トップアスリートと偏食

ちよみ

2012年08月06日 17:58

トップアスリートと偏食





    この五輪で金メダルをとった体操男子の内村航平選手(23)や、柔道女子の松本薫選手(24)は、実はかなりの偏食家だそうである。

    ことに内村選手の偏食は有名で、前回の北京五輪で「好きな食べ物はチョコとバナナ」「野菜は見るのもイヤ」と、語っていたそうだ。

    今回も大好きなチョコ、「ブラックサンダー(有楽製菓が製造しているチョコレート菓子)」を3箱(計60個)持参し、選手村の食事にはほとんど手をつけず、「北京に続きマクドナルドのお世話になっている」「体調はバッチリ」と笑顔で話していたという。

    しかも、昨年4月にコナミに入社し、夜だけは栄養士が作る食事を取っているのだが、朝と昼はジャンクフードやカップラーメン、お菓子が中心。たばこもかなり吸うというのだから恐れ入るしかない。

    松本薫選手もアイスクリームやポテトチップス、空揚げが大好きで、見かねた栄養士の父親が3年前から冷凍した料理を送り、少しは改善されたが、自炊はほとんどせず、息抜きのお菓子は欠かさなかったそうである。

    しっかりと計算された食事をきちんと取っていた選手より、偏食大好きの2人が金メダルとは、何とも不思議な話だが、あのメジャーリーグのイチロー選手も野菜嫌いで有名だという。

    「ストイックで厳しい練習をする選手には、息抜きが必要です。毎日の食事やお菓子はとても重要。しかし好きなモノが食べられず、上から『これを食べろ』と管理されると、ストレスで潰れたり、練習に身が入らなくなる。特に今の若い子はその傾向が強い。ある程度、自由を与えられた選手の方が伸びていくのは、当然といえば当然です」とも、スポーツに詳しい心理学者の関修氏は語っている。

    「管理された食事ばかり食べていると自主性が芽生えず、試合で予想外のことが起きても臨機応変に対応できないというデメリットがあります。マラソンなど持久力を必要とするスポーツ以外は、多少偏食でもビタミン剤などで補えるし、若いうちはそれほど問題にはならないでしょう」

    プロ野球選手や五輪代表選手を指導するメンタルトレーナーの高畑好秀氏もこう言っている。

    トップアスリートのように、日々かなりの運動量をこなす場合、むしろ自分の食べたい物を食べるという方が、精神面でリラックスが出来、ストレスを溜めにくい身体になるのだろう。

    しかし、これはあくまで代謝の促進が順調な若いうちに限る話であり、いくらトップアスリートでも、年齢を重ねるにつれて偏食は間違いなく体調に悪影響をもたらすと思われる。

    偏食でも好成績が残せるのは、せいぜい30代まで。

    40代以降は、食事の管理もしっかりと行わなければ、その後の選手生命を脅かすことは間違いがないらしい。

    確かに、今回の金メダルは、2人がまだ20代前半の若い選手たちだからこそ、極度の偏食でも成し遂げられた偉業であるといえよう。





    
<今日のおまけ>

    松山ケンイチ(27)主演の2012年NHK大河ドラマ「平清盛」(日曜後8・00)の第31話が5日に放送され、平均視聴率が7・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが6日、分かった。

    物語のクライマックスへと向かう第3部がスタートした第31話で初の1ケタを記録した。同時間帯は、フジテレビ系でロンドン五輪女子マラソンの生中継があり、22・5%を獲得していて、その影響を受けたとみられる。(YAHOO!ニュース)



    昨夜の「平清盛」を観ながら考えた。

    このドラマは、清盛を主人公にしたのがまずかったのではないかと・・・。

    平家や源氏の闘争よりも、むしろ白河院、その子の崇徳院と後白河院、後白河院の子・二条天皇などの親子の確執や愛憎を物語の中心に据えて、朝廷内にじっくりと焦点をあてた方が、女性ファンの興味を引いたのではないだろうか。

    そちらの方が、よほど面白いストーリー展開になったような気がする。

    それら天皇家の人々を背後から操る平家と源氏を「ベルサイユのばら」の近衛隊のような形で描く。

    今の描き方はどっちつかずで、脚本が何を言いたいのか良く判らない。

    歴史のあらすじをなぞっているだけのように見えてしまうのは、わたしだけではないはずである。

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