延徳たんぼのお巡りさん・・・・・127

~ 今 日 の 雑 感 ~


延徳(えんとく)たんぼのお巡りさん


    あるブロガーさんのブログ記事に、豪雨の日に出会った不思議なお巡りさんの話が載っていました。

    これを読んだ時、思い出しました。

    実は、わたしにも、これと似たような経験があったことを・・・・・。

    もう、かなり前の話ですが、わたしが、まだ、新聞社へ勤めていた頃のことです。

    取材のため、中野市の延徳(えんとく)という地区を、わたしは一人、軽自動車を運転して走っていました。延徳たんぼのお巡りさん・・・・・127

    延徳地区は、広大な田んぼが幾つも広がる、長野県内でも有名なコメの生産地です。季節は、夏だったと記憶しています。午後の、カンカン照りの農道を、わたしは、のんびりと車を走らせながら、取材先まで行く途中でした。

    取材先との約束の時間までには、まだ間があったので、それほど急ぐ必要もありませんでした。

    わたしの他には対向車もなく、人っ子一人見えません。正に、他には誰の姿もない炎天下の田舎道を、ノコノコと走っていた訳です。

    やがて、ずっと遠くの陽炎の揺らぐ路上に、一つの人影が現われました。近付くにつれて、その人影が男性警察官であることが判りました。そばにパトカーがある訳でもなく、その警察官は、たった一人で田舎道に立っているのです。

    わたしの自動車が、警察官の近くを通り過ぎようとした時、いきなり彼は、両手を広げてわたしを止めにかかりました。

    いったい、何なのだろうと、不審に思いながらも、わたしがブレーキを踏むと、彼は、運転席側の開けられた窓へ近寄り、

    「何処へ行くんですか?」

    と、訊ねて来たのです。わたしは、車内冷房があまり好きではないので、真夏でも、自動車の窓を全開にして走ります。

    「仕事で、〇〇まで行きます」

    と、答えると、三十代と思われるその警察官は、今度は、免許証を見せて下さいと、いうので、これには、さすがに、わたしも、ちょっと躊躇いました。

    だって、こんな人気のない一本道で、警察官がひとり、何のために立っているのか・・・・?しかも、いきなり呼び止めて、行き先をら訊ねるなんて不自然だと、思ったわたしは、免許証をカバンから取り出しはしたものの、警察官には渡さずに、彼の目の前に提示するだけにしました。

    警察官は、それを見て、

    「-----いいですよ。行って下さい。気を付けてね」

    と、笑顔で言うので、わたしは、そのまま自動車を発進させました。それにしても、奇妙な感じがどうしても拭えず、少し走ったところでおもむろに、バックミラーで、その警察官の様子を確認しようとしました。

    ところが、

    「---------?」

    おかしなことに、その警察官の姿は、既に何処にも見えなかったのです。何処か、別の場所へ行ってしまったにしては、行動が素早すぎます。あまりに変だと思ったので、わたしは、いったんその場に自動車を止めて、後ろを振り返り、じっくりと今来た方角を見ました。しかし、やはり、その警察官の姿はありませんでした。

    「消えた----!?も、もしや、キツネか?」face08

    一気に、気味が悪くなったわたしは、すぐさまそこから走り去りました。

    でも、帰りは、やはり、また警官がいた場所を通らなくてはならない訳で・・・・・。

    しかも、仕事が終わると、辺りはもう薄暗くなり始めていたため、わたしは、かなり遠回りになると思ったのですが、別の道を通って会社へ戻りました。

    それにしても、あれは、不思議な警察官でした。真夏の白昼夢-------?今でも、そんな気がしてなりません。icon01

<今日のおまけ>

    「茶碗蒸し」が食べたくなって、でも、いちいち蒸し器を出したり、だしを取ったり、面倒くさいので、何とかもっと簡単に短時間で出来る方法はないだろうかと考えた。

    そこで発見したのが、電子レンジで作る方法だ。まず、卵二個をどんぶりに入れてよく溶き、市販のめんつゆ、砂糖少々を入れてお湯を適宜そそぐ。もう一度かきまぜたら、キノコでも、銀杏でも、青菜でも、既に火を通してある物なら何でもいいのでそれを加え、ラップはせずに、電子レンジで約三十秒チンする。

