良い戦争、悪い戦争・・・・・282

~ 今 日 の 雑 感 ~


良い戦争、悪い戦争



    オバマ米大統領が10日、ノルウェーのオスロで行ったノーベル平和賞の受賞演説に、被爆地の広島と長崎で波紋が広がっている。「時に武力は必要だ」と、戦争容認と取れる発言をしたオバマ氏に、被爆者は核廃絶に向けた活躍に期待を寄せながらも、「戦争肯定は間違い」「良い戦争と悪い戦争があるのか」と失望や憤りの声を上げた。
    広島県原爆被害者団体協議会の金子一士理事長(84)は11日、「オバマ氏が核廃絶の世論を巻き起こしたことは間違いないが、良い戦争と悪い戦争があると言っているようだ。戦争を肯定しながら『核なき世界』を目指すのは矛盾しているのではないか」と疑問を呈した。日本原水爆被害者団体協議会の坪井直代表委員(84)は「アフガニスタンへの米軍増派をめぐる国内問題などもあるのだろう」と立場をおもんぱかり、「核廃絶への道を真っすぐ進むよう今後も応援したい」と話した。
    「戦争を肯定することは絶対に正しくない」。語気を強めたのは、爆心地から約800メートルで被爆した長崎市の下平作江さん(74)。家族3人を原爆で失った。「戦争で犠牲になるのはいつも非戦闘員。ボタン一つでいつ核兵器が使われるか分からないのが現代の戦争で、人類が滅びる可能性だってある」と話し、「『核のない世界』の演説を聞き、平和な世界が来ると思ったから支持したが、平和のためと戦争を推し進めるのは被爆者の思いと反する。理想を失わないでほしい」と訴えた。
    長崎原爆被災者協議会の山田拓民事務局長(78)は「平和賞受賞は的外れではない」としつつ、「日本はかつて『正義のため、平和のため』と称して戦争を行った。日本は過去の反省を生かし、『平和のための戦争』の危険性を率直に伝えてほしい」と日本政府に注文を付けた。


    <YAHOO ! ニュース>




    オバマ大統領が、ノルウェーのオスロで行われたノーベル平和賞の受賞式の際の演説で、「世界の平和のためには、時に戦争も必要だ」とも取れる趣旨のことを内容に盛り込んだといいます。良い戦争、悪い戦争・・・・・282

    日本では、「核廃絶を訴える大統領の言葉とも思えない」と、驚きや落胆を口にする人々が多いそうですが、そもそも、オバマ大統領の中では、「核」と「戦争」は、全くの別物という認識があるのではないかと思われます。

    何故なら、戦争で「核兵器」を使われた日本人にしてみれば、「戦争」イコール「核」の考え方が当然ですが、その核兵器の威力を自らに体験していない人たちの感覚からすれば、「戦争に核を使うことはやり過ぎだが、別の兵器ならば問題がない」と、いうことになる訳です。

    つまり、戦争が起きても、必ずしも核が使われる訳ではないし、戦争など起きなくても、核兵器だけがテロリストの手に渡り単独で使用されることだって考えられるのです。

    ですから、オバマ大統領が、これまでの大統領とは違って戦争に反対しているという訳ではないのでしょう。アメリカは、これまで通り、アメリカのやり方に反対する国に対しては、やはり、武力で鎮圧することが正義なのです。

    それこそがアメリカの考える「良い戦争」であり、アメリカに敵対する国が起こす戦争は「悪い戦争」なのではないでしょうか。これは、かつて日本の戦国時代に、日本中の戦国大名たちの中で、最も強い者がすべての大名、すべての領地を統治した時、平和が訪れると、考えていたことと、まったく同じ発想なのです。

    よって、世界はアメリカが統治すれば、完全なる平和が訪れると、オバマ大統領も考えているのかもしれません。しかし、日本国内が徳川政権によって260年間の平定をなしたのは、そこに、宗教や人種が関わらなかったからなのです。しかし、世界は、そんな単純なものではありません。

    アメリカが未だに勘違いをしているのは、自分たちの思想の根底にあるキリストの教えが最も崇高で正しいものだと思い込んでいることなのです。しかし、彼らが当面の敵と定めている中東諸国には、まったく別の正義であるイスラムの教えがあるのです。アメリカは、彼らを未開の下層民族だというような認識を持っているようですが、それは、第二次大戦中に、日本人を見下していた認識と、少しも変わってはいないのです。

    彼らは、日本兵はド近眼で、ほとんど周囲が見えないために、飛行機の操縦などは絶対に出来ないだろうと、本気で考えていたほどの無知さ加減だったのだそうです。そして、今度は、その考え方を、アフガニスタンやイラク、イラン、そして今やアルカイダの拠点ともなり始めているイエメンなどに対して、あてはめているという訳です。

    もしも、オバマ大統領が本気で世界の平和を望むのなら、むしろ、アメリカの方が、彼らイスラムの考え方に寄り添おうとしなければ無理なのではないかとさえ思うのですが、そんな考えは、正しく夢物語に過ぎないでしょうね。

    彼らの戦争の根底に、宗教問題が根強くあるかぎり、たとえ地球上から「核」がなくなっても、戦争は決してなくなることはないと思うのです。また、アメリカという国は、戦争をしなければ生きていけない、戦争を食べながら生き延びて行く国でもあるのです。これまでの歴史を見ても、アメリカは、経済的不況に追い込まれると、自作自演策をとってさえ、戦争を仕掛ける口実を見つけては、無理やり敵を作り、攻撃してきました。

    あのワールドトレードセンターが倒壊した同時多発テロでさえ、アメリカ政府が国民をアルカイダせん滅へ駆り立てるための自作自演だったという説があるほどです。

    では、次に、アメリカが狙うのは、何処の国なのか?彼らにとっての「良い戦争」を仕掛けられる相手を、今まさに、物色している最中なのかもしれません。face07

<今日のおまけ>

    新型インフルエンザの影響で、志賀高原では、修学旅行や学習旅行のキャンセルが19校にも上っているという。

    延べ宿泊人数にすると、1万2000人にも達しているということであり、今後も、キャンセルが続けば、経済効果は1億7500万円減ともなると、懸念の声が広がっている。

    この長引く経済不況に加えて新型インフルエンザの追い打ちで、今冬のスキー客の入りは、かなり落ち込みそうである。face07


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