人は情熱を求めている?・・・・・242

~ 今 日 の 雑 感 ~


人は情熱を求めている?



    新聞のコラムを読んでいたら、ちょっと興味深いことが書かれていました。

    SMAPの人気が下降気味にあるというのです。他のグループの追随を許さないほどに、飛ぶ鳥を落とす勢いだったあの中居、木村、稲垣、草彅、香取の五人組に、いったい何が起きたのでしょうか?人は情熱を求めている?・・・・・242

    その兆しが始まったのは、未だ記憶にも新しい、今春の「草彅剛公然わいせつ事件」からだということなのです。

    この事件では、草彅クンへの同情論が世間一般の意見となり、あまり、大きな問題にもならずに収束。草彅クン当人も、既にドラマやCMへの復帰を果たしています。

    この事件が起きた時、テレビのワイドショー番組などでは、常にいい人を演じ続けなくてはならなかった草彅クンが、これまで押し殺して来た自分という存在を、アルコールと公園の暗闇という環境の力を借りて、三十代の血気盛りな青年の等身大で発散してしまったのだと、コメンテーターたちが語っていましたが、その中に、彼らが最も注目したエピソードが、一つあったのです。

    それは、事実か否かは別にして、草彅クンが警察に連行されるとき、同じSMAPのメンバーである香取クンの名前を叫んでいたらしいということでした。ある男性コメンテーターは、やや興奮気味の口調で、「シンゴー、シンゴー!と呼んでいたなんて、切ない話ですよね」と、しみじみ語っていました。

    わたしは、そういう男性コメンテーターの心の奥には、「SMAPは、きっと男同士の熱い友情で結ばれている仲間なんだ。その草彅クンの思いに、香取クンは必ずや応えてくれるだろう」という、願望があるに違いないと、思ったものです。そして、おそらく、一般のファンたちもまた、それと同じような期待を持っていたのではないでしょうか。

    わたしも、これはSMAPの結束力や友情をアピールするには、もってこいのシチュエーションだと感じ、草彅クンの身柄が解放された時、残りのメンバーが全員で彼を迎えに行くというシーンを想像したものです。

    しかし、現実は、そんなにドラマティックなものではありませんでした。SMAPのメンバーたちの中で、香取クンと木村クンは、番組内でそれなりに草彅クンへの信頼のメッセージを発信しましたが、視聴者へのアピールは、その程度にとどまり、まるで、極力、マスコミもこの話題には触れないようにしている感さえありました。

    つまり、わたしたち世間の期待は、あえなく削がれたのです。しかし、わたしには、こういう結末は大体判っていました。それは、SMAPのメンバーたちの日頃の言動を見れば、何となく思い当たることですが、彼らは、ほとんど個人的には連絡を取り合うような間柄ではないだろうということなのです。ですから、メンバーの一人がどうなろうと、それほどお互いに関心がある訳ではなく、既に、彼らは、個々が独立した赤の他人の集まりにすぎないのだということなのです。

    そして、ファンも、この事件をきっかけに、その事実に気が付いてしまったのです。しかし、現在の社会が求めているのは、どんな時も助け合い労わり合う熱い男同士の友情の姿ですから、そんなクールでビジネスライクな関係を見せられては、興醒めするのも当たり前といえるでしょう。

    要するに、彼らの友情は、絵空事だと考えるようになってしまったファンから、SMAPを支持する思いなど失せてしまうことは必然の成り行きだといえるのです。しかも、メンバーの一人は既に妻帯者ですし、独身の男性同士の信頼と友情を期待しているファンたちの目には、ある意味、裏切り行為のようにすら映っているのかもしれません。

    SMAPは、いわばファンにとっては、いつも夢の中の存在であり続ける必要があった訳です。現実社会の一般男性と同じであっては困るのです。ところが、今回、確実にその正体が露呈してしまい、ファン離れが起きつつあることは、当然といえば当然の結果なのかもしれません。

    今の殺伐とした味気ない時代に、人々が求めているのは、「情熱」だという評論家もいます。テレビドラマにしても、映画にしても、男性たちの友情を描いた作品が目につくのもそういうところに原因があるのでしょう。そういえば、今年の大河ドラマも、そんなことがテーマでしたね。

    さて、それでは、SMAPにはなかった熱い友情を押し出した次代のアイドルグル―プは、何処なのか?

    それは、EXILE(エグザイル)だ----と、いう声もあるようですが、四十代五十代の女性層には、彼らの今風なワル系のファッションはあまり受けがよろしくありません。では、今のところ一番の候補は、「嵐」ということにでもなるのでしょうか?

