クチコミサイトを読む・・・・・151

~ 今 日 の 雑 感 ~

 
クチコミサイトを読む


    
    旅館やホテルの宿泊施設の「クチコミサイト」を読んでいると、本当に勉強になることが多い。

    どのホテルが、どのような客のもてなし方をしているのか、一目瞭然である。

    クチコミサイトを読む・・・・・151料理はほどほどだが、器の品がないとか書かれているのを読むと、客は、料理が盛られている皿や小鉢にまで高級志向を求めていることが判り、この客は、よほどの食通なのだな------と、思う。

    また、温泉のお湯が熱くて風呂に入られなかったと、書き込んでいるような客は、おそらく、あまり旅慣れていない人間なんだろうなとも、考えることができる。

    でも、こういう「クチコミ」を読んでいて思うことは、押し並べて、大きなホテルよりも、ごく小さな家族経営のような旅館の方が案外、客の評価が高いということである。

    雨で濡れて旅館へ戻ったら、時間に関係なく大浴場を使わせてくれたとか、帰宅途中のお弁当にと、御握りを作ってくれたとか、チェックアウト後にもかかわらず、お風呂へ入らせてくれたとか、そんな、実に些細なこころ配りが、客の好評を得ているのである。

    ここで判ることは、客は、コストパフォーマンスがまずまずで、宿泊施設が快適に過ごせることは、もちろんであるが、それ以上に、自分たちだけが特別扱いされているといった、ほんの小さな優越感を感じることで、評価の度合いを高くするという現実である。

    つまり、過度なお愛想などよりも、ごく自然な心配りの方が、そのホテルや旅館の付加価値を高めるということなのである。

    実は、わたし自身も、かつてあるホテルへ泊まった時、そこは、特別建物が新しい訳でもなく、食事も部屋食ではなく食堂で食べるもので、客室も古かったのだが、ホテル自慢のハンドメイドのヨーグルトが絶品で、それだけを目当てに、何度もそのホテルを利用したことがあった。

    また、そのホテルは、ロビーにピアノが一台あり、それは遅い時間でなければ誰が弾いてもいいというもので、そんなサービスも魅力的だったと思う。

    どんなに、高級な建物でも、従業員教育がなっていなければ、魅力も半減だろうし、忙しさにかまけて、投げやりな対応を取られても、二度とその旅館やホテルへは泊まる気がしなくなるものだ。

    そして、もう一つ、「クチコミ」が指摘しているのは、宿泊施設の良し悪しは、その街の雰囲気にも左右されるということである。旅館から外へ出た時の温泉街のありようも、また、大いに評価基準に反映するのである。旅館がどんなに素晴らしくても、一歩外へ出た時に、商店街が軒並み戸じめだったとか、散歩の途中で立ち寄った飲食店の対応がぶっきらぼうだったとか、それだけでも、客の期待は半減してしまうというものらしい。

    しかし、それをすべてクリアしようとしても、旅館やホテル内部の努力だけでは限界がある。

    ただ、少なくとも、温泉客に対する街の対応を改善するためには、宿泊施設側の街の住民への接し方が最も重要なファクターを握っていることは否めない事実である。旅館経営者が、街の住民への愛想をよくするとか、自分たちは「旅館さま」なのだなどと威張らないとか、旅館で使う食材は街うちで揃えるとか、旅館の客を外へ出さないような自己本位の経営をしないとか、客には街中で出来るだけ買い物をしてもらうように気を配るとか、そういうことを地道に続けることで、温泉街を巻き込んだ高評価を得ることができるのだ。

    「クチコミ」を、読んでいると、旅館やホテル側が努力しなければならない課題は、まだまだ気が遠くなるほど山積しているように感じた。

        

<今日のおまけ>

    管理画面内の「足あと」ですが、いつも当ブログを読んで下さる常連ブロガーさんの名前が、たまーに数日間ない時があったりすると、何だか、ちょっと心配になりますね。

    「体調を崩されているのかな?」とか、「お仕事が忙し過ぎるのかな?」とか、「もう、飽きられたかな?」とか-----。

    顔も知らない方たちなのに、何だかお隣の家の人のような気がして、面白いものです。

    そうか、ブログというのは、一種の「安否確認」のツールでもあったんだ。

    独り暮らしの人などは、特に、ブログを始めるのがいいかもしれませんね。「今日も、わたしは元気だよ」「昨日から少し体調悪いな」とか、必ず誰かがそのブログを読んでいてくれますから、そんな生活のサインとして使うことも可能なのだと思います。

