聞きわけの良い患者はダメ患者

聞きわけの良い患者はダメ患者face06




    「聞きわけの良い患者はダメ患者」----と、いう言葉があるという。

    検査や治療の際に痛みや辛さを我慢してしまう患者は、医療関係者にとっては扱いやすい患者だといえるが、医療技術そのものの向上を妨げる元になる----と、いう意味らしい。

    先日放送された『DOCTORS~最強の名医~』に、

    「患者に嘘をつかれては、医師は病気を治せません」聞きわけの良い患者はダメ患者

    と、いう台詞があったが、劇中では、これは、母子家庭の母親が、娘に内緒で不倫相手と東南アジアへ旅行していたせいでマラリアに感染していたのだが、娘の手前、そのことを担当医に話せなかった----との設定であった。

    確かに、患者が自分の病歴や生活環境、もしくは体質について、医師に事実を話さないということはある程度の治療の妨げにはなるであろう。

    しかし、認知症の人や口下手の人は、診察室での決まり切った時間内にそれらのことを何処まで医師に伝え切れるかは、疑問である。

    いや、普段は弁が立つ健常者でも、病気にかかったいわゆるパニック状態の時に、自分のすべての病歴や生活について洗いざらい伝えきるのは至難の業といえよう。

    だから、そういう患者の症状については、それこそ医療のプロが技術を駆使して見抜く必要があるし、また、それが出来るはずなのである。

    ところが、検査や治療時の肉体的精神的苦痛は、人それぞれの感じ方があり、痛みに鈍感な人もいればかなり敏感に反応してしまう人もいる。

    日本人は、人前で醜態を見せることを最も恥ずべきものと考える習慣のある国民性を持っているせいで、そうした場合の辛さを我慢してしまう傾向が顕著であるという。

    そうなれば、医療関係者は患者の本当の苦痛を理解しにくくなり、医療技術の進歩も滞ることになり兼ねない。

    たとえば、わたしの場合など嘔吐反射が他の人よりも激しいために、胃カメラの検査が出来ないのだが、胃カメラの欠点は、口、もしくは鼻から入れた内視鏡を、胃の方向へと喉の部分で動かすせいで激しい嘔吐反射を引き起こすことにある。

    つまり、喉にあたる内視鏡部分を動かさずにいれば、さほどの嘔吐反射は起きないことになるのだ。

    それには、喉のところの内視鏡は固定したままで、内視鏡の先のカメラ部分だけがそこから胃の方へ伸びるように改良すればいいのではないだろうか。

    早い話が、二段階に伸びる内視鏡である。

    しかし、胃カメラを苦もなく飲める患者ばかりだと、そうした技術開発も出来ないわけで、一部の飲めない患者たちがいつまでも迷惑を被ることになるのである。

    『DOCTORS』では、再三にわたり、主人公の相良医師が、「ぼくは、良いお医者さんになりたいだけです」と、いう。

    では、良いお医者さんとはどういう医師のことを指すのか?

    おそらく、ほとんどの患者は、「ケガや病気を治し、以前と同じ健康体で社会復帰させてくれるお医者さん」と、答えるだろう。

    しかし、わたしなら、そこにこう付け加えたい。

    診察や検査、治療の際に患者に苦痛や苦労を与えず、恥をかかせないお医者さん----であると。

    

    

    

    

<今日のおまけ>

    今日は、ちょっと嬉しい報告がありました。

    これで、ようやくひと山越えた感じです。

    甥っ子も良く頑張った!icon22

    まあ、多くは書きませんが----ね。



    それにしても、一川防衛大臣、あの沖縄の大事件を知らなかったなんて、本当なの?----と、思ってしまう。face08

    被害者女性の心情を察して、わざと「知らない」と、言ったとの説もあるそうだが、翌日には、「知っていた」と、前言を翻したことで、そういうわけでもなかったということが判明。

    政治家って、選挙のことばかりに熱心で、世間ずれしている人があまりに多いような気がします。



    で、伊達政宗さんって、血液型B型だったんですね。

    判るような気がします。

あのおしゃれっぷりは、B型以外には考えられませんから。face02





    



    

    



    
    

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この記事へのコメント
こんばんは。

「DOCTORS~最強の名医~」もいよいよ佳境をむかえましたね。

先日の放送の、あの母親の嘘にはちょっと驚きでしたが、子供の前だったら誰しも、あのような言い方になってしまうのものなのでしょうね。

僕はあまり医者には行かない方なのですが、たまに行くと緊張してしまい、あまり病状を詳しくは話せません。

検査の時の苦痛などは、こういうものだと我慢してしまいますね。


言われるように、検査器具の技術の進歩を考えるならば、もっと訴えた方が良いのでしょうね。

確かに、患者に苦痛を与えず完治できる医師がいたら、最高、最強の名医でしょうね…
Posted by こみさん at 2011年12月03日 19:25
こみさまへ>

 こんばんは。

 そうですね。
 『DOCTORS』も、来週が最終回ですね。
 高嶋政伸さんの、あの不思議な演技が観られなくなると思うと、ちょっぴり残念な気がしますが・・・。
 ようやく、何処かの小説からの借り物のようなストーリーから脱却してきただけに、もう少し観てみたかったなァ・・・とも思います。(ただ、医師が患者の家まで出かけて、病気の原因を見付けるという場面も、アメリカのTVドラマ・ドクターハウスの受け売りのようでしたが)

 確かに、あの母親の嘘は、驚きでしたね。でも、あそこまで医師に私生活を赤裸々に話す患者も珍しいですね。

 わたしも、病院で自分の症状を的確に医師へ伝えることが出来る患者など、ごくまれだと思います。どうしても、伝えられずに医療コーディネーターに症状説明を頼んだという人もいるくらいですから。
 特に、検査の時などは、どうしても周囲の目を気にして我慢してしまいますよね。でも、辛いのは患者自身なのですから、そのことを遠慮なく訴えて良いはずなのです。
 そうでなければ、我慢強い人や鈍感な人しか検査や治療が受けられないということになりますし、だとしたら、せっかくの国民皆保険制度が意味をなさなくなります。
 胃カメラにしても、初期のものに比べるとかなり細くなったようですが、それでも途中で気絶してしまう患者もいるそうです。これでは、検査機器ではなく単なる拷問器具ですよね。

 そうした患者に苦痛を与えない機器の開発や、卓越した医療技術を持つ医師が大勢養成されることを願いたいものです。
Posted by ちよみちよみ at 2011年12月03日 21:40
『DOCTORS』2回分見て後は録画したままです、「坂の上の雲」も夜勤や忘年会で録画
ブラタモリ次回・次々回は地下鉄銀座線でこれも夜勤で録画
駄目押しで21日のNHK・SONGSはキャンディーズだそうで、どうやって時間を捻出すべきか悩んでいます。
しかも買い込んだDVDを見ていません、ちゅらさん全話等…
Posted by DT33DT33 at 2011年12月05日 00:32
DT33さまへ>

 こんばんは。

 観たい番組を録画しても、結局全部観ることは難しいですよね。
 わたしも、ビデオに録画したまま観ずじまいのドラマやバラエティーが何本もあります。
 そのうちに、地デジになってしまい、録画したビデオテープが手つかずのまま放置されています。

 そんな訳で、とにかく新しく録画したものは、たとえ早回しででも観る---ということにしました。(~_~;)

 
Posted by ちよみちよみ at 2011年12月05日 19:26
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