ちょっと、一服・・・・・32

ちよみ

2009年05月06日 00:04

~ 今 日 の 雑 感 ~


信濃グランセローズは、
なぜ勝てないのか?


    「信濃グランセローズは、なぜ勝てないのか?」-----これは、わたしのようなグランセローズファンには、毎年のように付きまとう疑問です。

    選手個々の能力や試合の戦術などという問題は、この際脇に置いておくことにして、他に何か弊害があるのではないのかと、ここでは考えてみたいと思います。それというのも、わたしのような素人の目から見ましても、他のBCリーグ球団所属の選手たちと比較して、特段、信濃グランセローズの選手たちが技術や体力で劣っているとは思えないからです。選手たちの練習量も、地元人のひいき目からではなく、他の球団選手たちと比較して、決して少ないものではないということですし、選手を取り巻く環境も、中野市営球場という専用グラウンドが完備され、待遇面に関しても、今年からは基本給プラス出来高制を導入し、頑張ればそれなりのお給料がもらえるという、プロには願ったりのシステムに統一されたとも聞きます。

    それに加え、他の県の球団が羨ましがるほどの長野県民ファンの熱い応援があり、正に、セローズの選手たちは、信州の野球少年たちのヒーローでもあります。ファンの中には、「どんなに負け続けても、わたしは彼らを応援する。だって、それが本当のファンだと思うから-----」などと、ありがたい言葉を投げかけてくれる人さえいるのです。ユニフォーム一つとっても、こう言ってはなんですが、他の球団よりも、かなり見栄えのいいものですし、しかも、中野市での試合のみに着用する文字通りのホームゲーム用は、NPBの選手たちも顔負けのスマートさです。

    なのに、何故、彼らはもう一つ勝利への執念を燃やせないのでしょうか?

    最近、読ませて頂いた、ナガブロガーのま・ことさんの記事(ブログコメント)に、実に興味深いものがありました。それは、WBCで侍ジャパンを連覇へと導いた原辰徳監督の選手操縦術に関する記事(ブログコメント)でした。監督というものは、各選手やチームの能力に応じた指導をすることが肝要で、選手たちの技量が未熟なチームと、逆に、スーパー選手たちを抱えるチームの指導方法は、おのずから変わらなければならないというのです。つまり、原監督は、最高の技量を有する日本代表選手を統率するために、ほどんど細かい注意はせずに、次の三点のみを重要視したと、ま・ことさんは言われるのです。

    1.   選手に構想を与えて、必ず連覇出来るという未来を見せた。

    2.   選手との間で綿密な意識のすり合わせをし、チーム内の意志を統一した。

    3.   選手に対する信頼を最後まで貫き、決してブレず、徹底してイチローを使い続けた。 


   これらを、信濃グランセローズに当てはめて考えてみますと、わたしは、セローズには、明らかに、2番目と3番目が欠落しているように思えるのです。

    セローズの選手たちは、決して名プレーヤーというレベルではありません。その選手たちが、毎年のように何人も入れ変わる訳ですから、その都度チーム内の雰囲気は変わってしまいます。昨日まで、共に練習をしていたチームメートが、突然いなくなる訳です。しかも、選手個々の目標がまちまちで、ある者はもう一度NPBへ復帰したいと思い、ある者は、チームワークよりも自分の野球技能をスカウトに認められたいと考え、またある者は、自分個人のことよりもチーム内の和を重視しようとする。そのような現状において、簡単に意識の統一など出来るものでしょうか?彼らがプロ中のプロというのであれば、自分の力だけを信じて、これも商売だと割り切り、シーズンを乗り越えるすべを身につけているのでしょうが、今のセローズ選手たちに、そのような高度な精神状態を望むのは、正直、酷です。

    そして、次に、首脳陣の戦略方針です。やはり、ナガブロガーのタクローさんがブログのコメント内で書かれていたことですが、シーズン途中で、正キャッチャーをコロコロと入れ替えたり、毎年キャプテンを交代させたり、これでは、選手たちは何を信じて戦ったらいいのか、まったく判らなくなってしまいます。殊に、チームの年長者であり、正に精神的要でもあった松橋良幸捕手を放出していまったのは、痛手だというタクローさんの意見にわたしも同感です。

    もう一度言いますが、彼らはNPBの選手のように特別高度な技術を有する者たちではなく、未だ心身ともに成長過程にあるのです。つまり、未だ本物のプロではない、かといって、アマチュア以上の力を持っているという、実に微妙なレベルに彼らはいるのです。首脳陣は、彼らのそういう特性をしっかりと把握し、そのレベルに見合った指導方針を構築するべきなのではないでしょうか?

    理由もしっかりと飲み込めぬうちに、いつ自分がスタメン落ちするか判らない、頼るべき人が突然チームからいなくなるなどとなれば、どれほど実力がある選手でも、首脳陣への不信感が先立ち、本当の力など発揮できないのではないかと思います。そんなところに、「信頼」の二文字など生まれる筈がありません。

    監督や指導者に最も大切なことは、「人望」です。いつも姿勢がブレてばかりいる人間に、付いて行こうなどと思う者はいません。セローズの選手たちが監督やコーチに、腹を割った話をすることがありますか?自分のプレーに迷いがあった時、それを首脳陣に打ち明けて、積極的に指導を仰ぐ選手が何人いますか? 

    気持ちがしっかりと定まらなければ、注意力も散漫となり、怪我人が増えることにもなりかねません。まだ、シーズンはこれからです。今のうちに、もう一度確固たる信頼関係に重きを置くチーム編制を計り、体勢を立て直すため、選手たちと監督の意志の疎通を密にして、新たな気持ちで、試合に臨んで頂きたいと、切に希望する次第です。
    *** 写真の滑(ぬめ)っとした物体は、実は、チョーカータイプのネックレスです。しかし、首にかけると、すっごく重い。本当は、二重に巻いてかけるのですが、とても重くて具合が悪くなりそうなので、半分に切って、細い方はブレスレットに改造しました。一応、ニューヨークの有名(?)ブランドの物なのだそうですが(わたしは、ブランドとかいう類にはとてつもなく疎い)、こんな重たいアクセサリーを、何で作るのだろうか?きっと、アメリカ人の首は、日本人の首よりも、かなり頑丈に出来ているんだろうなァ-----。などと、考えつつ写真に撮りました。
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