    ブログをアップしなくても、サイトに登録しておいて、気心の知れたブロガーさんのブログに閲覧の「足あと」を残すだけでも、その「元気だよサイン」になりますよね。

    そう考えると、また新しいブログの活用方法が見えて来たような気もします。icon22

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この記事へのコメント
福祉系の職場も今は
情報公開制度ってのがありますからね

マニュアルがあるないだけのものなので
一般の方の口コミほどの評価力はないですが
評価怖しで無理をすることもできませんし
質ばかりを求められても限界がある

難しいところですね
---------------------------------

足跡を残さない派の自分も、よそ様へと辿るのは管理画面の足跡からです。
自分のブログはナガブロガーさんよりも、検索経由の方が圧倒的ですので(^^)

知り合いもかつては、離れた友人のために綴っていたといっていました。
もっとも、馴れ合いや、過度のやり取りに嫌気が差してたそうで他のブロガーさんとのやり取りは避けてたそうですし、面倒もあったそうです。
遠方への近況報告のツールとして活用するも
馴れ合いや特定のベクトルを見せ付けてしまうのも
矛盾が生じるのは
顔も知らない方たちなのに、何だかお隣の家の人のような気がする・・・というのがブログのからくりですね
Posted by はるみっちゅ at 2009年09月03日 06:24
はるみっちゅさまへ>

 福祉系のお仕事にも、情報公開制度が適用されているのですね。
 では、そのサイトを見て、何処の施設は待遇面がいいとか悪いとかを、利用者が選べるようになっているのですか。クチコミほどの客観性はないにしても、一定の評価基準にはなりますね。
 何だか、大変な世の中になって来ましたね。

 はるみっちゅさんのブログを見ている方たちは、確かに、ナガブロガーよりも外の一般読者の方々がほとんどでしょうね。やはり、福祉関係や、病院関係、学校、地域コミュニティーなど、公共の施設にかかわる読者の方も多いのではないでしょうか。
 わたしも、最近気付いたのですが、ナガブロにも、本当にある業種の方のみがコミュニケーションをはかるために開設されているブログがあるんですね。そういうブログは、特殊用語が並んでいて、わたしたち一般のブロガーには、内容がよく判らないことがあるのですが、そういう業種関係者が連絡を取り合うには、便利なツールとして活用されているようです。
 ただ、そういうブログに知らずにコメントを書き込んでしまうと、少々迷惑がられますけれど。(~_~;)
 でも、はるみっちゅさんのおっしゃるように、あまり、特定の人とばかりコミュニケーションをとっていますと、過度の馴れ合いが生じて、トラブルの原因にもなりかねませんね。あっさりと、近況報告程度に納まっていればいいのですが、それが、どちらかが一方的にのめり込み始めると、いささか問題が出て来ると思います。
 また、ブロガーの中には、とかく、人の物が羨ましく思える人もいて、コメント相手を自分だけの物にしようと、他のブロガーに嫌がらせをする不心得者もいますから、難しいですね。
 ブログを近況報告のツールに使うにしても、相手のブロガーを見極める目は大切だと思います。
Posted by ちよみちよみ at 2009年09月03日 12:47
ちよみさん こんばんは~
私にとても参考になるお話しを
ありがとうございます♫
お客様をすべて満足させることは
なかなかできませんが 私達が
できることから 少しづつでも
努力していきたいと思っています
Posted by 福寿荘 女将福寿荘 女将 at 2009年09月03日 22:05
福寿荘 女将さまへ>

 旅館やホテルへの「クチコミ」を読むと、皆さん、実にシビアに本音を書かれていることに驚きます。中には、「ここまで言うの?」と、思うほど辛口の評価もあり、レスを書き込む女将さんたちの気持ちを思うと、こちらまで冷や汗ものになります。
 要望の中には、もちろん宿泊施設側の怠慢だと思う物も多々ありますが、これは、どうやって努力しても無理だろうと、思われるものもあります。そういうクレームなどは、無視しても構わないと思うのですが、情報開示がここまで進むと、泊まらずして、そこの全容が判ってしまうというような時代が、果ては来るかもしれませんね。
 でも、そこの旅館にしか出来ない付加価値が一つでもあれば、お客さんは、リピーターになるということも、「クチコミ」を読んで判りました。
 豪華絢爛な宮廷料理よりも、寒い夜の温かないっぱいの味噌汁---。これに勝るもてなしはないということですよね。
Posted by ちよみちよみ at 2009年09月03日 22:39
全くもって同感です、、、。

うちはクチコミ命!!!かも、、、。

辛口評価は、次へのステップとしています。
新規のお客様も大事ですが、リピーターが断然多いですよ~^-^
有難や~!!有難や~!!

