顎の骨が腐る!?・・・・・632

ちよみ

2010年06月28日 10:39

~ 今 日 の 雑 感 ~


顎の骨が腐る!?



    この間、歯医者さんで不思議なことを言われた。

    「ちよみさんは、骨粗しょう症の治療をしているそうだけれど、もしかしたら、うちでは抜歯は出来ないかもしれないよ」

    わたしは、何のことか判らず、先生、歯を抜くことが出来ないんですか?と、訊ねたところ、

    「歯を抜くのなんか簡単にできるよ。ただ、骨粗しょう症の治療で使われている薬で、それを飲んでいる人の歯を抜いた時、顎の骨が腐るということがあるんだよ。だから、もしも、その薬を使っていたら、ここでは抜けないということなんだ。そういう時は、長野市の口腔外科のある病院で抜歯してもらうことになるからね」

    これには、驚いた。そんな怖い薬を飲んでいる人がいるのかと----。

    でも、わたしが飲んでいる薬を歯科医師の先生に話したところ、その薬ではないということで、ちょっと安心だった。

    そんなことがあって、先日、新聞を読んでいたら、この時歯科医師の先生が言ったことと同じことが記事で出ていた。

    骨粗しょう症の治療に使われる「ビスフォスフォネート(BP)剤」という薬を飲んでいる患者が、抜歯などの歯科治療を断わられるケースが増えているという記事である。

    このBP剤を服用していると、歯科治療によって顎骨の骨髄炎や壊死が起きる危険性が増すというのである。

    だが、この因果関係はまだ今のところ不明確だともいわれており、医療現場の混乱を食い止めるためにも、正確な情報や調査を求める声が出ているのだという。

    女性は、高齢になると骨密度が低くなりやすいため、骨折の危険性も増す。

    そこで、整形外科では、骨粗しょう症の治療に効果的とされるBP剤を処方することが多くなって来ているという。

    このBP剤とは、そもそも骨を破壊する破骨細胞を壊すという薬で、破骨細胞が骨を吸収するのを抑える働きがあるということを利用して、骨粗しょう症や乳がん、前立腺がんの骨転移の治療薬として使われているものである。

    そのため、骨粗しょう症のひどい人にはこの服用を中断させることは極めて難しいといわれる。

    BP剤を三ヵ月以上服用を中止すると、寝たきりにつながる大腿骨頸部骨折のリスクが20パーセントも上がるといわれているのだ。よって、安易な中止は出来ない。

    しかし、高齢になればなるほど、歯科治療を必要とする患者もまた増える訳で、このままでは医師も患者も実に難しい選択を迫られることとなる。    

    BP剤を使っている患者の抜歯後に顎骨骨髄炎や壊死が起きた事例が海外で報告され始めたのは2003年からであり、そのほとんどは、骨粗しょう症患者が使用する経口剤ではなく、乳がん、前立腺がんなどの患者へ使用する注射剤によるものであった。

    確かに、今のところ、この薬を飲んでいる人とそうでない人との比較データも集まってはおらず、はっきりした論拠はないのだとも言われるが、やはり、患者の身になれば、万が一のリスクでも回避したいと思うのが当然である。

    女性高齢者は、四人に一人が骨粗しょう症であるといわれる現在において、この問題は極めて深刻であると言わざるを得ない。
<今日のおまけ>

    お向かいに住む七十代の主婦が、孫が今年小学校に上がったのだが、自分の家を横目で見て素通りして行ってしまい、寂しくてしょうがないと言う。

    保育園児の時は、何かと言えば「おばあちゃん、おばあちゃん」といって飛びついて来たのに、今は知らん顔だそうだ。

    でも、わたしは知っている、その孫の男の子、下校途中に友だちが「あ、〇〇のおばあちゃんだ」と、言った時、「え?」と、本当に嬉しそうな顔で主婦の方を見ていたことを・・・・。

    まだまだ、小さな子供だから、本心はおばあちゃんに甘えたいんだろうけれど、そこは、男のプライドでグッと我慢をしているのだ。

    子供は、そうやって大きくなって行くものなんだよね。
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