    出来れば、目を離さずに、電子レンジの中の様子を見ていて、どんぶりの中の液体がなくなったかな-----と、思ったところで、取り出すと、見た目はさほど良くないが、まあまあ食べられる「簡単茶碗蒸し」が出来上がる。

    器も一つで出来るので、洗い物も少なくて、かなり手軽である。

    正に、ズクなし料理の決定版といったところである。face03

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この記事へのコメント
おまわりさんの霊ですか?
いやー 驚きますね。ちよみさんの
新聞社勤めも驚きました。
昼夜問わず忙しかったでしょうに・・・
そんな時にずぼら料理いいですよね!
私はフライパンにお湯を張ってそこに
茶碗蒸しの具のはいった器をゆでます。
電子レンジもいいですねーーーー。

それにしてもおまわりさん 昼夜問わずでる霊だとしたら余程未練があるんでしょうね。きっと愛されたおまわりさんだったんでしょうね(勝手に霊にしてる?)
Posted by り・まんぼーり・まんぼー at 2009年08月13日 12:19
り・まんぼーさまへ>
 
 おっしゃるように、幽霊だったのか?それとも、ただ単にわたしが見失っただけなのか?よく判りませんが、他には誰もいない道端でいきなり車を止められれば、いくら相手が警察官でも警戒しますね。
 しかも、何処へ行くのかを訊ねられるなんて、先に、事故処理でもしているところがあるのなら別ですが、そんな気配もない訳ですから・・・。
 彼は、あそこで何をしていたのでしょう?今も疑問です。

 ところで、 わたしが、新聞社に勤めていたことは、前にも何度もブログに書いていますよ。(笑)
 本当に、夜も、帰宅が夜の十時、十一時なんてことも、ざらにありました。また、夜中でも、何かあれば現場へ駆けつけなくてはならない訳ですから、大変ですが、基本的に、記事を書いて出せばOKな訳ですから、考えようによっては、普通の会社員などに比べると、かなり自由があったように思います。

 茶碗蒸しですが、フライパンで蒸すのもいいアイデアですね。今度、チャレンジしてみますね。♫
 
Posted by ちよみちよみ at 2009年08月13日 17:07
ちよみさん こんばんは~
不思議な話だけれど 一人で対応して
よく怖くなかったですね♪
もしかしたら 注意して行ってくださいね
というよい意味でも 間(ま)を入れてくれた
のかも しれませんね❤ 
「1分違ってても事故にあわなかった」とかいうように その車を止める時間差で救われることって
あるじゃないですか?私は世の中に目で見えない力で 救われる事ってあると思っているんです
警察官さんじゃなかったら 車も止めないかもしれないので ・・・
茶碗蒸しですが 簡単につくれると
嬉しい料理ですよね♫
だって茶碗蒸し大好きだもん
Posted by 福寿荘 女将福寿荘 女将 at 2009年08月14日 20:10
福寿荘 女将さまへ>

 そうですね。そういう考え方もありますね。何か、悪いことが起きるのを、その警察官が阻止してくれたという見方もありますよね。確かに、彼が警官でなかったら、自動車を止められても、無視して素通りしてしまったかもしれませんし・・・。
 でも、あの瞬間は、頭の中で色々考えました。「偽警官じゃないか?」とか、「警察官だって、頭から信用は出来ないぞ」とか。世の中、何が起きるか判りませんから、こういう時は、焦りますね。

 茶碗蒸しは、何かおかずが一品欲しいな---と、いう時にも重宝しますよね。今も、こういうズクなし料理が他にもできないかと、思案中です。(*^_^*)
Posted by ちよみちよみ at 2009年08月14日 20:27
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