映画「大奥~男女逆転」を観て

ちよみ

2012年10月04日 17:39

映画「大奥~男女逆転」を観て




    昨夜、テレビで放送した映画「大奥~男女逆転」を観たが、まあ、あのハチャメチャなストーリーは以前からある程度知っていたので、あまり驚きもしなかった。

    さすがは、「漫画」が原作、何でもありの世界だ。

    いろいろ考えるものだなァ・・・と、ある意味感心したというところか。

    それにしても、時代劇大好きの父親がこれを観ていなくて良かったと思った。

    内容を説明している間に番組が終わってしまうだろうから----。

    どうしても、理解不能の時は、

    「SF時代劇だから・・・」

    と、言ってスルーしようと考えていた。

    まあ、それはそれとして、映画が始まってすぐに思ったことは、俳優たちはもとより、制作スタッフが時代劇を知らな過ぎるということだ。

    俳優たちの動作がぎこちない。侍の仕草や動きがまったく出来ていない。

    長袴のさばきがお粗末。刀の持ち方がメチャクチャ。

    江戸城内に長刀を持ち込んでる不自然さ。(これも漫画だから許されるのかな?)

    水野祐之進役の「嵐」の二宮和也の剣術の形が軽くて、とても使えるとは思えない。

    しかも、頭がグラグラと動きすぎ。

    動作や台詞回しにメリハリがなく、観ていてハラハラする。

    女優陣も似たり通ったりで、衣装に着られているといった感じ。

    脚本の台詞がおよそ時代劇ではない。

    俳優たちに気合いがなさすぎ。

    まあ、数えあげればきりがないが、とにかく素人集団が付け焼刃でこしらえたやっつけ仕事のようだった。

    ただ、唯一の救いといえば、お信役の堀北真希のおキャンな可愛さだけは、江戸の小町娘らしさが出ていて、ホッとするものがあったというところだろう。

    二宮は、町人姿の方が似合っていたように思った。

    この「大奥~男女逆転」は、今度ドラマ化され、また映画も続編が控えているそうだが、あり得ない嘘を如何にも本当のように視聴者に思わせるためには、やはり、役者の演技力が欠かせない。

    視線の配り方や着物のさばきかた、殺陣の鋭さにお辞儀の仕方一つとっても、手抜きは禁物なのだ。

    とにかく、難しいことは無理でも、背筋だけでもピンと伸ばし、首と肩を同時に動かすことに気を付ければ少しは様になるかもしれない。

    それから、もう一つ、台詞の際は極力まばたきをしないこと。

    武士の気合いや気迫は、目に出るのだ。



    

    
<今日のおまけ>

    今日は内分泌内科の診察日だった。

    毎回受診して思うのは、医師の薬の処方のち密さである。

    その時その時の患者の検査データを基に最適な薬剤の処方を、分量などを綿密に考えながら組み合わせるのだが、それを一人の医師が何千人という患者に行なうのであるから、考えれば途方もない数の組み合わせを熟知しているということになる。

    正に、「臨床医には、経験こそが教師」という言葉が納得される仕事である。

    わたしも、今回の血液検査で血液中カルシウムの量がやや高くなったため、これまで飲んでいたビタミンDを減らし、別の薬を使うことになるなど、今日からまた処方が変わった。

    とはいえ、担当医の先生は、診察の都度、実に判りやすく症状や検査データに基づいた処方の意味を説明して下さるので、素人にも論理的に理解しやすい。

    その分、待ち時間は少し長くなるが、納得のいく説明を聞けるのでとても助かっている。
        
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