濁音と鼻濁音・・・・・74

~ 今 日 の 雑 感 ~


濁音と鼻濁音


    皆さんは、言葉を話す時、濁音鼻濁音の区別をちゃんとつけて話していますか?

    濁音とは、例えば、「が」という文字を、「ga」と、発音する仕方で、鼻濁音とは、同じ「が」を、「nga」と、発音する仕方です。

    「ga」は、そのままストレートに音に出せますが、「nga」は、いったん鼻に音を引っ掛けてから「が」と、発音する訳ですよね。一般的に、この鼻濁音の発音がうまいのは、東日本側に住んでいる人たちで、西日本側の人たちは、比較的下手なのだと言います。

    下手というよりも、そういう言葉を生まれつき聞いていないために、発音の仕方が判らず、もしも、そういう発音を聞くと、不快に感じる人もいるそうです。濁音と鼻濁音・・・・・74

    しかし、日本人ならば、鼻濁音を話すことは当たり前のことで、それが出来ないということの方が、むしろ、異質なのです。

    NHKのアナウンサーは、新人教育で、この濁音と鼻濁音の違いを徹底的に練習させられるそうです。しかし、これを生れながらに使ったことのないアナウンサーは、この練習で挫折し、職場を去る例が少なくないということです。

    彼らが、最も悩むのは、どの言葉のあとは濁音でいいが、どの言葉のあとは、鼻濁音になるという区別が認識できないということなのだそうです。たとえば、「わたし、好きな、かいいの、っこう」という文章があるとして、皆さんは、どの「が」が濁音で発声するもので、どの「が」が鼻濁音で発声するものなのかは、無意識のうちに理解していますよね。それは、信州人が、この区別に敏感な県民だからなのです。(答えは、最初の二つのは、鼻濁音、最後の一つが濁音です)

    しかし、初めて聞く人には、その区別が全くつかず、これを覚えることは至難の技なのだそうです。

    発音は出来ても、日常会話で使えない。これでは、言葉のプロとしては、失格なのです。

    ところが、最近は民放テレビ局のアナウンサーやキャスターに、これがめちゃくちゃな人たちが大勢出て来てしまいました。その人たちが発音する、「」、「」、「」、「」、「」の汚らしいこと。

    あまりに聞くに堪えず、県内某民放テレビ局へ苦情が殺到し、一人の女性アナウンサーが辞表を出したという話もありました。

    濁音、鼻濁音が完璧に出来るということは、それだけ言語能力に長けているということで、必然的に知能指数の高さにも影響してくるという報告もあるそうです。

    たかが、鼻濁音------。されど、鼻濁音------なのです。

    では、皆さんで、次の文章を朗読してみましょう。

    「まだ、あそめし、まえみの、りんのもとに、みえしとき、まえにさしたる、はなしの、はなあるきみと、おもいけり」

    「ごごじ、ふん、じゅうびょう」

    「あぱん、すきな、にんんが、ならぶ、んざの、みせは、どたつ、んきん」

    上手に読めましたか?face02 

    ***  写真は、ちょっと、ririchiさん風にアレンジしてみました。まあ、わたしのデジカメでは、この程度が限界ですが・・・・。orz

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この記事へのコメント
伊勢正三というアーティストがいます、。
かぐや姫、風、と活躍してきた彼・・・
彼の詩の世界は、とっても好きなんですが、如何せん鼻濁音が出来ない(涙)
その人の生い立ちのせいか、はたまたその地方の特色なのか・・・

残念です。
Posted by ココロのボス at 2009年06月25日 12:39
ココロのボスさまへ>

 鼻濁音が出来ない歌手の方も意外に大勢いますね。ハードロックなどを持ち味にしている歌手たちは、むしろわざと汚い発音で、闘争心をむき出しにするという人もいますが、やはり、かぐや姫のように、むしろ抒情的な歌詞を売りにしているミュージシャンが、鼻濁音が出来ないというのは、残念ですね。
 わたしも、以前大好きだった俳優が、鼻濁音をうまく使いこなせていなかったために、がっかりしたことがありました。
 最近は、とかく、こういう細かいことを、面倒くさがる傾向にありますが、やはり、美しい日本語は、大切にしていきたいものだと思います。
Posted by ちよみ at 2009年06月25日 14:49
日本語は難しいです。
私も仕事柄、きれいな発音、きれいな日本語と気をつけているつもりですが・・・。
今のガイドの新人研修にはそこまで教育出来るスタッフは残念ながら、わが社にはおりません。

