野菜無人販売所で盗難・・・・・840
~ 今 日 の 雑 感 ~
野菜無人販売所で盗難
外国人が信州の田舎を訪れた際、まず驚くことが秋の収穫前の田んぼに響き渡る、雀おどしのためのあの「パン!!」と、いう音だそうです。
突然、あの乾いた破裂音が鳴り渡ると、何処かから自分が狙撃されたのではないかと、慌てる人さえいるそうです。
次に驚くのが「野菜の無人販売所」がある光景だとか----。
誰も人がいない販売所から人々が野菜を購入し、そこに書かれている値段通りの代金を支払って行く。
完璧、人が人を信用していなければ決して成り立たない商売に、外国人は皆どぎもを抜かれるのだそうです。
店頭や街頭に普通に置いてある自動販売機でさえ、海外では、考えられないことだという外国人もいるくらいで、もしも自分の国でこのような自販機があったら、中の品物やお金目当てに一夜にして破壊されるか、持ち去られてしまうだろうと、話す観光客もいるのです。
ところが、それに輪をかけて無防備な「野菜の無人販売」など、彼らの感覚からすると、正にクレージーの一言に尽きるのでしょう。
その「野菜無人販売所」が、今、危機に立たされているという新聞記事を読みました。
農家が丹精込めて作った農産物を並べる無人販売所で、盗難が後を絶たないのだそうです。代金を支払わずに商品を持ち帰ってしまう不届き者が多く、農家は、泣き寝入りするしかないのだとか。
下条村の農家の女性は、今月4日、自分が商品を並べている販売所の料金箱を開けると、中には100円玉が二枚だけしか入っておらず、並べた豆と春菊の計9袋(900円分)のうち、7袋が持ち去られていたのだそうです。
1995年ごろ仲間8人で販売小屋を設けて商品を置いてきたが、相次ぐ盗難に5人はやめてしまったと記事は書かれていました。
「これまでに約50万円分が盗まれた」
と、女性は話しているそうです。
下伊那郡の無人販売所では、7月に農家からの届けを受けて飯田署員が張り込み、数百円の代金を払わずに持ち去ろうとした男を見つけ、口頭で注意したとのこと。
また、岡谷市でも同様の持ち去り事件が多発し、岡谷署員に厳重注意された70代の男は、「金を払うのが惜しかった」と、話したそうです。
松本市でも、販売所にあった料金箱から売上金170円を持ち逃げした20代の男を、やはり張り込み中の松本署員が発見し、現金を箱に戻させたという事例もあったそうです。
つまり、それだけ世の中が不景気になっているという証拠でもある訳で、「盗んだ物を食卓に並べておいしいのか?」との問いかけにも、もはや、背に腹は代えられないという危機的なほどに、庶民の生活が困窮し始めているのだと思います。
どれほど被害額の小さな盗みでも、盗みは犯罪です。
たとえどのような理由があろうとも、これを正当化する理由はありません。
しかしながら、貧しさは、明らかに人の気持ちを変えて行きます。生活への不安感が理性を上回った時、信頼は生きる支えとしての意義を持たなくなるという風潮が、少しずつ社会に蔓延し始めているようで空恐ろしい予感がするのは、わたしだけでしょうか?
このまま不景気がさらに深刻さを増して行くことに反比例して、善意と信頼で成り立ってきた「野菜無人販売所」は、県内から姿を消すことにもなり兼ねないと思います。
<今日のおまけ>
小惑星探査機「はやぶさ」が生み落としたカプセルの中から、小惑星「イトカワ」のものと断定された1500個もの微粒子が発見されたそうだ。
人類が地球以外の星の物質を持ちかえることが出来たのは、例のアポロ11号が持ち帰った月の石以来の快挙だという。
本来ならば2007年に地球へ戻るはずだった「はやぶさ」だが、一時は行方不明になるなど、それから3年の月日を要しての満身創痍の帰還となった。
それを可能にした一番の要因は、プロジェクトに携わった日本人技術者たちの逞しい想像力と特有の心配性的な性格にあったのではないだろうか?
「こうなったら、どうする。それでも、なお、こういうことが起きたらどうする」
この二重三重の技術的フォローがなされていたからこそ、こうした夢のような結果が得られたのではないかと思われる。
やはり、日本人ほど繊細でち密な頭脳を有した国民はいないのではないかと、久しぶりに胸のすく話題であった。
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