入院病棟24時 6・・・・・100
~ 今 日 の 雑 感 ~
入院病棟24時 Ⅵ
入院しているとよく判るのですが、医師や看護師、患者にとって、最も迷惑な存在がお見舞いに来る面会人です。
「定時回診の時は、ご面会人の方は廊下に出て下さい」という院内アナウンスがあるにもかかわらず、「すぐ帰るから」と、言って、そのまま病室に居座り続け、医師や看護師たちの仕事の迷惑になるのです。
気の荒い医師の中には、そんな面会人を邪魔だと、怒鳴りつける先生もいますが、大半の医師は、遠慮して診察をして回ります。ある日、わたしの隣のベッドにいる五十代の女性のところへ、その女性の親族が面会に来ていたのですが、回診時間になっても病室から出て行かず、急いで入って来た医師に突き飛ばされて、転んでしまいました。
医師は、人の命を預かる大変な仕事です。それなのに、そんな迷惑を顧みることなく、回診時間に病室にいてはいけないということを知りながら、出て行かなかった面会人の方が悪いのです。
転ばされたその人は、「なんて乱暴な医者なんだ!」と、憤慨していましたが、お門違いも甚だしいと思いました。
面会人による迷惑は、他にもあります。同じ病室のベッドには、手術を終えて来たばかりの患者もいれば、ゆっくり眠りたい患者もいます。しかし、そんなことにはお構いなく、自分の知り合いの入院しているベッドの周りで、延々とおしゃべりを続けたり、大笑いをしたり、果ては、物を食べ始める人たちまでいるのです。
また、中には、いっぱし宗教家のような口振りで、「生とは、死とは、生きる意味は、死ぬ意味は、もし死んだとしても------」などと、患者を相手に滔々(とうとう)と説教を始める面会人まで現われて、聞いているこちらが、「いい加減にしろ!」と、怒鳴りたくなるほどでした。
病人を励まそうとしているという気持ちはわかりますが、病室内でやらないで欲しいものです。しかも、その一団が帰った後で、その見舞いを受けた患者の容体が急変し、大騒ぎになったこともありました。病人が面会人と会うということは、どれほど体力を消耗することか、判って頂きたいのです。
その患者は、あとで、わたしたちに、「お騒がせして申し訳なかった」と、詫びて回りました。
これは、ある形成外科の医師ですが、回診中に面会人が食事中の患者の箸を落としてしまい、その医師が落ちた箸を洗いに行ったことまでありました。そばには、研修医たちもいたのですが、これがまた気がきかない連中で、まるで木偶の坊のように突っ立っているだけで、見ているわたしのほうがイライラしました。
「先輩指導医に箸を洗わせて、きみたちは平気なのか!」と、言いたかったです。
そんなこんなで、患者の面会に来られる人たちは、出来るだけ短時間に切り上げて欲しいことと、出来れば病室内には入って来て頂きたくないというのが、入院患者側の本音であることを、ご理解いただきたいのです。
<今日のおまけ>
わたしが入っていた病室には、ちょっと妙な習慣があり、退院して行く時に、同じ病室の患者さん全員に粗品を差し上げねばならないということだったのです。
わたしも、退院して行く患者さんたちから、靴下やタオル、ケーキ、ティッシュなど色々頂きました。
そして、次は、わたしが退院する番となった時、わたしよりも長く入院している患者さんが、
「ねえ、もう、こういう習慣やめない?わたし、人からもらうばかりで、心苦しくて」
と、言うので、ラッキーなことに、わたしからその粗品はなしになりました。でも、他の病院はどうなのでしょう?こういう、「お世話になりましたプレゼント」の習慣て、あるのでしょうか?(-_-;)
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