子供の叱り方・・・・・183

~ 今 日 の 雑 感 ~


♦♦子供の叱り方♦♦


    
    子供を叱る時、よく説教調でこんこんと言って聞かせるように叱る人がいますが、そういう叱り方は、まだ小、中学生のような子供には、意味がないと思います。

    高校生ぐらいになれば、そうした説得調も通じると思うのですが、十代前半の子供たちへの説諭で大事なことは、はっきりとした声で、しかし、怒鳴るのではなく、ダイレクトに言いたいことのみを伝えるという技術なのだと思います。

    (これは、戦前の教育を知っている方なら判ると思いますが、かつては、小学校の先生を「訓導(くんどう)」、中学、高校の先生を「教諭」 、大学以上を「教授」と呼んでいたのですが、この呼び方には、やはり意味があると思うのです。

    つまり、小学生には、学問を教えるだけではなく、人間としての基礎をつくるために教え導かねばならないということなのです。そして、中学、高校生になって、ようやく教え諭すという訳です。まあ、大学生以上は、単に知識を教えておけば自分でいいように勉強するだろうということなんで、教授なんでしょうけれど-----。face02

    まず、子供の目を見て話すこと。そして、必ず一つはいいところを褒める。

    その後、注意点を短い言葉で判り易く伝える。 

    次に、失敗したり、間違えた時は、時間をおかずに即座に伝える。子供の叱り方・・・・・183

    そして、「あれもダメ、これもダメ」ではなく、「今度はどうしたいか?」「どうすれば、いいか?」ということを、自分で考えさせ、自分の口で答えさせる。(これは、zukyさんのブログにも書かれていたことです)

    指導者や教師は、大人なので、とかく大人の考えることを前提に話をしがちですが、子供の頭には、前提ということは通用しません。大人の一時間は、子供にとっては十時間にも匹敵するのです。たった、一時間前のことでも、子供の脳には、もう過去の出来事としか認識できなくなっているのです。

    ですから、指導者や教師が、「お前、あの時、何でああしなかったんだ?」などと訊いても、子供には「あの時って、いつのことでしょうか?」のようになってしまうことも多々あります。でも、子供は、そんなことを言うのは恥ずかしいので、ほとんど無反応です。大人は、これを、煮え切らないとか、覇気がないと感じがちですが、そんなことはありません。子供は子供なりに、必死で頭を悩ませているのです。

    自分が、子供だった時のことを思い出してみてください。一時間授業の長かったこと-----。一年の経つのが待ちどおしかったこと-----。年を取るにつれて、月日は束になって飛んで行きます。

    ですから、子供に何かを説明する時は、面倒くさがらずに、必ず最初から説明することが大事なのです。それが、いつしか子供たちの身体にルーティンとなって沁みつけば、しめたものです。ですから、教える側は、絶対に正しいことを教えなければなりません。

    しかし、子供は、規制を嫌います。ある程度の基礎を教えたら、時には自由にやらせてみることもいいでしょう。そして、自分勝手にやっていただけでは、決してうまくはいかないことを学ばせるのです。うまくなりたいと思えば、子供心にも欲が出ます。

    そして、ここが大事なのですが、何度言っても判らない子がいる場合は、その子が、本当にそれをすることが好きなのかを疑うべきなのです。子供の気持ちを無視して、親が強制していることがよくあるからです。

    とかく、習い事などでは、当人の子供よりも親の方が真剣になってしまうことがあるようです。

    でも、子供は、親の気持ちを考えて、自分もそれが好きなのだと、勘違いをしている例が少なくありません。

    やりたくもないことを、無理やりやらされている子供ほど、みじめな者はないのです。

    そして、絶対に精神的肉体的に、限界まで追い詰めるようなことはしない。もしも、それをやってしまうと、その子供の柔らかな心の中に一生のトラウマとして刻みつけてしまうことにもなり兼ねません。

    かつて、岡谷工業高校のバレー部監督が、選手を死亡一歩手前まで猛練習させてしまった時に、その選手の親御さんが、「たかが、バレーで、ここまでしてくれと誰が頼んだ!?」と、言っていたように、何事も、「たかが-----」なのです。

