アナウンサーの無礼・・・・・76
~ 今 日 の 雑 感 ~
アナウンサーの無礼
これは、haruさんのブログへのコメントにも書いたことなのですが、かなり前の話です。
まだ、NHK長野放送局が長野市の城山にあった頃のこと、ラジオ番組のゲストとして、出演させて頂いたことがありました。本番前の打ち合わせを、綿密に行なったのちに、収録となったのですが、この時、アナウンサーの男性は、打ち合わせとは全く違うことを、わたしに振って来たのです。
「最近の女性たちは、自分の中の可能性を、世間に認めて欲しいために、色々なチャレンジを積極的にするようになってきましたが、それについて、どう思いますか?」
確か、その男性アナウンサーは、そんな質問をして来たものと、記憶しています。
わたしは、それに対して、
「女性たちも、自分の才能や知識を眠らせておくばかりでなく、積極的に活用して行くことが大事だと思います」
そのように答えました。すると、そのアナウンサーは、間髪を入れず、突っ込んで来たのです。
「では、あなた自身にも、才能があると思っているんですね?」
わたしは、一瞬、何と返事をしていいものか、迷いました。要するに、彼は、簡単に言うと、わたしをおちょくって(これは、標準語なのかな?)来た訳です。
もし、「才能がある」と、答えれば、傲慢な人間。「ない」と、答えれば、それでも、こんな公共放送にゲスト出演するなんて、図々しい奴と、いうことになる訳です。でも、出演を頼んで来たのは、放送局の方なんですけれどね。別に、こちらから売り込んだ訳ではないですから。
そこで、わたしは、「だって、あなただって、アナウンサーの素質と才能があるとご自身で思うから、今のお仕事をされている訳ですよね?そうでないのなら、プロではありませんよね」
と、逆に反問しました。しかし、その言葉は、放送時には、しっかり削られていました。
実に、意地悪で無礼な質問でした。何か、わたしに反感でもあったのでしょうか?たとえ、そうだとしても、そういう感情は、表に出さないのが、本当のプロというものです。しかも、もういい年をした、ベテランクラスのアナウンサーが、大人げないとしか思えませんでした。
しかも、NHKなどという、一般人には手の届かないような立派な職場で働きながら、何の不満があるのでしょう?わたしには、贅沢者としか言いようがありません。
しかし、そのあと、すぐにそのアナウンサーは、別の局へ移動になり、それきり姿を見ていません。性格的に問題があったのか、「才能」という言葉に、やけに突っ掛かって来たことを考えれば、その時の彼は、自分には、アナウンサーの才能がなかったのだと、既に自覚していたのかもしれません。
*** 写真は、旧軽井沢にある旧三笠ホテルのサロン室内です。かつては、ここに、日本中の政界、財界、文学界の著名なお歴々が集まり、ワインやウイスキーのグラスを傾けながら、おしゃれな会話を楽しんだのでしょうね。
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