    皆さんは、どう思われますか?face01

<今日のおまけ>

    かなり久しぶりに、長野駅を見た。駅前の様変わり状態に、まさしく浦島太郎状態。

    それにしても、長野電鉄からJRやしなの鉄道への乗り換えのために、どうしてこんなに階段ばかりの造りになってしまったのか?新幹線の高架橋があるからだという理屈は判るが、それにしても、これでは、足腰の弱いお年寄りなど、絶対に一人では駅を利用することなど出来ないだろう。

    そのためにエスカレーターや、エレベーターがあるというが、下りのエスカレーターはない。足腰の悪い人が一番困るのは、上りよりも下りなのだということが何故判らないのか?また、エレベーターに乗るにしても、視力が落ちているお年寄りには、エレベーターの昇降ボタンが小さくてよく文字や記号が読めないのである。

    昇降ボタンは、掌で押すぐらい大きなものをつけるべきだし、エスカレーターには下りも用意するべきだし、階段が多すぎるのを何とかしてほしいし、乗り換えの場所まで距離があり過ぎる。

    切符を買う時の機械のタッチパネルの操作にも抵抗があるだろうし、切符を入れて改札口を出る時の機械にも戸惑う。世の中は、ますますお年寄りが生きるのに不便な方向へと進んでいるような気がして仕方がない。face07

    


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この記事へのコメント
庶民派の『嵐』
いいですね、等身大で自分も好きですね
Posted by はるみっちゅ at 2009年11月14日 21:50
はるみっちゅさまへ>

 「嵐」は、「SMAP」のような気障っぽさもあまりなく、「TOKYO」のようなワイルドさも、「V6」の器用さもありませんが、本当にごく普通の青年たちといった感じがいいですよね。わたしも、あまり彼らについて詳しくはないのですが、ジャニーズによくありがちな''あざとさ''といった感じがあまりないところが好感が持てます。
 はるみっちゅさんは、男同士の友情について、どう思われますか?わたしも、よく自分の小説にこのテーマを取り上げることがありますが、現代は特に、心の結びつきに飢えている人が多いのかもしれませんね。♫
Posted by ちよみちよみ at 2009年11月14日 23:09
おまけの部分。
これは声を大にしなければなりませんね。
どうにも、一部の人間だけが楽なようでは困りますよね。
Posted by zukyzuky at 2009年11月15日 01:49
通りすがりで失礼します。
草彅さん復帰のスマスマをご覧になりましたか?恐らくご覧になっていないのでしょう・・・。
私は事件後のメンバーの行動に裏切り行為なんて微塵も感じられませんでした。
SMAPを・・・草彅さんが戻ってくる場所を守るために奮闘していたメンバーの姿を心強く感じましたし、
草彅さん復帰の際には改めてメンバーの優しさを感じました。
結成して21年、様々な苦難を共に乗り越えてきた人たちです。
SMAPには「友情」を越えた強い絆があります。
それはSMAPファンであれば周知の事実です。
彼らは「仲の良さ」を押し売りするようなことはしませんので、世間一般の方々には誤解を受けることがありますが・・・
きちんと彼らと向き合っていれば、とても心の結びつきが強いチームだと感じる事が出来ると思います。
長々と失礼しました。
Posted by 通りすがり at 2009年11月15日 02:53
zukyさまへ>

 ご賛同、ありがとうございます!
 わたしが、駅にいましたら、一人の高齢の男性が近寄って来られまして、「エレベーターを使いたいんだけれど、どのボタンを押せばいいか判らないので、押してもらえませんか?」と、頼まれました。ボタンが小さくてよく判らないというのです。
 確かに、その通りだと思いました。
 バリアフリーとはいっても、やはり本当に困っている人の声は反映されてはいないものだなァと、実感しました。
 せっかく、高いお金をかけて整備するのですから、最初から細部まで詳しく調べ上げたうえで、設置して頂きたいものだと思いました。
Posted by ちよみちよみ at 2009年11月15日 12:12
通りすがりさまへ>

 通りすがりさんは、SMAPが大好きなんですね。SMAPの熱烈なファンの方たちは、わたしたち一般の視聴者よりも、彼らのことについては詳しいことと思います。
 確かに、わたしは、草彅クン復帰後の「スマスマ」は観ておりません。わたしが、関心があったのは、あくまでも一般のニュースが彼の復帰をどのように扱っているのかということなのです。
 何故なら、「スマスマ」に限らず、テレビ局が制作する番組というものは、ほとんどがお芝居だからなのです。おそらく、草彅クン復帰の番組にもシナリオが用意されているはずですし、ほとんどの一般のファンは、そこでの友情を本物であると感じてはいないのだと思うのです。
 しかし、もしも、草彅クンが警察署から釈放された時、メンバーの一人でもその場に駆け付けていたら、こういう新聞コラムにはならなかったのではないでしょうか?

