息子の決断、母の英断

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    新聞の投書欄に匿名の60代女性からの投書が掲載されていた。

    その女性の息子さん(現在30歳)は、かつて長野県内のバレーボール強豪校へ入学し、そこでマスコミにも時々取り上げられた有名監督のいるバレーボール部に所属し練習に励んでいたのだそうだ。

    まあ、ここまで書かれていれば、長野県人ならばおおよそ何処の高校かは察しがつくというものだが・・・。
    
    息子の決断、母の英断そして、息子さんは県選抜選手にも選ばれたのだというが、その監督の指導が想像を絶するほどの凄まじさで、母親である女性の目の前で、こともあろうに息子さんを靴で何度も殴りつけたのだという。

    このような暴力指導に対して、息子さんはバレーの楽しさや部活をする意義を見出せなくなり、ついに退学を決意。県内の別の高校へ転校したのだそうである。

    しかし、この時の「挫折」を未だに、女性の親族や近所の人たちは、「根性がない」とか「頑張りが足りない」とか言ってなじり、落後者のレッテルを貼り続けているのだという。

    女性は、かつての監督はもちろん、一般の人たちにも、暴力や体罰に耐えた人間は立派で、それから逃げた人間はダメだというような誤った認識を改めてもらいたい----と、訴える。

    この投書を読みながら、この女性の心情が痛いほど納得できたし、女性が息子さんの意思を汲んで転校を認めたことは、実に母親としての英断であったと拍手を送りたい思いになった。

    どんなにバレーボールがうまくなっても、暴力で培われる人生経験などあるはずもない。

    「体罰」などと体裁の良い言い方をするから、こうした監督がいつまでもぬくぬくとスポーツ界にのさばるのである。

    このような行き過ぎた指導は、明らかに「暴力」であり、「犯罪」である。

    息子さんの命が奪われる前に、退学して大正解であった。

    県選抜選手に選ばれるほどバレー選手としての才能に恵まれた息子さんである。厳しい練習に耐えられなくなって退学を決意したわけではないだろう。

    監督の、指導の名を隠れ蓑にした「暴力」という理不尽なうっぷん晴らしの方法に憤りを覚えたのが、真の理由に違いない。

    そして、自分のことよりも、共に頑張っている仲間の選手が殴られる姿を見るに忍びなかったのであろう。

    この投書に、その高校名や監督の実名が書かれていなかったのが何とも残念だが、最後に一言。

    命と引き換えにするほどに価値のあるスポーツの勝利などあるわけがないし、また、称えられる根性などもない。

    何となれば、たかだかバレーボール、たかだかスポーツではないか。

    人生とスポーツをはかりにかけることからして、どだい大間違いなのである。
    

<今日のおまけ>


    新聞を読んでいたら、何とも痛ましく可哀そうな記事が目にとまった。

    大阪の小学5年生の少年が、通っている小学校がこの三月を最後に別の小学校と統廃合されることに反対し、

    「ちいさな一つの命とひきかえに、統廃合をやめてください」

    と、遺書を残して14日の午後4時過ぎ、電車に飛び込み自殺したという記事であった。

    少年は、統廃合の問題が持ち上がった頃から、クラスでアンケートを取り、「みんな、統廃合には反対です」と、学校で発表していたともいう。

    学校側は、

    「まさか、ここまで深刻に受け止めているとは思わなかった。四月からは、全校児童が二つの別々の大規模小学校に分かれて通うことになるので、仲の良い友達と離れるのが辛かったのではないか。突然、大きな学校に通うことになる不安もあったのだろう」

    と、語っているという。

    強い責任感からクラスメートの悩みを一身に集めて思い詰めてしまったのだろうか・・・?

    絵の上手な優しい男の子だったという。

    少年の死で、17日の閉校式は延期される予定だが、統廃合が白紙になることはないと記事は結んでいた。



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