私の場合は放送部に学生の頃おりまして、恥ずかしながら演劇部になんかにも所属してました。学生の頃、声の仕事がしたかったんですよ。アナウンサーというより、ラジオや声優のほうですが。
よく発音・発声の練習はしましたね。
そのせいでしょうか、お客様には聞きやすいいい声だね。とはいわれますが・・・。

バラの写真、素敵ですよ!
Posted by ティンク at 2009年06月25日 17:26
ティンクさまへ>

 ティンクさんは、放送部と演劇部に所属していたんですか。では、言葉の発音や発声は、訓練済みだったのですね。
 夢は声優さんでしたか---。声に魅力のある人は、羨ましいですね。わたしなどは、学生時代、先生から、声と顔が合っていないと、よく言われました。要するに、おっさん声ということだったようです。(泣)
 では、ティンクさんにとっては、ある意味今の職業は、天職なのですね。自分の素質をいかんなく発揮できる職につけるなんて、素晴らしいことです。
 日本語は、言葉の種類だけではなく、発音の仕方も、時代の流れで変わって行きますが、やはり、美しい発音や発声は、いつまでも残しておきたいものですね。
Posted by ちよみちよみ at 2009年06月25日 18:12
ティンクさまへ>

 花の写真、お褒め頂きありがとうございます。ティンクさんの今日のブログの写真も、とても素敵ですね。♫
Posted by ちよみちよみ at 2009年06月25日 18:15
「外郎売の科白」(ういろううりのせりふ)
いつかテレビで
見たことがあるのですが、これって
演劇やアナウンサーの練習にぴったりなんですって。
濁音とか半濁音、早口言葉の練習になるそうですよ。ネットで検索してみて!
結構面白いと思うんですが…
アナウンサーとかって大変な仕事ですよね。
Posted by り・まんぼー at 2009年06月25日 20:21
出遅れてやって参りました。

写真を拝見したところ、細かいドットが見えます。これは何のフィルムでしょう(笑)

ん~。亀田のうすやき煎餅サラダ味か???(笑)
Posted by ririchi(通称りりちん) at 2009年06月25日 20:39
り・まんぼーさまへ>

 なるほど。こんな楽しい訓練台本があるんですね。確かに、これを毎日頑張れば、濁音、鼻濁音も、完璧に身につくかもしれませんね。「如し」「伊勢御参宮」「お過ぎなされて」などなど、例文が随所にちりばめられています。
 でも、信州人ならば、ほとんど何なく読みこなせますね。ただ、覚えるとなると、厄介ですが。いつも同じような言葉しか使っていない現代人には、格好のテキストですね。 ^^)
Posted by ちよみちよみ at 2009年06月25日 20:44
ririchiさまへ>

 この写真ですが、かなり昔に撮影したフィルム写真を、もう一度デジカメで撮って拡大し、アップしたものなのです。
 というのも、この元の写真は、アルバムに張り付けてあり、剥がせなかったために、スキャナーに掛けることが出来ませんでした。ですから、わたしの接写に弱いデジカメ故、少し、ボケていますよね。(笑)

 レオタード姿、お待ちしていま~す。(^u^)
Posted by ちよみちよみ at 2009年06月25日 21:02
ちよみさん、こんばんは~
日本語は美しいし繊細だと私は思いますよぉ~♪
だからこそ、発音も大切だし イントネェーションも大事にして欲しいものだと思います☆
昔は、ラジオなど耳からの情報でしたので、アナウンサーの方もとても言葉を大切に使っておられました☆耳に心地いいのです❦言葉一言一句にも 心も籠っていました。今は、アナウンサーに求められているのも、視覚が優先し、アナウンサーの方も少し違っていますので、先日も「衆議院議員」という鼻濁音や濁音も言えてなくてちょっとびっくりしました。言葉はご家庭からの、躾にも結構関係していると私は思っています♫ちよみさんもとても、言葉を大切になさるお方ですよね(=^・^=)
Posted by 福寿荘 女将福寿荘 女将 at 2009年06月25日 22:29
福寿荘 女将さまへ>

 そうですね。日本語は、本当に美しいと思います。ある外国の日本文化を研究している学者さんが、もしも、世界中の言葉を一つに統一しろというのならば、わたしは、躊躇なく、日本語を選ぶだろうと、言ったそうです。
 おっしゃるように、昔のアナウンサーは、実に言葉を大切に、一言一句神経を使って話していましたよね。皇后さまも、ご結婚の際のお妃教育では、この濁音、鼻濁音を、学ばれたと聞きます。
 わたしも、未だに敬語には、戸惑ってしまうことも多々ありますが、出来る限り、言葉は正しく使いたいものだと、試行錯誤を、繰り返している毎日です。
Posted by ちよみちよみ at 2009年06月25日 22:49
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