すれ違いざまの心理・・・・・670

~ 今 日 の 雑 感 ~


すれ違いざまの心理



    公共の施設の廊下で人とすれ違う時、その相手がまったく見ず知らずの他人でも何故か緊張することってありますよね。

    声に出して挨拶をするべきか、無視して通り過ぎてもいいものか、会釈ぐらいでお茶を濁す方が賢明か?

    そんな色々な考えが一瞬のうちに頭の中で渦を巻くようなこと、ありませんか?

    それが気まずくて、わざと視線をあらぬ方向へはずしてみたり、前をまっすぐ見たまま相手には気付かない風を装ってみたり、仕草がぎこちなくなることって、ままあるものです。

    わたしが街中を散歩している時、向こうから歩いてきた年配の夫婦連れの観光客に、いきなり会釈をされたりすることもあるのです。

    時には、声を出して「こんにちは」と、言って通り過ぎる人もいます。

    女性同士の場合は、意外に抵抗感なく自然体でそういう挨拶が出来ますが、相手が男性となると、こういうことは少々違和感が伴うために、その年配男性たちは、すれ違う際、不思議と皆さん同じような仕草をするのです。

    それは、咳払いです。

    わたしは、これまでも何度も見ず知らずの男性たちと散歩の途中ですれ違いましたが、たいていの男性たちがまるで判で押したように、すれ違う瞬間に「ゴホン!」と、一つ咳払いをするのです。

    どうして、このような反応が出てしまうのでしょうか?

    それは、女性と近距離ですれ違うという一種の緊張感がなせる業のようで、黙って通り過ぎることにわずかながら罪悪感を覚えているせいのようです。

    見ず知らず同士なのだから黙って通り過ぎても当たり前なのですが、それが何となく失礼なことをしているように感じてしまう。それをごまかすために咳払いをするのです。

    つまり、社会生活を長年続けてきた年配の男性たちの感覚だからこそ、つい出てしまう「咳払い」なのでしょう。

    しかし、これが若い男性となると、そんな感覚は皆無のようで、道で誰とすれ違おうがまったくの知らん顔です。中には、すぐ近所の住人であることが判っていながらも、挨拶をしない青年だっています。

    社会で揉まれ続け、人と人のコミュニケーションがどれだけ大事かということを実感しているお父さん世代の人たちは、たまたま観光に訪れたような見知らぬ土地でも、相手に自分の印象を悪く取られたくないと思う習慣を捨てきれずにいるようで、真面目な人ほどすれ違いざまには緊張を強いられるのではないかと思うこの頃です。

すれ違いざまの心理・・・・・670



    

<今日のおまけ>

    おばさんたちの立ち話が嫌われるのは、その話の輪に入っていない一般の通行人にまで不快感や疎外感を与えてしまうからなのです。

    おばさんたちは、とかく、自分たちの話しの輪に加わっていない人を「仲間ではない」「関係ない人」と、下目に見る傾向があります。そんなことはないという人もいるでしょうが、その心理の原点は必ずそこにあるのです。

    しかし、もしも、自分たち以外の人にそのような不愉快な気分を与えないようにしたいと思うのなら、そばを通った人に対して全員が軽く会釈をするだけでも効果があるのです。

    「ウザいおばさんたち」と陰口をたたかれないように、気をつけましょう。icon23

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この記事へのコメント
こんばんは。

人とすれ違う時というのは、少し緊張しますね。

まず、視線をどこにするかが難しい。
相手をずっと見ているのも、失礼だし
ソッポを向くのも、わざとらしい。

無難なのは、視線を落としてしまうことでしょうか。

その、咳払いというのも、ひとつのやり方でしょうね。
まあ、自分の中で、いちおう挨拶をしたという、けじめなんでしょうね。

ほんとは、軽く会釈でもして、さらに、声を出して、挨拶ができれば、気持ちはお互いに良いのでしょうが。

すれ違うことも、多少の縁があるということ
なんでしょうから、大事にしたいものです。
Posted by こみさん at 2010年07月17日 22:05
こみさまへ>

 こんばんは。

 そうですね。
 すれ違う時の視線の持って行き場には戸惑いますね。どちらへ向けても気持ちの中に一瞬引っかかるような感覚が残るものです。おっしゃるように、そういう時は、さりげなく下に向けるのが無難なのでしょうね。
 年配の男性たちは、それでも照れや気まずさがあるために、つい咳払いでその場を取り繕おうとするのだと思います。
 でも、もしも、知らん顔にはどうしても抵抗があるのなら、むしろすんなりと「こんにちは」と、声をかけてくれた方が、こちらもすっきりして嬉しいですね。
 挨拶は、お互いのコミュニケーションというだけではなく、自分がその時その場所にいたのだという確認手段にもなるものですから、かしこまったことと思わず、常に自然体で交わすことが出来れば最高ですよね。
Posted by ちよみちよみ at 2010年07月17日 23:13
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