震災で婚活

ちよみ

2011年08月08日 21:28

震災で婚活




    東日本大震災がきっかけとなり、突如、婚活に乗り出したという男女が増えていると、夜の報道番組で伝えていた。

    都内に住む二十代後半のある独身女性は、つい最近まで付き合っていた男性と別れたばかり。

    かなり落ち込んでいたところ、この大震災に遭遇。

    あまりの心細さから、つい別れた元彼にメールを打ってしまった。

    ところが、元彼から返事が返ってきたのは、それからかなり時間が経過してからで、そのメールには元彼自身は大丈夫だということが書かれてはいたものの、「きみの方は大丈夫?」という気遣いの一言はなかったという。

    彼女は、この一文を読んだだけで、もう自分は元彼にとって必要のない人間なんだということを悟ったそうだ。

    しかし、震災当日、帰宅困難者が大勢座り込んでいる路上で、携帯片手に家族や恋人などへ自分の安否を知らせる若い男女を眺めていると、無事を知らせる相手のいない自分がひどく惨めに感じられて、やりきれなかったのだそうだ。

    「わたしも、他の人たちと同じように、愛する人の心配をしたいし、心配してもらいたい」

    そこで、彼女は一念発起。

    積極的に婚活へ乗り出したのだという。

    プロのコーディネーターがセットしたお見合い相手は、大手企業へ勤めるイケメンサラリーマン。

    彼女は、相手がハンサム過ぎてやや気おくれ気味であったが、男性の方が彼女を気に入ったようで、「今度一緒にお食事でも・・・」と、返事をしてきた。

    結婚をしたいのなら待っているだけではダメ。

    自分から進んで行動して行かないと・・・・。

    そんな風に無理やり元彼との決別を自らに課し、必死で気持ちを奮い立たせる彼女を見て、何処か悲壮感さえ感じずにはいられなかった。

    

    とはいえ、ここでも彼女の気持ちを決定づけたのは、やはり携帯メールである。

    どうも、メールというものは、内容の濃い会話をしようとすると実に扱いの難しい、相手の気持ちを逆なでするには格好のツールでもあるらしい。

    直筆でしたためる手紙のような筆致の妙や行間の機微というものに欠けている。

    ましてや、短い文章の中に深い思いを打ちこむことは、よほど文章力に長けた人間でもないと至難の技であろう。

    そんなことを考えると、今回の大震災後には、誤解離婚や焦燥婚などが相当に増えているのではないかと思うのである。

    

    

    
<今日のおまけ>

    今日の午後の暑さは、また格別だ。

    風があるのがまだ救いだが、この炎天下を何台ものパトカーがサイレンを響かせながら走って行った。

    真夏に聞くサイレンは、更に暑さを増幅させる。

    事件か?事故か?

    はたまた、ドラマの撮影か?(たまに、近くでサスペンスドラマの撮影があります)

    ところで、松本大学の学生たちが農家から商品にならない規格外の野菜を安く仕入れて、大学近隣の住宅街を行商して歩いているそうですね。

    野菜は重いので、スーパーで買っても家まで持って帰るのが一苦労というお年寄りたちにとっては、とてもありがたいことだと思います。

    リヤカーを引きながら野菜を売る学生たちの地域密着の活動が、これからも継続されることを願いたいものです。

    

    
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