怒りのコントロール方法?

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    わたしの知り合いに不思議な女性がいる。

    その女性は、どんなに人から嫌がらせをされても、その時はものすごく落ち込むのだが、一日も経てばまたその嫌がらせをした相手のところへ手土産を持って、いそいそとおしゃべりに出かけるのだ。

    そんな彼女に友だちは呆れ返り、

    「あれほど、『あんな言われようはない』って怒っていたはずなのに、どうしてまたご機嫌伺いになんか行くわけ?」

    と、訊いても、彼女は一言、

    「だって、あの人とおしゃべりしたいんだもの」

    と、あっけらかんと答えるのだ。

    このおそるべき神経の鈍さは何なのだろうと考えたところ、一つの結論に達した。

    女性は、何も嫌がらせをした相手を許しているわけでも、大人の理性で悔しさを我慢しているわけでもなく、ただ単に、

    相手が自分にした嫌がらせを忘れるほど、外出とおしゃべりそのものが大好きなのだ。

    おしゃれをしてお出かけしたい----と、望む気持ちがあまりに強いために、たとえ会話の相手がどれほど嫌な人でもそんなことはどうでもよく、何度でも同じ相手のところへ出かけて行ってしまうのである。

    つまり、彼女は、言わば他人が簡単には真似の出来ない「怒りのコントロール方法」を身に付けているといっても過言ではないのである。

    そして、その秘策が、

    「嫌なことは絶対に思い出さない」

    と、いうものなのであった。

    彼女は、今が大事なのだ。常に、今しか見ようとしない。

    それが、彼女の中の怒りの感情を消し去ることにつながるのである。

    人は、過去の出来事を思い出すから腹も立つし落ち込みもするが、端から忘れ去って行けば何の気苦労もないはずである。

    彼女の場合は、そのどちらかといえばおおざっぱな性格も相まって、他人から受けた嫌がらせでさえも一瞬のうちに忘却するという特技を持っているわけである。

    思い出さないということは、確かに気持ち的には楽になるだろう。

    しかし、それが果たして脳のために良いことなのであろうか?

    過去の出来事を思い出すことで悔しさや怒りを蒸し返し、ストレスを溜めることは身体に良くないようには思うのだが、記憶を維持するという点から考えれば、思い出さないということは、感情の起伏を自ら放棄するという作用にもなるため、ほとんど脳細胞を活用していないということになりはしないだろうか?

    とはいえ、彼女のように悩みなく生きることが出来れば、どんなにか幸せだろうとは思うのだが・・・。

怒りのコントロール方法?

    
     

<今日のおまけ>

    春らしく髪を少し短めにカットしました。

    今日は、京都で8人死亡という大変な自動車暴走事故があり、北朝鮮のロケット(ミサイル?)打ち上げも刻一刻と迫るなど、異様な一日でしたね。

    昨年来、何となく社会次元の足が地についていないような状況が続いている気がします。

    人々の気持ちが定まらず、未だに揺らぎ続けているような・・・。

    ところで、昨日放送の「宇宙戦艦ヤマト」の映画、最後の方を少しだけ観たのですが、全体の画面構成も衣装も安っぽく感じて、まったくドラマのストーリーに入り込めませんでした。

    あれならば、円谷プロの「ウルトラマンシリーズ」の方がリアル感があったように思いました。

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この記事へのコメント
こんばんは。

京都の事故は悲惨でしたね。
どうしてあんな事になってしまったのでしょうか。

持病があったようですが、それにしてもあんな事になるのは不思議です。
世の中、いつ、何がおこるかわかりませんね。
北朝鮮のミサイルも、不気味です。
あの国はいったい何を考えているのでしょう。


嫌なことは思い出さない、という生き方ができれば
こんな幸せな人生はないと思います。
僕なんかは、嫌なことばかりを思いおこしながら
毎日を過ごしてますから、ストレスばかり溜まって
います。

生まれ持った性格だから仕方ないとは思いますが
同じ一生なら、嫌な事など忘れてしまう毎日を送りたいと思いますが…
Posted by こみさんこみさん at 2012年04月12日 23:29
こみさまへ>

 こんにちは。

 本当に、昨日の京都の事故は痛ましいものでしたね。お花見や市内観光などで華やいだ人々の暮らしが、一瞬にして奪われてしまいました。死亡した運転手の家族も、運転は控えるようにと説得していた矢先の出来事だと、泣いていましたね。
 もしも、病気が原因だとしたら、今回の事故の被害に遭った大勢の方々はもちろんのこと、病気を告白して仕事を失いたくなかったという事故を起こした運転手とその家族、会社、運転手が通院していた病院、そして運転手と同じ病を抱える人たちなどなど、多くの人々を巻き込んだ不条理な悲劇としか言いようがありません。
 でも、少なくとも人災だけは皆の知恵で回避出来るような社会でありたいものですね。
 
 人災といえば、北朝鮮のミサイルですが、発射失敗だという報道を聞きました。日本の上空でバラバラにならなくてよかったです。でも、この後地下核実験も視野に入れているのではないかという報道もあるようですから、それだけは各国が力を合わせて阻止して欲しいと思います。

 嫌なことは思い出さないのが一番とはいいますが、人間生きている限り、それは無理な話ですよね。心理学的には、嫌なことよりも嬉しかったり楽しかったことの方が記憶に残りやすいという定説があるようですが、そんな都合の良いわけにはいかないのが人の記憶だと思います。
 確かに、嫌なことは即座に忘れてしまえるならば幸せだと思います。が、無我の境地でも会得しないかぎり、難しいのではないでしょうか・・・ね。(~_~;)
 
Posted by ちよみちよみ at 2012年04月13日 12:21
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