コンプレックス指標
コンプレックス指標
心理学の本によると、コンプレックスの大きさがどれくらいなのか、だいたい知ることが出来るテクニックがあるんですね。
たとえば、親が子供に、
「今日の算数のテスト、どうだった?」
と、訊いたとします。
「75点だった。問題を良く読まなかったんだよね。失敗しちゃった」
即座に、こんな答えを返す子と、
「・・・・・・」
しばらく沈黙ののち、
「・・・95点だった。一つ間違えちゃった」
と、ようやく反応する即答がない子、もしくは、
「・・・あ、そのことだけど、ぼく、今から友だちに会わなきゃならないから・・・・」
などとごまかす子がいたとすれば、即答を避ける子供や話を違う方向へ持って行こうとする子供の方が、明らかにその話題を避けたいと思っていることが判るのだそうです。
この子供が答える間の時間の長さが、心理学でいうところの「コンプレックス指標」なのだそうです。
人間は、触れられたくないと思う話題は、出来れば避けたいと思うものです。
そのために、答えるまでの時間が長くなったり、もしくは、別の話題にすり替えようとしたり、笑ってごまかそうとするのです。
もっと高度なテクニックとして、聞こえないふりをする場合もありますよね。
でも、もしも、相手がこのような反応を見せたとしても、
「ああ、判った。どうせ、ろくな点数じゃなかったんでしょ。ダメじゃない!」
などと頭ごなしに言わないで下さい。
子供が自分の方から話したくなるまで待つか、失敗してしまった問題にもう一度チャレンジ出来るような雰囲気作りを心掛けることが大切なようです。
「そんな悠長なことはしていられない」
それも、またもっともなんですけれどね・・・。
<今日のおまけ>
「たかじんのそこまで言って委員会」を観ていたら、元教師で学校をドロップアウトした子供たちの相談相手になっているという男性が、「今回の東日本大震災の被災地こそ、最高の教育現場だ」と、語っていた。
被災地へ連れて行った子供たちは、最初は、「なんで、こんなところへ来なきゃいけないんだ」という投げやりな態度だったが、ボランティア活動で汗を流すうちに、次第に人生観を変えて行ったのだという。
キャバ嬢を辞めて居酒屋へ勤め、「そこで得たお金でもう一度被災地へ入りたい」と、いう少女もいれば、復学して真面目に学業に取り組み始めた少年もいるという。
パネラーの中には、「そんなの集団催眠みたいなもんだろ」などという人もいたが、人生には時に大きな転換点になるきっかけが必要なのではないかと思う。
しかし、単調で決まり切った毎日を送る人たちには、きっかけを見付ける機会すらない。
誰かが、背中を押してやることでそのきっかけを見付けることが出来るとしたら・・・。
それをやってあげられる最も身近な存在が、教育者というものなのではないかと、番組を観ていて感じた。
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