原発反対のデモは是か非か
2012年09月16日
原発反対のデモは是か非か

この間、新聞に「原発反対のデモ」に対する、二通りの意見記事が掲載されていた。
「原発反対デモは、単なるストレス発散の知恵のない集団行動」
こう断ずるのは、NHKで番組ディレクターなどを務めた経験のある経済学者の池田信夫さんである。
「国会周辺で行なわれているデモは、『原発は嫌だ』『再稼働反対』という単純な主張を繰り返すだけの建設的対案のないストレス発散集団行動にすぎない。
ミュージシャンの坂本龍一さんは、『たかが電気』というが、電気というものが如何に人々の命に直結しているものかということが判っていない。電気がなくなれば、国内の雇用は減り、賃金が下がり、職を失う者も出て来ることで生活そのものが出来なくなり、何万人もの人々の命が消えてしまうのだ。
お金より命、お金より子供の命というのは、非常に無責任な発想だ。
もしも、『原発反対』を言うのなら、原発の代わりにどうすれば今の状況を維持できるのかという代替案を示しながら発言するべきである」
これが、池田さんの主張である。
これに対して、「原発反対デモ」の正当性を主張するのは、デモの主催団体「首都圏反原発連合」のメンバーであるダンサーのミサオ・レッドウルフさんである。
「首相官邸前でのデモは、目的を脱原発と再稼働反対に絞り、時間設定も金曜日夜として会社員も参加できるようにした。反原発、脱原発に直接関係のない旗は掲げず、組合旗なども認めない。
原発事故が収まっていない中での再稼働という政府の対応には、多くの人が悲しみを超えて怒りを感じている。
反原発運動の終着点は、現在の原子力政策を転換させ、全原発を廃炉にすることである」
これが、レッドウルフさんの主張である。
双方ともに、もっともなことを述べていると思う。
池田さんは、
「反原発運動主催団体は、未来の子供たちの命を守るためのデモだというが、未来の子供だけを守れば、今現に電気の恩恵で仕事をしている人たちを路頭に迷わせてもいいのか?」
と、言いたいのだろうし、レッドウルフさんは、
「子供たちの未来を守るためならば、少しぐらいの生活の不便や犠牲は覚悟しなければならない」
と、言いたいのだろう。
しかし、いずれにしても、双方の意見とも未だ健康な人間の考え方にしか過ぎない。
実際問題、世の中には人工透析や人工呼吸器を必要としている人たちも多いのである。
決して、いずれ就職難が起きるとか、超リストラが始まるとかなどの未来の話ではない。
今現に電気がコンスタントに供給されなければ、死んでしまう命もあるのだといううことに、気付いていないように感じる。
電気の供給量が減れば、薬の製造が滞り、命が危険にさらされる人たちも大勢いるのだ。
では、足腰の弱いお年寄りたちにエレベーターを使うなというのだろうか?猛暑で熱中症になっても、未来の子供たちの命のためにクーラーを付けるなというのだろうか?
冬、極寒の地に住む人たちに、凍え死ねというつもりなのだろうか。
口で反原発を唱えることは簡単である。
原発を安易に容認したくないと思う気持ちは、今の日本人ならばほとんどの人たちがそうであろう。
しかし、それならば原発反対を主張する人たちには、もう一歩踏み込んだ「電力供給量が減っても、今現在生きている人たちの命や生活は今まで通りに保障する」という確約をも主張して欲しいものである。
健康な人は、少しぐらいの不便さも甘受できるかもしれないが、今がギリギリのところで生きている人たちもいるという現実をもっと真剣に考えてもらいたい。
記事を読みながら、彼らの未来想像力は、まだまだ甘過ぎるとしか思えなかった。
<今日のおまけ>
巫女舞の一つである「浦安の舞」といえば、地域の神社の秋祭りにはかかせない少女たちには憧れの舞だが、これを舞うことが出来る者は、たいていがその土地の有力者の娘と決まっている。
そして、この舞姫を射止めた子供は、お役御免になるまでこれを舞い続ける。
他の子供たちがどんなに舞いたいと思っても、譲ってもらうことは出来ない。
わたしの近所にも、この舞をまったがために、その後周囲の同い年の女の子たちから反感を買い、地元にいられなくなった女性がいる。
子供の恨みは恐ろしい。
乳がん患者が他人の目を気にせずに温泉に入浴出来る「ピンクリボンの日」を設けている宿泊施設が増えているという。
しかし、宿泊施設を選ぶ時は、よほど慎重を期した方が良い。
中には、経営者が目立ちたいだけのために過剰なアピールをしている施設も少なくないからだ。
宿泊施設の中には、ネットで宿泊客のことを無断で吹聴するモラルを疑うようなところもあるので、本当に、利用客のことを考えて真の思いやりにあふれている施設なのか、ホームページやブログなどもしっかりとチェックすることをお勧めする。
巫女舞の一つである「浦安の舞」といえば、地域の神社の秋祭りにはかかせない少女たちには憧れの舞だが、これを舞うことが出来る者は、たいていがその土地の有力者の娘と決まっている。
そして、この舞姫を射止めた子供は、お役御免になるまでこれを舞い続ける。
他の子供たちがどんなに舞いたいと思っても、譲ってもらうことは出来ない。
わたしの近所にも、この舞をまったがために、その後周囲の同い年の女の子たちから反感を買い、地元にいられなくなった女性がいる。
子供の恨みは恐ろしい。
乳がん患者が他人の目を気にせずに温泉に入浴出来る「ピンクリボンの日」を設けている宿泊施設が増えているという。
しかし、宿泊施設を選ぶ時は、よほど慎重を期した方が良い。
中には、経営者が目立ちたいだけのために過剰なアピールをしている施設も少なくないからだ。
宿泊施設の中には、ネットで宿泊客のことを無断で吹聴するモラルを疑うようなところもあるので、本当に、利用客のことを考えて真の思いやりにあふれている施設なのか、ホームページやブログなどもしっかりとチェックすることをお勧めする。
Posted by ちよみ at 16:50│Comments(0)
│ちょっと、一息 27
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。