散歩の時は----

art02散歩の時は----




    散歩をする時は、すれ違う近所の人たちと必ず一言二言、言葉を交わすように心がけている。

    日に他人と話をすることが一度もない----と、いうような高齢者も多いと聞く。

    特に、一人暮らしの人などは、そうした傾向が大だそうだ。

    人間は、一日のたった一分でも自分以外の人と話をしたという時間がもてれば、それだけで気分が前向きになれるものだ。

    社会と関われたという気持ちは、その日を無駄に過ごしたわけではないという自信や納得にもつながる。

    これから冬に向かい、ますます寒くなると、ただでさえ外へ出るのが億劫になる。

    身体の弱い高齢者などは、さらに会話が減り、気分も落ち込みがちになるだろう。

    あるテレビ番組で、定年退職をした男性が自宅でそば屋を開いたところ、近所に住む同級生たちが手伝いにやって来るようになり、店が格好の集いの場になっているという話題を取り上げていた。

    何とも、うらやましい話であった。

    わたしが住む地域には、近所の人たちが世間話をするために気軽に入れるような場所がほとんどない。

    以前は、おばあさんたちの井戸端会議場所ともなっていたスーパーが閉店してからは、ご近所の情報もあまり入らなくなってしまった。

    先日、散歩の途中で、前は保育園として使われ、今は高齢者の福祉施設として利用されている建物のそばを通ったのだが、ちょうどスタッフの方がいたので、前から気になっていたことを思い切って訊ねてみた。

    「ここにカフェと書かれた看板が出ているんですけれど、一般の人も入ることが出来るんですか?」

    すると、もちろんです----との答えだった。

    「食べ物は提供していないんですが、飲み物でしたら色々と用意していますので、ぜひ、ご利用ください」

    皆知らないだけで、集いの場所は、案外身近なところにもあったのだ。

    時間が出来たら、今度ゆっくり立ち寄ってみようと思う。

散歩の時は----




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