  たかが、勉強。たかが、スポーツ。たかが、音楽。命に比べれば、何のことなし。

    指導者や教師の方たちには、この言葉を常に胸に落として、子供たちを叱っていただきたいと思います。icon23

     

<今日のおまけ>

    テレビを観ていたら、最近多い「パチンコ依存症」という病気について放送していました。

    わたしも、以前ブログで依存症について書いたことがありましたが、この「パチンコ依存症」は、ひどくなると一日に50万円も使ってしまう人もいるそうで、病院で治療しなくては治らないことも多いそうです。

    しかし、再発の可能性も高く、よほど自分をしっかり持っていないと、簡単には抜け切れない欲求があるため、治療もかなり難しい部類の依存症なのだと言います。

    こうした、いわゆる「賭博依存」は、世界的にも認知された精神疾患なので、治療には、家族や周囲の理解が不可欠なのだとか。

    「単なる、ばくち好き、自己抑制が下手な人とは訳が違うのだということを、判って頂きたい」と、医師は話していました。


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この記事へのコメント
全く同感!!
新米ママの時、一歳にもならない娘を叱った時のこと・・・私は逆に実母に叱られてしまいました ”そんなに感情的に怒らなくても、ちゃんと何故親が怒ってるのか説明してあげなさい・・”って 母の言うとおり、そうすると子どもは素直に納得しようとしてくれます。逆に怒ったり、急がせたりしたら、感情が先にたち親に反発しようと、頭が働きます・・以来私は”叱り”の子育てはせず、何時間かけてもとことん話をしたり聞いてあげたり・・・・そして、はや20年ちょいたちました。
子育てって短気は禁物!!・・だと思います、どうでしょうか?
Posted by ハイジママ at 2009年09月30日 21:50
こんばんは。
私も少2の娘がいますが、叱り方というか注意の仕方というのはなかなか難しいです。
保育園の時はやってはいけない事などは徹底的にしこんだつもりですが・・・。小学校に入ってからは滅多なことでは叱りません。
また、女の子と男の子では育て方のコツが違うようです。たとえば、学校から帰宅してすぐ宿題をするのは女の子。口やかましくやりなさいと言ったほうがいいそうです。女は習慣性が大事なようです。言うことにより言われなくてもやるようになります。実際、娘はそうです。でも、男の子にガミガミと叱ってもあまり効果はなく「聞き流し上手」「無気力男子」になるようです。
そして、女の子の場合必ず褒めること。自分に自信を持たせ愛されている自信を持たせることです。自分に価値を見いだせない子供、愛されている自信のない子供が不適切な交際に走る傾向があるようです。

最近、娘に話したことがあります。「類は友を呼ぶ」
休みの日に娘のクラスの女の子が遊びの来た時のこと、あまりの躾の悪さ。靴は揃えて脱がない。勝手に冷蔵庫は開けるets  かなり閉口しました・・・。これから、成長するにつれ子供の友達というのはある程度チェックしないといけないことだと痛感いたしました。
話がそれてすみません。ごめんなさい・・・。
Posted by ティンク at 2009年09月30日 22:20
ごめんなさい。
どうも、調子悪いです。同じコメントが重複してしまいました。お手数ですが削除してくださいませ。
Posted by ティンク at 2009年09月30日 22:23
ハイジママさまへ>

 わたしは、未だに独り者ですから自分の子供を育てた経験はないのですが、甥っ子のことは、生まれた時から見ていますので、お母さんたちの大変さの数パーセントぐらいは、判ると思います。
 確かに、子育てには、短気は禁物ですね。一方的にダメと言っても、子供は、言った大人の言葉ではなく、その声や表情に反応して「ごめんなさい」を、いうだけで、その本当の意味を理解はしていないんですよね。何故、ダメなのかをはっきりと、短時間に判りやすい言葉で諭してやることが大事なのだと思います。
 子供の頭の中が、大人と違うのは、大人は、それぞれの次元を一つにつなぎ合わせて考える能力を持っていますが、小さな子供は、それがまだ確立されておらず、例えば、今一緒にいるお祖父ちゃんと、さっきまで一緒にいて、自分を叱ったお祖父ちゃんが、同一人として認識されていないのです。つまり、彼の頭の中には、さっきまで一緒にいたお祖父ちゃんは、まだ未だに、別の場所にいる訳です。
 そういう感覚の子供を、叱る時は、極端な話、さっきまでお祖父ちゃんと一緒だった場所へ連れて行って、いないことを納得させねばならないことも必要なのです。
 でも、親は、とかく日々の忙しさに負けて、つい、子供の気持ちを疎かにしがちですよね。ハイジママさんは、娘さんにじっくりと向き合い育てて来られたのですね。
 正に、理想的な叱り方をされて来たのだと感心します。( ^^)
 
