反論こそが正論・・・・・517
~ 今 日 の 雑 感 ~
反論こそが正論
経営者の理論に、「
最初から全員一致の意見は、採用するな」というものがあるといいます。
意見が全員一致であるということは、ほとんどあり得ないもので、にもかかわらず一致しているということは、必ずその中の何人かは、自分の本当の気持ちを抑えているという意味を持つのだそうです。
ですから、逆に、経営者たちは、「
一人の反論の中にこそ正論がある」と、考えるのだというのです。
そのようなことからも、心理学では、「エリートだけの会議は、楽観論に流れる」と言われ、自分は優秀だと思う人々ばかりが集まった会議で出た結論は、無謀な計画でも実行してしまえというような物が多いのだというのです。
つまり、優秀なエリートたちは、自分がそこに集まっている他の人物よりも劣っているということを認めたくないばかりに、普通なら出来そうもないことも出来るという場合があり、明らかに無謀な行為だと思われることまでも、出来ないことはないだろうという結論に達してしまうのだそうです。
こういう成功率が少ない決定を下してしまうエリートばかりの集まりのことを、「
リスキー・シフト」と、いうのだそうです。
そして、こうした「リスキー・シフト」の最たるものが、政府の要人らによる最高機密会議や有識者会議などであり、戦争突入などもこうした会議で決定されて来たという経緯があるのです。
しかし、この反対に、ごく普通の考え方の人たちや専門知識の少ない素人たちが集まる会議で話し合われることは、とかく「無理は禁物」と、いう方向に進むといいます。
これを「
コーシャス・シフト」といい、結論のだいたいが無難な物に落ち着くのです。
ですから、「リスキー・シフト」には、逆に無難な考えの人を、「コーシャス・シフト」には、大胆な考えの人を加えて会議を開くことが必要なのだそうです。
こういう少数派の行動が影響を及ぼすことを、「
マイノリティー・インフルエンス」と呼ぶそうで、経営者たちは、こういう「異論」を話す人たちの声を、あえて拾おうとするのだということです。
そして、会議の結論に付加価値を持たせるためには、「
クライマックス法」というやり方で、意見を集約させるのが良いとされています。
これは、だんだん話を盛り上げて行って、「~~だから、~~するのが最善の策だ!」と、締めくくるのです。
こうすることで、会場の雰囲気は全員が納得する物に落ち着くといいます。
この反対のやり方が、「
アンチ・クライマックス法」というものですが、これは、会議の結論を出す場合はあまり好まれない方法だそうで、やはり、最後は、会議の最中に出た意見を取り入れながら「クライマックス法」で締めるというのが、良いと言われています。
<今日のおまけ>
午後六時二十分頃、地震がありました。
結構揺れましたが、震源は新潟県だったようですね。どうも、中越辺りの地盤は、未だに不安定なようです。
ところで、この間も書きましたが、自分の恋人のことを愛していると頻繁に言うようになったら、その二人の仲は、既に冷め始めているという法則があるそうなのです。
これは、夫婦の場合も同じだといいます。
愛しているということで、自分の中の相手への気持ちを確認しようとしている訳です。しかし、確認しなければならない時点で、既に気持ちの衰えは見えているというものですよね。
やはり、人は『嘘をつく生き物』だということですね。
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