はったりを見抜く・・・・・561

~ 今 日 の 雑 感 ~


はったりを見抜く


    
    「こんなに人の意見を聞こうとしない上司のいる会社、いつだってやめてやる!」

    ある男性社員が同僚たちのいる前でこんなことを言ったとしたら、これは「本気」なのか?それとも、ただの「はったり」なのか?

    おそらくは、この男性社員に会社を辞める気持ちなどないものと思えるのだ。

    「はったり」とは、自分が不利な立場のときにわざと有利に見せたり、逆に有利なときに不利に見せたりすることである。

    この男性社員の場合は、「いつだってやめてやる!」とは言っているものの、同僚たちが見ている前でこれを言うということは、明らかに「はったり」の要素が大きいのである。

    本当に辞めたいと思っているのなら、むしろ、誰もいないところで上司と二人だけになる時間を見計らって、その気持ちを伝えるはずなのである。

    「はったり」を使う人は、とかく行動が大げさになるもので、言葉や表情までもがいつもよりもオーバーになるそうなのである。

    たとえば、ポーカーをしているプレーヤーが賭け金を釣り上げて大きく賭けようとする時、弱気を悟られまいと「はったり」を見せて素早く金を出す。しかし、自分に有利な手を持っている時は、あえて弱気を装うように慎重な面持ちでしぶしぶ金を出すような仕草をして見せるものなのだ。

    つまり、反応が極端に早く自信ありげに行動する時は、たいていが実際とは逆の場合があるので、要注意なのである。

    自信満々のことを言う人は、本当は小心者で、反対に気の弱そうな態度を見せる人は、案外、豪胆な面を持っているものなのである。

    故に、何かの交渉の場で、「そんなことならこちらは手を引かせてもらう」とか、「もう、この話し合いはこれ以上は無駄ですね」などという人ほど、決裂させたくはないと思っており、その逆に、「そうですか・・・・。こちらは、もう少し考えてみたかったのですが、残念です」とか、「どうか悪く思わないでくださいね」などという人は、本当に交渉がダメになっても構わないと思っている確率が高いそうなのである。

    こう考えると、人間とは、実に厄介な生き物だと思う。

はったりを見抜く・・・・・561

<今日のおまけ>

    人間関係をうまく持続させる最も大切なことは、「この人は、いて当たり前」と、思わないことだという。

    そして逆を言えば、「いつでも手の届く存在」にならないことが、その人の価値を高めることになるのである。

    今この時間、この時代をこの人と共有していということは、気の遠くなるようなわずかな確率のなせる技だと思えば、一気にお互いの価値も上がるというものである。

    でも、そう考えることが、また難しいんだけれど・・・・ね。

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