不自然なインタビュー

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    信濃毎日新聞のコラムに、「スポーツ中継などでアナウンサーが選手のインタビューをする時、わざと質問を途中で切るという手法を使うのだが、これが気になって仕方がない」という内容が書かれてあった。

    「今日のホームランは会心の当たりでした。今のお気持ちは如何ですか?」

    と、質問するのが普通なのに、最近のアナウンサーは、

    「今日のホームランは会心の当たりでした」

    で、質問を切ってしまうので、インタビューに不慣れな選手などは、

    「----そうですね」で、答えが終わってしまったり、「----で、何なんですか?」と聞き返してしまうのだという。

    どうして、こんな中途半端な質問の仕方をするアナウンサーが多くなったのかというと、インタビューの編集の際に、

    「今のお気持ちは如何ですか?」不自然なインタビュー

    の部分が切られてしまうことを、彼らは知っているために、こんな不自然な言葉の切り方をするのだそうである。

    しかし、コラムの筆者は、こうした質問の仕方に違和感を覚えずにはいられないという。

    わたしも同感である。

    「~は、会心の当たりでした」で言葉を切られては、質問をされたのか、それともアナウンサーが感想を述べただけなのか、選手には判断のしようがない。

    もちろん、こうしたインタビューに慣れている選手ならば、「ああ、またか・・・」と思いながらも、それなりに気の利いた言葉を返すのだろうが、選手たちは別にテレビ業界の人間ではないのだから、そんなテレビ局の都合に合わせる必要もないはずである。

    時々、インタビューを受ける選手が、自チームが勝ったにもかかわらず不機嫌そうに答えている原因の背景には、アナウンサーのこんな質問方法があったのかもしれない。

    「~は、会心の当たりでした」で、あえて質問を切ってしまうのは、そうした方が選手の自由で発展的な発言を得られるからだとの思惑もあるそうなのだが、それは、裏返せば、質問の的を絞らないことで、アナウンサー側が「選手が勝手に発言したので、どんな答えが返って来ても自分には関係ない」との責任逃れをしているとしか思えないとも筆者は言う。

    コメディアンの萩本欽一さんの談話記事にもあったが、「率直なお気持ちは?」とか、確かに近頃のインタビューはおかしな質問の仕方が多い。

    率直----って、いったい何を聞き出したいのだろうか?

    普通に、「今のお気持ちは?」でも、選手は別に嘘をついたりはしないだろう。

    「この試合が終了次第」とかも、正しくは、「この試合が終了し次第」だと思うのだが、一言一言に不自然さを感じるアナウンサーのインタビューである。
   

<今日のおまけ>

    病気をしてからというもの、あまりに体形が変わってしまったので、以前着ていた服がほとんど入らなくなってしまい、文字通りのタンスの肥やし状態だったのだが、本当に何年かぶりに衣装ケースを開けてみた。

    すると、「あ~、こんな服もあった」「そうそう、これ買う時一大決心だったよね」というようなジャケットやオーバーコートが何着も出て来て、それらがまたやけにおしゃれで垢ぬけていて、昔のデザインや仕立ての良さに二度惚れしてしまった。

    若者の中には、「昭和」と聞くと、古臭いイメージだとバカにしたように笑う人がいるが、わたしたちから言わせれば、「平成」の方がよほど薄っぺらく稚拙なイメージである。

    歌謡曲にしても、テレビドラマにしても、映画にしても、「昭和」の方がより名作、力作が多かった。

    あの頃の重厚な名作・傑作ドラマを観ることが出来た世代のわたしたちは、今の若者たちに比べて幸せだったのだと思う。
   

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