「ありがとう」の言えない人・・・・・214

ちよみ

2009年10月22日 17:44

~ 今 日 の 雑 感 ~


「ありがとう」の言えない人



    六十過ぎの大の大人の男でも、「ありがとう」の一言が言えない人間が時々いる。

    子供の頃の親のしつけが間違っていたのだろう。あまりに「可愛い」「可愛い」で育てたために、自分は常に他人にかしずかれて当然の人間だと、思い込んでいるため、他人に何かをしてもらっても、お礼を言うという習慣がないのである。

    しかも、そういう人間は、自分の家の周りの人もすべて自分の家来のように勘違いしていることが往々にしてあるため、自分に不都合だと思う他人の家の所有物まで、勝手に撤去してしまったりもするのだ。

    そして、そういう人間は、自分の能力や力量を正確に評価できないため、時に、恐ろしく身の程知らずな行動もとる。

    なんと、県会議員に立候補したのである。近所の人たちは、「なんて無茶なことを」と、皆思ったが、本人はいたって当然といった様子で、それなりに遊説もこなしていたものの、やはり知名度不足がたたって、落選してしまった。

    とはいえ、選挙中は、知り合いや近所の家の人たちには、ひとかたならぬ世話になった訳である。たとえ落選しても、一応は、挨拶まわりをするというのが常識ではないだろうか。しかし、その人は、まったくの知らんぷりで、たまたま、街で会った支援者だった男性が、「残念だったな」と、声をかけたが、その本人は、なんの話だとでもいう態度で、礼も言うことなく話題をはぐらかしてしまったというのである。

    それだけではない。今度は、かつて自分の支持者だった人が町会議員に立候補したのに、その人を押そうとはせず、まったく別の候補の推薦人に名前を連ねていたというのである。

    お礼をいうこともせず、それどころか敵対候補の応援に回るとは、どういう神経をしているのかと、皆呆れるばかりであったが、それだけではなく、自分が押した候補が落選し、押さなかった候補が当選した途端、ちゃっかりと、当選候補の祝勝会に出席していたというのだからビックリである。

    その人は、また今度の県会議員選にも挑戦するつもりであるらしい。しかし、もしも、万が一当選しても、決して支援者や後援者たちに「ありがとう」は、言わないだろう。

    何故なら、彼の辞書に、「お礼」の二字は書かれていないのだから・・・・。


    何で、最近、わたしの周りには、こういう非常識な人間ばかりが集まって来るのだろう!?

    それとも、日本人のモラル全体が、既に、地に落ちたということなのか?こういうエゴ丸出しの団塊の世代が、わたしたちの上にのしかかっているのかと思うと、ぞっとする。

    日本を沈没させるのは、これから高齢者の仲間入りをする、彼らなのかもしれない。
<今日のおまけ>

    この間、連休中に泊まる旅館を教えて欲しいといわれ、インターネットで検索してみた。

    出来るだけ、平日料金の安い旅館を探そうと調べていたら、面白いことが判って来た。一泊一万円以下の料金で泊まることが出来る旅館は、若いお客が比較的多いということだ。しかし、そういう客のクチコミ・コメントに、あまりクレームなどは書かれておらず、むしろ、宿泊施設への褒め言葉の方が多かった。

    そして、反対に、年配者が多く泊まる旅館は、宿泊料金もそれなりに高く、何度も利用する、いわゆるリピーター客が多いようである。しかし、そういう人たちはそれなりの旅の通でもあるようで、かなり辛口のコメントを残している場合もあった。

    でも、この高齢社会において、こうした年配者があと何年その旅館を利用するかは判らない訳で、あまり料金を高く設定していると、若いお客を逃がすもとにもなりかねない。

    実際、三十代の子持ちの若夫婦で、一人一泊一万円以上の宿泊費を払う客がいるだろうか?まず、いないだろうと思う。

    如何に、有名旅館やホテルでも、あまり高級志向を売りにばかりしていると、将来、JALのような大失敗をしでかすことになるかもしれないと、思った。
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