Posted by ちよみちよみ at 2009年09月30日 22:33
ティンクさまへ>   

 最近、本当に「ナガブロ」の調子、悪いですよね。いつまでたってもつながらない時が度々あるので、わたしも、よく、重複コメントを書き込んでしまうことがあります。また、記事を下書き保存しようとして、消してしまったことも----。これは、凹みます。 ですから、お気になさらないで下さい。せっかく書かれたコメントが、吹っ飛ぶよりはいいですから。(^^♪   

 女の子と、男の子では、やはり叱り方にも区別をつけた方がいいんですね。女の子には、口うるさく言っても、習慣性を身につけさせる方が、将来的にもいいということですね。そして、親から愛されているという実感を持たせるのが大切なんですね。 

 確かに、男の子は、本人がやる気にならなければ、何を言っても無駄というところがありますね。でも、やる気になったら、その集中力たるや、女の子の及ぶところではありません。前の期末試験で50点しか取れない男子が、次のテストでは、平気で100点を取るのですから、驚きですよね。  

 娘さんのお友達、勝手にティンクさんのお宅の冷蔵庫を開けるんですか?恐ろしいですね。親が、常識や礼儀を教えていないんですね。もう、幼児ではないのですから、物事の判断や分別はある程度あって当然なんですけれどね。 

 お子さんの友達選びは、親御さんの頭の痛いところですね。
Posted by ちよみちよみ at 2009年09月30日 23:02
たびたびお邪魔します。

友達選びは頭が痛いところですよ・・・。今回の女の子はこの時が初めてでした。
帰宅した後、娘に
「あなたはお友達の家で、勝手に冷蔵庫開けたり、ベットの上で飛び跳ねたりする?」
「しないよ」
「どうして?」
「だって、しちゃいけない事だもん」
「じゃあ、今日00ちゃんのした事はいい事?」
「いけない事だよ。だから、ちょっとあたしイヤだったよ。それに、ママに叱られると思った」
「ふ~ん、そうなんだ。ならもうお家に呼ばないほうがいいんじゃないかな?もし、あなたがイヤだと感じるならね」


という話をしました。実際、私、握りこぶしをグッと堪えました。娘もそんな私を見てたんでしょう。やばいと思ったようです。やんわりとはその子供に注意しましたが。PTAでも会うわけですから大変難しいです。
Posted by ティンク at 2009年10月01日 00:15
ティンクさまへ>

 ベッドの上でとび跳ねたりもしたんですね。たぶん、お嬢さんも、こんなことされるなんて嫌だと、思われたんでしょうね。自分がやられて嫌だと思うことは、他人にもしないという気持ちは、とても大事なことだと思います。ティンクさんのお嬢さんの気持ちを聞き出す方法は、実に適切ですね。「まさか、あんたはやってないでしょうね?」と、聞かれるよりは、お嬢さんも話しやすいと思うからです。
 でも、今回、やんわりとでも、その子に注意をしておいたことは、よかったと思いますよ。それで、もしも、その子の親が、PTAであった時に、「うちの子がご迷惑おかけしたようで、申し訳ありませんでした」と、一言詫びを入れれば、まだそれほどの非常識でもないのでしょうが、まったく挨拶なしだった時は、その子と親の間に会話がないか、親がかなりの自己中ということですから、もはや処置なしですね。
 やはり、あまり親しくお付き合いするのは、控えた方がいいかもしれませんね。
Posted by ちよみちよみ at 2009年10月01日 00:38
なんで僕がここに!?

