延命治療は、何処までやるべきか?・・・・・298
2009年12月24日
~ 今 日 の 雑 感 ~
延命治療は、何処までやるべきか?
末期がんなどで入院中の患者七人に対して、人工呼吸器をはずし、延命治療を中止して死亡させたとする、富山県射水(いずみ)市民病院の男性医師二名について、富山地検は、いずれも不起訴とする方針を決め、この医師たちの不起訴が確定した。
患者の死亡と人工呼吸器を外したこととの因果関係の立証が難しいうえ、遺族側が処罰を望んでいないということからも、不起訴となったものであった。
しかし、一方、川崎市の病院でこん睡状態の男性患者の人工呼吸器の気管内チューブを抜き、筋弛緩剤を投与するなどして死なせたとされた女性医師には、殺人罪が適用され、懲役一年六カ月、執行猶予三年の有罪判決が確定した。
同じ末期患者を扱いながら、片や不起訴、片や有罪の違いは何なのだろうか?
一口に言えば、患者の家族が医師を恨んでいるかいないかという違いだけのように思えてならない。
前者の二人の男性医師の場合は、七人という死亡患者の人数が衝撃となり、大きな事件として扱われてはいたが、末期の患者の延命を続けることに疑問を持ち、それが、たとえ患者本人の意思でなかったとしても、家族の同意のもとに人工呼吸器を止めるという行為が、必ずしも犯罪とは認められないということであり、それは、これまで患者を診察して来た医師のみがなし得る決断だということを、地裁が認めたということなのであろう。
しかし、後者の女性医師の場合は、患者の意思がないままに、家族への説明も不十分で、適切な検査もせずに医師の独断により患者の呼吸器のチューブを抜いたということで、殺人罪が適用されているのである。
この富山と川崎のケースに、どれほど明確な違いがあるというのであろうか?
適切な検査とは言うが、末期の患者にどのような適切な検査ができるのだろう?呼吸器の気管内チューブを抜けば、必然的に患者が死ぬことは、正直説明などなくても、明確な事実であることは素人でも判るはずである。加えて、家族の要請があったにもかかわらず、患者の延命治療を継続しなかったことが問題視されるというのであれば、医師は、いったい何をきっかけに延命治療を終了できるのであろうか?
確かに、家族の立場に立ってみれば、一日でも一時間でも長く生きていて欲しいという気持ちはよく判る。
だが、病院側にも、やはり、都合というものがあり、回復の見込みのない患者にいつまでもベッドを占領してもらっていては迷惑なのであろう。治る見込みのある患者のために、ベッドを空けて欲しいと思う気持ちは当然のことだと思うのである。
わたしの家の近所の男性も、末期がんで入院し、意識不明のまま自発呼吸も出来なくなった時、医師が、家族に訊ねたそうである。
「延命処置を継続しますか?」
しかし、家族の答えははっきりしていたという。
「もういいよね。こんな面倒な親父のために、わたしたち、苦労させられて来たんだもん。ここまでやってもらえば充分だよ」
もちろん、訴訟などにはならなかったし、家族もさばさばしたものであったという。
富山県のケースは、病院側が真面目に警察へ通報したので、こういう問題にまで広がってしまったのだが、基本的には患者の命は、医師と患者本人が決めるということなので、患者にその意思表示がなかった場合は、医師が判断するしか方法はないのではないかと思うのである。
ましてや、患者の家族が、ごねればごね得と、医療訴訟を起こすことが形骸化されるようなことにでもなれば、反対に日本の医療がますます患者にとって不利益となることは間違いないのではないかと、危惧してやまない昨今である。
<今日のおまけ>
検索エンジンというものは、どのくらいの間ブログ内をリサーチするのだろうと、思っていたら、きっちり一週間だということが判った。
その間は、たった一時間ぐらいの間に急激にアクセス数が伸びる。それは、見事なくらいだ。
しかも、その伸びが真夜中だというのだから面白い。検索ロボット君、夜中もしっかり働いているんだな。
ところで、あなたが子供の頃、サンタクロースからもらったクリスマスプレゼントは、何でしたか?
わたしは、毎年決まって画用紙でした。画用紙さえもらえば幸せで、暇さえあれば絵を描いていました。(笑)

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もしも、あなたが愛を欲するのなら、
あなたは、彼に希望を与えよ。
希望は星となり、その光はあなたに愛をもたらすだろう。
あなたは、彼に希望を与えよ。
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Merry Christmas !
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Posted by ちよみ at 21:05│Comments(2)
│ちょっと、一服・・・・・ 15
この記事へのコメント
義母の延命で親戚一同悩みました。
生前の義母の性格からすれば 絶対にそんなことして欲しくないというような性格でしたから
多分望まぬことをしたんだと思います。
そして望んだ食事を口からとることなく逝ってしまいました。望みは食事だったんです。
実の両親と延命について話をしましたが
延命は望んでいないと強く言っています。
万が一のことがあったとその希望をかなえてあげられるかわかりません。
生前の義母の性格からすれば 絶対にそんなことして欲しくないというような性格でしたから
多分望まぬことをしたんだと思います。
そして望んだ食事を口からとることなく逝ってしまいました。望みは食事だったんです。
実の両親と延命について話をしましたが
延命は望んでいないと強く言っています。
万が一のことがあったとその希望をかなえてあげられるかわかりません。
Posted by り・まんぼー
at 2009年12月25日 17:16

り・まんぼーさまへ>
延命治療には、賛否両論ありますね。自分のことは、しないで欲しいと言いますが、家族となれば、また別の気持ちが出てきてしまうものです。お義母さまは、口から食事が出来なくなってまでチューブにつながれて生きたくないと思われていたのでしょうね。
わたしは、個人的には、昔のように畳の上で死ぬことが人間のまっとうな死に方だと考えています。まあ、お医者様に任せておけば、うまい具合に逝かせて下さるのではないでしょうか。結局、素人がどうこう出来る範疇の問題ではないようにも思えますから。
延命治療には、賛否両論ありますね。自分のことは、しないで欲しいと言いますが、家族となれば、また別の気持ちが出てきてしまうものです。お義母さまは、口から食事が出来なくなってまでチューブにつながれて生きたくないと思われていたのでしょうね。
わたしは、個人的には、昔のように畳の上で死ぬことが人間のまっとうな死に方だと考えています。まあ、お医者様に任せておけば、うまい具合に逝かせて下さるのではないでしょうか。結局、素人がどうこう出来る範疇の問題ではないようにも思えますから。
Posted by ちよみ
at 2009年12月25日 17:32

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