怖すぎる説得では、人は動かない・・・・・907

~ 今 日 の 雑 感 ~


怖すぎる説得では、人は動かない




    「お酒を飲みすぎると、肝硬変になる確率はこんなに高くなります。そうなってしまった肝臓の写真がこれです」

    「タバコを何十年も吸い続けると、肺がんになる確率が非常に高くなります。肺がんだけではなく、肺気腫や間質性肺炎などのリスクも増え、それは苦しい思いをすることになります」

    などという恐怖感をあおるような説明を聞いた人が、お酒をやめたり、禁煙したという例は、あまりないそうです。

    何故なのでしょうか?

    アメリカの二人の心理学者の実験があります。

    高校の新入生全員をA 、B 、C の三つのグループに分けて、それぞれに虫歯の予防法についての講義をしたのですが、Aグループには、歯を不衛生にしておくとどのような恐ろしいリスクがあるかということを、虫歯や歯槽膿漏という具体的な例をあげて詳しく説明し、だから歯科検診は大切。歯医者さんへ行こうと、不安感をあおったのだそうです。

    Bグループには、穏やかな調子で色々な事実をあげながら、病気の危険性を訴え、Cグループには、衛生上の具体的な忠告を与えるにとどめて、不衛生から生じる病気については積極的に説明しなかったのだといいます。

    そして、この講義を受けたのち、それぞれのグループに不安感を聞いたところ、Aグループが42%、Bグループが26%、Cグループは24%の新入生が自分の歯について不安だと答えたのだそうです。

    では、その後、実際に歯科検診に歯医者さんへ行った新入生は何人いたのかと言うと、本当ならば、もっとも不安感を覚えていたAグループの生徒たちが率先して行ったはずなのですが、これがそうではなかったのです。

    率先して歯科医院へ行ったのは、むしろ、ほとんど大げさな症状説明をしなかったCグループの生徒たちで36%、次にBグループの生徒が22%、そして、一番病気に対する恐怖を感じていたAグループの生徒は、8%しか歯科検診に行きませんでした。

    つまり、人間は、あまりに恐怖感や不安感が大きいと、「もしも、実際に虫歯になっていると言われたら怖い」という気持ちの方が先に立ち、どうせなら知りたくないという思いを優先してしまうのです。

    ところが、その病気の恐怖を知らなければ、大した抵抗感もなく検診へ行こうという気持ちになるのです。

    しかし、たぶん、かなりの恐怖を感じたAグループの生徒たちは、歯科検診には行かないものの、歯磨きは他のグループの生徒たち以上に一生懸命やるようになったのではないでしょうか。

怖すぎる説得では、人は動かない・・・・・907

    

<今日のおまけ>

    ブログのアクセス数をあげるためだけに、日々、執念を燃やしているブロガーがいるという。

    アクセス数の多さが、社会的地位にまで直結していると、あらぬ勘違いをしているのだとか・・・。

    これを称して「社会性誤認知のブログ病」と、呼ぶそうだ。

    「ブログ病」にも色々なものがあるようで、いやはや、世の中進むとこれまでには考えられなかった精神疾患までもが生まれるんですね。


    ところで、知人が話していたのだが、人の性格は顔に表われるというのは、どうも本当のようで、やたらに自己顕示欲が強い人や、極端な野心家は、表情も邪悪さを帯びるのだとか・・・。

    邪悪さ----って、すごい表現だけれど、たぶん、人相が悪いってことだろうと思う。

    そういえば、ハンサムでも美人でも人相が悪い人っているよね。

    人相学って、勉強すると、なかなか面白いものらしい。

    それにしても、今日の寒さは、また異常だ。

    先ほど、室内温度が0度だった。うちは、室内も廊下も、温度はほぼ変わらない。

    何故なら、部屋の襖やドアを閉め切るということが出来ないからなのだ。家の中は、いつも冷蔵庫内みたいなものなのだ。icon04

    

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