人気と実力のジレンマ・・・・・239
~ 今 日 の 雑 感 ~
☆★人気と実力のジレンマ★☆
信濃グランセローズの存在意義は何か?ということが、先日タクローさんのブログのコメント欄で提起され、侃々諤々さまざまな意見が飛び交いました。
わたしは、そのコメントで、「いま球団は、単純に選手の実力をとるか、地域密着の人気を重視し、スポンサー離れを食い止めることの方に力点を置くか、そのジレンマに苦しんでいるのだと思う」と、書かせて頂きました。
そんな多くの意見の中に、一つ、注目すべきコメントがありました。
それは、
「グランセローズの存在意義は、NPBに選手を送り込むことである」と、いうものです。つまり、BCリーグが出来た最も大きな理由は、正にここにあるということを、わたしたちは忘れていたような気がします。
試合に勝つことも、もちろん大事です。強くなくては、ファンも集まりませんし、スポンサーも離れてしまいます。そう考えると、いつも下位に低迷し続ける信濃グランセローズは、何とも頼りない寂しい球団と言わざるを得ません。
しかし、この「NPBに選手を送り込む」という観点で評価すれば、グランセローズは、断然優秀な球団なのです。鈴江、高田、星野と、三人もの選手をNPBへ送りこ込んでいるのですから。あれほど強い群馬ダイヤモンドペガサスも、新潟アルビレックスも、今年は一人もNPB行きが出ませんでした。
子供たちの間では、「信濃に入れば、NPBへ行ける」と、いう夢をかなえさせてくれる、憧れの球団に成長した訳です。これは、実に大きな成果だといえます。(そう考えると、少しは鼻が高いですね)
そこに、今度は、チームとしての実力が加味されれば、もはや鬼に金棒でしょう。
しかし、ここに立ちはだかるのは、「地元密着」のスローガンです。純粋に野球を愛しているグランセローズファンは、地元の選手にこだわるよりも、県外選手でも真に実力のある者を入団させるべきだと考えていると思います。しかし、そうはいっても客観的に見て、BCリーグは、まだまだ知名度の高いリーグとは言えません。
わたしの周りには、未だに「ああ、そんなチームあるみたいだね。サッカーだっけ?」と、いう友人もいるくらいです。わたしの父などは、筋金入りの戦中派なもので、スポーツなどは、遊びの一環ぐらいにしか思っていませんから、NPBの試合をテレビで観ながら、「大の男があんなもんで金を取ろうなんて、怠慢の極みだ」と、嘆いてもいました。
しかし、グランセローズの話になると、一変、新聞などのスポーツ欄にも目を通し、かなり興味を持っているようなのです。そこで、リーグ一年目に、NPBと、BCリーグは、何処が違うのかと訊いたところ、父の答えは明確でした。
「そりゃ、違うさ。グランセローズには、須坂や飯山や、高山村の子が入っているからな。それに、県内の選手も多いだろ。やっぱり、関心はあるよ」
まったく、野球に関心のなかった父までもが、地元の選手が入っているということで、興味がわいたというのです。これと似たようなことが、このナガブロの中にもありました。自分の息子さんと同じ少年野球のチームで汗を流した選手が、グランセローズに入団しているということで、関心があるという女性ブロガーもいますし、自分にとって身近な選手のインパクトは、かなり大きなものがあるようにも思えるのです。
特に、年配の女性などは、選手たちを我が息子や孫のように思う人も多く、「あの家の子が出ているから、今日も痛い足を引き摺って、オリンピックスタジアムまで応援に行って来たよ」 と、言う人もいるのです。
もしも、チームから地元選手がいなくなれば、こういう年配の女性たちの生きがい奪うことになってしまうのかなァ-----などとも考えますと、少々気がめいります。
しかし、何故、一般のファンは、地元の選手にこだわるのでしょうか?こんな声を聞いたことがあります。
「だって、せっかく応援しても、県外の選手は、いつかあっちへ帰っちゃうわけでしょ。地元の子は、ずうっといてくれるじゃないの。出来れば、何年もセローズで活躍してもらいたいんだよね」
ファンは、既に、宝塚歌劇団の生徒をトップスターに育てるファン心理と似たものを、セローズの選手たちにも持ち始めているのではないでしょうか。「あの選手は、わたしがひいきにしている子で、わたしがNPBへ入れてやる」----そんな気持ちにさえなっているファンもいるようです。
信濃グランセローズの選手たちは、おそらく、自分の人気が実力に優っているということに気付いていると思います。だからこそ、選手個々の気持ちにも大きなジレンマがあるのでしょう。一度グラウンドでの華やかな喝さいを浴びてしまうと、そこからは簡単に逃れられなくなるという人間の心理もあるでしょう。
さて、来季は、いったいどのようなチームを作り上げるのか、まだまだ、球団の葛藤は続きます。
タクローさんのおっしゃるように、三沢球団社長が渾身の打開策を打ち出して下さることを期待いたします!
<今日のおまけ>
近頃、すっきり肩の荷が下りて、なんだかとっても楽ちんです。
人間、やっぱり、無理はいけませんね~。ブログも一年やってみて、ようやく、「ナガブロガー」の本質が判ったような気がします。要するに、自分の意見や考え方を述べ合う場ではなく、井戸端会議の域を出ない人たちが多いということですね。
だから、毛色の違う人間は敬遠されるし、疎んじられる。そういうのを、昔は「女中っ根性」といって、最もさげすまれていたことを、ご存じの方も多いでしょう。そこには、何一つ生産性もなければ、発展性もない。どんなに、こちらが一生懸命コメントの返事を書いても、コメントなんか挨拶がわりにしか思っていない人たちですから、決してそのレスの内容を真剣に読んでなどいないのです。
それが証拠に、またしばらくすると、同じ内容をコメントで訊ねて来る女性ブロガーもいるのです。つまり、レスなど、ほとんど身を入れては読んでいないということですよね。いつも上の空。
そんな彼らが、一番気にかけていることが、「自分のことが悪く書かれていないか?」と、いうこと。それだけです。
でも、そういう相手のブログを義理でも読まなければならないという「しがらみ」がなくなると、こんなに気持ちが楽になるとは思いませんでした。やっぱり、何でも経験してみないことには、判らないことが多いです。
もしも、マスコミからコラムの依頼でもあったなら、わたしが書くタイトルは、もう決めてあります。
「ブロガーは、夢見る偽善者」
どうです?なかなか、よいタイトルだと思いませんか?
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