スーパーで・・・

houseスーパーで・・・





    スーパーでレジ待ちをしていたところ、見るからに脚の悪そうなおばあさんが会計をしてもらっていたのだが、立っていることもやっとの状態のようで、そちらに意識が集中していたらしく、つい代金を支払うことを忘れ、商品が入ったカゴを載せたカートを押しながら、近くにある買った品物を袋へ入れるためのテーブルの方へ行ってしまった。

    レジ担当スタッフの女性が慌てて、お支払いがまだですけれど・・・と、声をかけると、おばあさんは驚いた様子で、

    「あれ?まだ、お金払っていなかったっけ?脚が悪いので、ここまで取りに来てくれない?」

    と、言う。

    レジ担当スタッフが、おばあさんのところまで行って代金をもらい、何とかことは済んだと思ったのだが、わたしの会計が済んで買った食品を袋へ入れている時、そのおばあさんは、店内の棚の奥に入っている無料の段ボール箱が欲しいと、その棚の中へ潜り込んで行ってしまった。

    棚の中に座り込み、カゴから取り出した商品を段ボール箱に詰め替えたまでは良かったのだが、その場所から出ることが出来なくなってしまった。

    脚が悪いので、狭い棚の中では身動きが取れないのだ。

    先ほどのレジ担当スタッフが見かねて、

    「自分はここを離れられないので、あのお客さんに手を貸してやって!」

    と、応援のスタッフを呼んだのだが、返事はすれど誰も助けに来ない。

    他の客たちも横目で、おばあさんが居心地悪げにもぞもぞ動く様子を見ているだけで、そばへ寄って行こうとはしないので、必然的に一番近くにいたわたしが声をかけることに・・・。

    近くまで行って手を貸そうとすると、おばあさんは、

    「脚がこんなんだから、うまく立てない・・・」

    と、言いながらも、何とかかんとか棚の外へと這い出すことに成功した。

    が、そうなると今度は棚の奥に置きっ放しになった段ボール箱が持ち出せないので、わたしが運び出し、カートの上へと載せて、

    「これで大丈夫ですか?」

    と、確認しているところへ、レジ担当の女性が駆け寄って来て、ありがとうございますと、礼を言ってくれた。

    だが、おばあさんの頭の中は、とにかく自分のことだけで一杯。

    やっとの思いでカートにしがみつくなり、自前の杖を拾うと、あとは無言のままカートを押して歩み去って行ってしまった。

    一人暮らしなのか、おばあさんには付き添いらしき人が誰もいなかった。

    しかも、あの買い物の品が入った重い段ボール箱をどうやって家まで持ち帰るつもりなのだろうか?

    スーパーまでは車ででも来たのだろうか?

    色々想像を巡らせてしまう出来事であった。

スーパーで・・・




    
     

<今日のおまけ>


    先ほどまで放送していた素人参加の歌番組----松商学園高校の男子生徒の歌った『イヨマンテ』は、最高だった!icon22

    確かに、決勝まで勝ち進んだ他の中、高生出場者たちも歌唱力や表現力は抜群だったが、1980年代以降の今風の歌謡曲ばかりで、心から聴きごたえのあるものがあまりなかった。

    ただ惜しむらくは、この男子生徒には決勝でもやはり昭和歌謡を堂々と熱唱して欲しかったということ。

    彼の声質ならば、『喜びも悲しみも幾歳月』などが良かったのではないだろうか?

    彼には、こういう古き良き日本人の魂の歌を、これからもたくさん歌い継いで行って欲しいものである。




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