スーパー閉店
スーパー閉店
先日、「買い物難民」の記事を書いたが、今日、この地域でまた一軒スーパーが8月いっぱいをもって閉店することが判った。
このスーパーは、この地域では正に中核商店といってもいい店舗で、創業50年ほどになる。
それほどの大型店ではないが、地域住民の食卓を長年支え続けてくれた店舗で、今は閉店してしまったが、近くに大型チェーンスーパーが出店した際も、地域密着の独自色を打ち出しながら頑張って営業を継続して来た。
その店が閉じるというのは、よほどのことだと、近所の主婦たちは心配する。
つまり、それだけ不景気のレベルがひどいということなのだ。
この夏、街の中には観光客の姿はほとんど見えない。
そのスーパーも、近くのホテルや旅館の宿泊客が買い物に訪れるような気さくな店だったのだが、その宿泊客数がここに来て急激に落ち込んだのも閉店を余儀なくされた原因の一つだそうだ。
このスーパーが閉店してしまったら、一番に打撃を受けるのは近隣のお年寄りたちである。
「今度は、何処へ買い物に行けばいいのか判らない」
「買い物に行きたくても、他の店までは遠すぎて歩けない」
観光客も激減し、中核スーパーも閉店----いったい、町は何を考えているのだろうか?
消費増税が可決されたことで、景気は一気に冷え込んだ。
東京の大学生に地域活性化のアイデアを出してもらい、何やらイベントを行なっている温泉場もあるようだが、そんなものは何の好影響も及ぼしはしない。
町住民のほとんどがそのイベント自体さえも知らない。
一部地域だけで自己満足的に浮かれるのは、もはや大概にして欲しいものである。
町民が抱えている困窮は、そんな子供だましの景気回復ごっこなどでは解決できないほど、待ったなしの深刻な問題なのだ。
<今日のおまけ>
今日は、風も涼やかで、エアコンなしでも十分に過ごせる気持ちの良い一日でした。
上記のスーパーですが、経営者は、掻きいれ時のお盆前だというのに、景気が悪すぎてとても採算が取れないと言っていたそうです。
地域のスーパーというのは、何も買い物のためだけにあるのではありません。
お年寄りたちのおしゃべりや憩いの場でもあるのです。
スーパーが閉店するということは、お年寄りたちから買い物の場所を奪うだけでなく、一時の和みの場さえも取り去ってしまうことになるのです。
観光客を呼び人を集わせるということは、机の上の理屈だけでは決して解決しない問題です。
この気味の悪いほどの不景気を、町や観光課はもっと我がこととして真剣に考えて欲しいものだと思います。
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