街並み、、、う~ん、大事です!!!
が、しかし、みんな売っているものは同じものばかりでチャレンジー誠心が見受けられません、どーしてオリジナリティーに富んだものをおかないのか、、、????
まぁ~、それには資金もかかりますし、他のお土産屋さんの鋭い眼差し、、、に耐えられないのでしょう!!! 

いぃじゃないですかぁ~、オンリー・ワンで行けば!!! 悔しかったら真似してみれば良いのです、、、。

当館の周りはまだまだ頭のお硬い方ばかりでやりづらい面もしばし、、、。
そんな事に負けてはいられません!!!
自分の旅館もそぉですが、温泉街が潤ってもらえれば良いのです!!!
意見がある方は直接私に言って来て下さいっ!!!
ちゃんちゃん~~

長く書きすぎたぁ~~~
Posted by 自称 美人女将自称 美人女将 at 2009年09月04日 09:23
自称 美人女将さまへ>

 これは、かなり前に当ブログでも書いたことなのですが、あるお土産屋さんのご主人が言うには、ホテルや旅館側がお客さんに財布を持たせないようにして街へ散歩に出すので、街の中は賑やかになるものの、誰一人として品物を買ったり、喫茶店へ入ってお茶を飲んだりしてくれないと、こぼしていたことがありました。
 また、これは、観光客が話していたことらしいのですが、「お金を持ってホテルを出ると、ひったくりにあったりして危ないので、財布はホテルへ置いて行って下さい」と、ホテル側から言われたが、どうしても、外のお土産屋で土産を買いたいと、こっそり服のポケットへお札を入れて来たと、いうことで、買った土産を宿へ持ち帰ると、面倒だから、帰る途中でもらって行くから、店へ置いておいて欲しいと、いうこともあったそうです。
 これでは、ホテルと商店街の連携などとれるはずがありませんよね。
 また、商店同士が似たような品物を置くということも、これは、商店がどうということよりも、その先の問屋さんたちの方に、わたしたちには理解出来ない仕組みがあるようです。その点、軽井沢のホテルなどは徹底していて、ホテル内に売店の類は極力おかず、買い物や飲食は、商店街を利用してもらっているようです。
 クチコミを読むと、お客さんは、旅館のサービスもさることながら、各お店や街の人たちの雰囲気も込みで、ランク付けをしているようなところがあります。
 テレビのニュースなどを観ると、旅館やホテルの女将さんたちが集まって、地域の活性化を話し合っているシーンがありますが、わたしは、あれを観るたびに、どうしてここに商店や飲食店の女将さんたちが参加していないのだろうと、不思議に思います。
 もはや、これまでの縦割りの方法では、観光地の将来はないのではないのでしょうか。頭の固い、古い感性のおじさんたちにはご遠慮願って、ここは一つ、職業を超えた女性たちの、柔軟な感性を押しだす時期なのではないかと思います。
Posted by ちよみちよみ at 2009年09月04日 14:35
同感です^-^

集まるとおじさんばっかりで、固いのなんの~~ 一方的に意見をぶちまいて人の話は聞こうとしない、、、悲しいのぉ~

これからは自分の所だけではなく、街全体が潤う方法を考えて即、実行していかなければいけませんね^o^

余談ですが、昨夜小布施町で講演会がありました、講師は日本を代表するホテルの社長さんでしたが、勉強させて頂きました。

何事も基本は同じなのです、、、。
Posted by 自称 美人女将自称 美人女将 at 2009年09月05日 15:19
自称 美人女将さまへ>

 小布施での講演会に出席されたのですか。小布施は、街をあげての誘客活動に取り組んでいる先進的な自治体ですから、そのホテルの社長さんのお話と共に、勉強になることが多々おありでしょう。
 それでも、最初は、こういう街づくりに反対する住民も多かったそうですね。コンビニの外装まで、全国初の小布施バージョンにした時は、わたしも新聞を読んで驚きました。でも、その中心になった老舗栗菓子店さんたちの柔軟性があったればこその、成果だったのでしょうね。
 渋温泉も、何か柔らかな発想で、温泉街の特色が打ち出せれば、面白い街になると思うのですが・・・。てっとり早く、芸者衆にでも協力を仰ぎ、街を着飾って歩いてもらうというのも、観光客の目を引くかもしれませんね。京都の舞妓さんのように。
 自称美人女将さんたち若い女性の発想の見せ所ですね。♫
Posted by ちよみちよみ at 2009年09月05日 17:30
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