いや、それはともかくも。
この事は結構、難しいですね。
ちよみさんの仰る通り、
「その場で直ぐ」はとても大事です。
その場で直ぐに云う機会に失して、
悔んだ事が何度かあります。
それと。
先日、ウチのヘッドコーチが大噴火していました。
初めて選手に手を出したのを見ました(まあ、それほどの事だったというワケです)。
が、
その対象の彼に対する愛情深さをつくづく僕は感じました。
大事なのはそこなんじゃないかなぁ、と思いつつ。
まあ、その対象の彼がそう感じてくれないと困るのですが、
多分、その事を彼は解ってくれたと思います。

一応、彼に今週末、それとなくフォロってみようかとは思ってますが…。
Posted by zukyzuky at 2009年10月01日 01:46
怒ってる・・・ということが解るように伝える
怒ってるのか、叱ってるのかの判断は
子どもにはもちろん伝わりにくいかもしれませんし

実は大人さえも、理性的に『叱ってる』のか
感情的に『怒っている』のか、実はよく解っちゃいませんね(^^;;

自分なんざ、その典型ですね。

大体が、叱る、怒るとは言うものの
意外に、自分の『たかが』価値観と言う物差しの中でしか
物事をみておらず。
自分の『納得』を押し付けてるだけのことも多いもんです。

なにがいけなくて、悪いか・・ちゃんと知ることと
核心を突かないと、幼い心には、ただまくし立ててるようにしか見えないような気がします

親も子どもによって育てられる・・・・
大事なことですね
Posted by はるみっちゅはるみっちゅ at 2009年10月01日 06:59
zukyさまへ>

 お~、ヘッドコーチが大噴火ですか。
 コーチは、その少年に見どころがあると判っておられるから、手をあげてしまったのでしょうね。スポーツにしても、音楽にしても、「この子はやればできる」と、思うと、指導もつい厳しくなりがちですね。
 でも、zukyさんの言われるように、叱られている方が、何故叱られるのか、コーチは、自分を信頼してくれているので叱るんだ---と、いうことが判っていれば、子供さんもそれに納得しますよね。確かに、大事なのは、そのお互いの気持ちだと思います。
 そして、その後のフォローも必要ですよね。叱られっぱなしでは、子供さんにも一応メンツがありますから、軽い自己嫌悪を抱いているかもしれません。男の子なら、頭をなでるとか、ちょっとしたスキンシップをしてやりながら、励ますことも必要だと思います。
 ただ、女の子は、むやみに身体を触られるのを嫌う傾向もありますから、その点は注意が必要ですけれど・・・。

 ところで、「女刑事キャグニー&レイシー」---しっかりと観ていました。(^^♪
 わたしは、レイシーが好きでした。これまでの可愛い子ちゃん刑事のイメージを覆す、リアルな女性刑事でしたよね。あのタイン・デイリーのピストルの構え方は、本物の警察官にも褒められたそうですよ。
 
Posted by ちよみちよみ at 2009年10月01日 12:26
はるみっちゅさまへ>

 そこなんですよね。
 怒られているのか、叱られているのか、その区別が難しいんですよね。親や指導者との間に、信頼関係や、尊敬の念があれば、子供は、相当きついことを言われても耐えますが、それが希薄だと、子供心にトラウマを残すことにもなりますから。
 兄弟関係でも、大人になって遺産相続問題が持ち上がった時に、良くそうした話題が出るそうです。「お前は、いつも親に可愛がられていたが、おれは違った」そんな感情が、裁判に発展することも少なくないそうです。
 叱る方は、自分の鬱憤晴らしのために子供を怒ることだけは避けなくてはなりません。子供は、ちゃんと、見ていますから。
 でも、叱る時は、真剣に叱る---と、いうことも大事なことらしいです。わたしは、甥っ子たちを叱りながら、そのしょげ方の可愛さについニヤついてしまい、よく弟から、「もっと真剣に話せよ」と、言われてしまいます。(笑)
 親も子供によって育てられる---正に、その通りですね。
Posted by ちよみちよみ at 2009年10月01日 12:40
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