絵を描く
絵を描く
わたしは、小説やエッセイも書くが、たま~~に絵も描く。
店内が殺風景なので、風景画でも描いてくれと父親に頼まれ、久々に絵筆をとったのだが、これがさっぱりいつもの勘がもどらない。
何枚描いても、納得のいく絵が描けずに自己嫌悪だ。
それでも小さな物なら何とかマシになって来たので、額に入れて飾ってみた。
こうして置いておくと、ありがたいことに時々お買い上げいただくことがある。
それにしても、病気をしてからは体力の都合上、一日一枚描くのが限度になってしまった。
絵を描く時は、基本立ったままなので、作業に時間制限があるのだ。二時間を過ぎると、カラータイマーが作動し始める。
何とも、情けない・・・。
近頃は、40歳を過ぎても独身を通している男女が実に増えた。
一人の時間が快適だと思うようになると、結婚をしてお互いに気を使い合う生活などまっぴらだと思う人が多いためだ。
人間は、年を重ねると、自分だけの空間を大切にしたくなるもので、他人の干渉を鬱陶しく思うようにもなる。
まだ20代の頃、クリスマス・パーティーの席で、ある既婚女性に言われた。
「年をとって独身は辛いと思うよ。やっぱり、頼れる人と一緒にいた方が楽しいし、安心出来るから・・・」
年をとってから一人は辛い----果たしてそうなのだろうか?
むしろ、辛いのは、一度二人の幸せな生活を知ってしまった人の方ではないのだろうか?
チョコレートの味を知らない人は、チョコレートが食べられなくて辛いとは思わないだろうが、一度その味を知ってしまった人は、また食べたいと思い辛くなる。
人生だって同じことだと言った人もいる。
わたしに、「年をとってから辛いと思うよ・・・」と言ったその女性は、既に夫が他界し、子供は親元を離れ、今は結局一人暮らしだという。
おそらく、病気で大変なわたしなどよりも、ずっと孤独で辛い日々を送っているに違いない。
人の一生など、若い時にどうこう決めつけられるものではない。
それこそ、死ぬまで結論などは出ないものなのである。
<今日のおまけ>
若い人たちの料理には、独創性や発展性が満載だと感心した。
「やめられない、止まらない」のフレーズでも有名な「かっぱえびせん」を、サラダを作る際のクルトン代わりに使うという女性がいる。
ご飯のおかずに「かっぱえびせん」や「ポテトチップス」を出すという新婚妻もいるという。
味噌汁の具にはトマトを入れたり、インスタントラーメンのスープの素は、茹でたラーメンにそのまま絡めて食べるという発想も・・・。
まあ、わたしも伯父の打った蕎麦を電子レンジで温め、ミートソースをかけて顰蹙を買ったことがあったが、皆さん、手を変え品を変え、さまざまな新メニューのアイデアを絞り出すものである。
そういえば、今日、残ったインスタントラーメンのスープの素を、深めの器に盛ったざく切りキャベツにかけて、少し水を入れ、電子レンジで温めたら、なかなかおいしい味付けの茹でキャベツになった。
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