 芸能人のファンというものは、移ろいやすい人種です。ほんの些細なことがきっかけで離れてしまう人も多い。だからこそ、商品である彼らは、どんな時でも、視聴者に夢を提供し続けなければならない宿命を課せられているのだと思うのです。
 その夢を「押し売り」しないことを、もしも彼らが選んでいるのだとしたら、それは、彼ら自らが、もはや、ファン離れが起きても仕方がないと考えていることなのでしょう。
 SMAPももう30代です。いつまでも、アイドルのままではいられないということに気付き、メンバー各々が、独自の路線を模索し始めたのかもしれませんね。
Posted by ちよみちよみ at 2009年11月15日 12:37
SMAPも嵐もKAT-TUNも好きですよ。
一人ひとりみんな個性的ですよね。
今は嵐が波に乗っているような気がします^^
メンバーの衝突がなかったから今までやってこれたと思っています。
主人のおやじバンドも意見があわなくなったりすると誰かが欠けます。そんなとき解散しちゃえば!と
活動にやや不満をもっている私はささやきます。
芸能界の場合は手っ取り早く解散したりしてしまうのかもしれないですね。
そうでない場合は女性グループだと「卒業」とかいって・・・グループを抜けるパターンが多いですよね。キャンディーズだったりピンクレディとかオニャンコとかAKB48だってきっとそういうことがこれからあると思います。
気の合う仲間で作られたグループでなく選ばれた人で作られた仕事仲間だから女性グループだと立位置からはじまって競争が激しいようです。

・・・話題からそれた?
Posted by り・まんぼーり・まんぼー at 2009年11月15日 16:09
り・まんぼーさまへ>

 アイドルグループというものは、結成時から個性や体力面、ルックスなどを考えて、セット売りされる品物のようなものですから、最初から気が合うなどということはあり得ないんですよね。しかし、ファンは、そんな美系やイケメンたちが本当に友情を育んでいるような錯覚の中に、没頭することで、現実にはあり得ないストーリーを、勝手に頭の中に描いているものなのかもしれません。
 わたしも、昔、防衛医大生たちを旧陸軍の将校に見立てて小説を書いた時、「こういうことが本当にあったら、怖いよね~」と、爆笑されてしまいました。

 ファンが思い描く理想と現実は、必ずしも一致しない。時が経てばいつかは、真実がさらけ出されるということは、アイドルグル―プの持つ宿命なのかもしれませんね。
Posted by ちよみちよみ at 2009年11月15日 18:02
見解と横レスを・・・

男の友情ですか・・・
基本不器用であり、一途だからこそ男性というものは
友情が生まれるのではないかと思うのです

反感や反発から友情が生まれることさえありますが
それって姿勢や信念
自分にないものを、魅力として感じることができるからこそ、『尊敬』の念があればこそのものではと思うのです。


まんぼうさんのレスを読んでて
まさに、このサイトの今のイメージが膨らんでいます。
『立ち位置』・・・ね
出来上がった、リアルの仕事の関係でさえそうなのだから・・・
創られた空間の中での、仲良しグループなど本当に壊れ(壊し?)やすいもんだなと思いましたwwwwww。

例えば・・・
自分は、自分の立ち位置を確立してるつもりなので記事の更新が激減しても、変わることのない位置に立ち続けることができてます。(自慢になっちゃってますかね)

おもいっきりそらしてしまいました(^^;

なんでもそうだと思うのですが・・・
『情』を繋がるのは姿勢ですよね
だけど・・・
『目に見えるような愛』を求めてる人が、多すぎるんではと思うのですよ。

『友情』なのか『友愛』なのか・・・・・・
男と女の違いは、そこにあるのではと思います。

自分のような薄っぺらいやつが、情だの愛だのと、深い話に触れるべきではないとは思うのですが、
男の中には友情の上に成り立つ、黙して語らぬ『愛』というものもあるのかなってことで・・・
強引にまとめさせて下さい(^^)


失礼しました。
やっぱ嵐ですよ!!
Posted by はるみっちゅ at 2009年11月15日 18:19
はるみっちゅさまへ>

 おっしゃるように、男同士は、反発を感じながらも、相手の優れているところは、ちゃんと認める許容範囲は持っているように思えますね。ですから、友情も長続きするのでしょうね。自分にないものに反感を覚えるのではなく、魅力に感じられるというのは、素晴らしいことだと思います。
 しかし、女性は、悔しさの方が先に立ち、それが、憎らしさや、恨みにまで発展してしまうことが少なくありません。自分の意見と違う人間は、もはや敵なのです。ですから、女性同士の友情は長続きしないと言われるのですね。もしも、「わたしたちは、そんなことないわ」という女性たちがいたら、それは、どちらかが相当に我慢をしているはずです。
 り・まんぼーさんの言われる「立ち位置」の問題で、必ず、一方が一方を立てているはずなんです。女性は、そういうところを特に気にしますから。本当に、リアルの関係でさえその程度の結び付きなのですから、バーチャルの世界など、吹けば飛ぶようなものですよね。
 また、例の方の文章に、「わたしたち一緒に食事したわよ~」なんていうのがありましたが、これこそ、はるみっちゅさんがおっしゃる、「目に見えるような愛」ばかりを追い求めている典型ではないでしょうか。要するに、これも、そんな脆い絆をつなぎとめるための、必死のアピールに他なりません。
 男性には、こんな姑息な言葉は必要ないのでしょうね。「黙して語らぬ愛」---正に、それが、男同士の友情なのでしょうね。
 
 実は、うちの甥っ子の一人、「嵐」の二ノに似ているんですよね。それを言うと、本人、すごく嫌がるんですけれど・・・。(爆)
Posted by ちよみちよみ at 2009年11月15日 20:23
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