「温泉の素」が消えた!?・・・・・150

ちよみ

2009年09月02日 11:40

~ 今 日 の 雑 感 ~


    
「温泉の素」が消えた!?♨


    わたしの知り合いの女性に皮膚に疾患のある人がいて、いつも乾燥肌で痒みもあるため、長年、草津温泉の湯の花を原料とした「温泉の素」を、家庭のお風呂で利用していました。

    しかし、その愛用していた「温泉の素」が、ある時から、懇意にしていた商店から消えてしまったというのです。その女性の場合、その「温泉の素」を、入浴する時に、洗面器のお湯の中に少量入れて、身体にかけると、痒みもおさまり、とても具合がよかったのだといいます。 

    彼女は、何処か別の店にその商品が売られていないかと、あちらこちらを訪ねてみたそうなのですが、やはり、置いている店はありませんでした。何故、そんな昔から地元で売られていた「温泉の素」が、突然姿を消したのかといいますと、例の、白骨温泉のお湯を白濁させていたという「入浴剤騒動」により、販売元が、その製品を作らなくなってしまったからなのだといいます。

    その女性に言わせると、「あそこまで、問題を大きくする必要があったのか?県知事自らが、ホテルまで乗り込み、保健所や警察署の人間のような真似までして、入浴剤を悪者にしてくれたおかげで、わたしたちのように、その入浴剤を必要としている人間が使えなくなってしまったことへの責任は、誰がとってくれるのか?」と、いうことになるのです。

    あの「入浴剤騒動」にしても、入浴剤そのものに罪はありません。それを使って身体に支障が出たなどということは、一度もなかったのです。しかし、まるで、入浴剤を敵のように書きたてたマスコミの対応に苦慮した草津温泉の製造元などが、自主回収に回らざるを得なくなってしまったというのです。

    もう、あれから、何年も経ちますが、その時の余波は、未だに残っているのです。

    前知事自身は、サッサと国政に鞍替えして、もうあの時の一件など忘れているのかもしれませんが、あの軽率な行動によって、あらゆるところで、被害をこうむった人たちが大勢いるという事実は、決して消えるものではないのです。

    その女性は言います。

    「わたしは、政治なんかさっぱりよく判らないけれど、でも、世の中には、絶対政治家になってはいけないという人間はいるものなのよ。自分がとった行動が、どういう影響を周囲に及ぼすのかということの想像すら出来ない人間に、国民の生活なんか守れる訳ないんだから!」

    彼女は、今も、その「温泉の素」が、何処かで販売されていないか、探し続けているのです。   

    
<今日のおまけ>

    病人は、病気が治って行く人を見ると、無性に嫉妬心を燃やすようだ。

    わたしは、ある知り合いの男性患者から、こう言われたことがある。

    「医者に何を言われたか知らないが、リハビリなんかやっても無駄なんだよ。薬だけ飲んでじっとしていればいいんだ」

    でも、そんなことをしていれば、わたしは完全に歩けなくなってしまうことは、その男性も判っているのだが、日に日に回復して行くわたしが面白くなかったのだと思う。

    また、ある男性患者が、一時、もうダメかと思われていた重症の男性患者の手術がうまく行って、メキメキと回復に転じた姿を見て、「ちくしょう、持ち直しやがって!」------そう舌打ちをしたのを、見たこともあった。

    患者は、自分以外の患者が元気になるのを許さない。

    まあ、そんな人ばかりではないとは思うが、でも、わたしが出会った患者の中には、明らかに、こういう感性の人たちもいるのだ。元気な奴を見ると、癪に障る。-----それが、患者の本音なのかもしれない。
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