりの会議は、過激な結論に走りがちである----と、心理学者が警告するように、当時の民主党は、正にその状態にあったのではないかと思われる。
しかも、民主党には人心掌握のノウハウが欠如していたともいう。
東日本大震災においても、官僚たちが機能不全に陥っていた理由も、民主党の政権与党経験が未熟だったがために、官僚たちの気持ちを一つに結束させる術を知らなかったというのである。
要するに、組織の意見交換にしても、何らかの結論を導き出さねばならない会議にしても、反対意見が出ない時は、その結論には懐疑的であれ----と、いうことのようである。
賛成意見の欠点を指摘する反論は、結論をより良いものとするためのカンフル注射のようなものだと考えればいいのではないだろうか。
<今日のおまけ>
四角い机を囲んでの座り方で、相手があなたにどんな感情を懐いているかが、だいたい判るのだそうだ。
あなたの意見に賛成で味方になってくれる人は、あなたの隣に座る人。
あなたに好感をもっている人は、机の角を挟んだ90度斜め前の位置に座る人。
あなたの正面に向きあうように座る人は、あなたに敵意をもっている人。
あなたのことを苦手にしているか、まったく意に介していないのは、あなたの斜向かいに座る人。
----だそうである。
あなた自身は仲がいいと思い込んでいる友だちは、果たして飲み会などの席では何処へ座るだろうか。
その友だちの座る位置で、案外相手の本音が見えることもあるようだ。
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