~ 今 日 の 雑 感 ~
誘導される記憶
「チーム・バチスタ 2」----『ジェネラル・ルージュの凱旋』
やっぱり、速水役の西島秀俊は、合わないなァ~~~。「笑気ガスを麻酔に使ったのか?だから、ビタミンど~たらこ~たらが、体内からなくなり、神経を侵したんだ」って、あんたの口から言われてもねェ、って感じ。(ーー;)
それに、あの女医役の加藤あいもなんかムカつく。(ーー゛)
まあ、台詞なんだけれど、「あたしたちの給料なんて、時給で換算すれば高校生のバイト代ぐらいなもんよ」って、文句いうなら、医者やめれば?----なんて、ちゃちゃ入れたくなる。
それより、女優がみんな痩せすぎで、あんたたちの方が病気じゃないの?
内容は面白いのに、キャスティングがかなり痛い。もったいないなァ~~。(>_<)
と、前置きはこれぐらいにして、本題に入ります。
人間の記憶というものは、他人からの誘導によって相当に変わってしまうことがあるようです。
ある実験によると、一人の女性がわざとバッグを忘れ、そのバッグの中からもう一人の別の女性が何かを盗み出す仕草をしてそこから立ち去ります。
周りには何人もの通りすがりの人たちがいて、その人たちのもとへ、刑事に扮した実験の関係者が聴き込みにやって来ました。
そして、その一般の人たちにこう訊ねたのです。
「このバッグの持ち主が中にあったラジカセを盗まれたと言っているのですが、あなた方は、その現場を見ていましたよね?そのラジカセは、どんなものだったんですか?」
もちろん、盗んだように見せかけた女性は、ラジカセなど盗っては行きませんでした。もともとバッグの中には何も入っていなかったので、盗みようがないのです。
しかし、その場にいた人たちは、「そう言えば、盗ったところ見たわ」「確かに、ラジカセを盗んだよ」「色も覚えている。確か〇色だったよね」「そうそう、アンテナもついていた」などと、まるで本当に見ていたかのように証言し始めたのだといいます。
これは、何も、彼らが嘘を言っている訳ではなく、本当に見たような気がしていたのだというのです。
また、こんな実験もありました。
あるグループのメンバーたちに、このメンバーの中にグル―プを抜けたいと思っている人がいると、伝えたのです。
もちろん、そんなことを思っているメンバーは一人もいません。しかし、そう言われた彼らは、全員が「あいつがそう思っているに違いない」と、各々心当たりのメンバーの名前をあげたのだといいます。
つまり、人の気持ちや記憶は、言葉の誘導によってどうとでも操作することが出来るという訳です。
よくドラマなどで刑事が無実の人間に、「こうやって、家の中にしのび込んだんだろ?そして、まず居間へ入ってそこにあった手提げ金庫を開けて、金を盗み-----」などと、如何にもその人物がやったかのように情景を話して聞かせるシーンがありますが、取り調べを受けている人物は、自分はやっていないにも関わらず、「そうです。そこで金庫の金を盗みました」と、供述してしまう訳です。
これは、何もドラマの演出に限ったことではなく、実際の取り調べにおいても何度も同じことを取調官に繰り返し説明されると、人は、そういう気持ちになってしまうといいます。それが、冤罪にもつながるようです。
記憶とは、かくもあいまいな物でもあるのです。