たまには、俳句でも・・・・・73
2009年06月24日
~ 今 日 の 雑 感 ~
たまには、俳句でも詠みませんか?
皆さんは、俳句を作ったこと、ありますか?
この前、~今日の雑感~で、「恋句(恋の五七五)」について、少し触れましたが、「俳句を作るぞ」なんて、別に気負わずとも、普段の生活の中で、気が付いたら、考えていることが、五七五調になっていたなんてことは、時々あると思います。
日本人の感性は、赤ん坊のころからの刷り込みとでもいうのでしょうか、やはり七五調や七七調がしっくり来るような気がするのです。たとえば、交通標語なども、単に「スピードを落として走りましょう」などというよりも、「落とせスピード、落とすな命」と、言った方が、何だかゴロがよく聞こえますし、「金は天下の、回り物」とか、「桜伐(き)るバカ、梅伐らぬバカ、松を柱に使うバカ」とか、様々な七五調が、世の中にはあります。
そんな中でも、俳句や川柳は、そうした七五調のもっともポピュラーな形体ではないかと、思うのです。しかし、俳句にも、そういう字数に特別とらわれない、自由なものもありますが、やはり、わたしなどの素人は、ちゃんと五七五が決まっていた方が、何となく、俳句を詠んだという感覚になるものです。
そこで、今日は、素人の手慰みながら、ちょうど、今の時季を詠んだ俳句を、書いてみたいと思います。
五月雨(さみだれ)に 楓(かえで)艶(つや)めく 湯宿かな
梅雨寒(つゆざむ)や 衣文(えもん)かきよせ 初浴衣(はつゆかた)
梅雨晴れの 川に流れる 蛇屍(へびむくろ)
ところで、幕末に京都で尊王攘夷の浪士たちを取り締まった新選組の副長の土方歳三も、豊玉という俳号で、俳句を作っていました。そんな彼が、三十五歳の死の直前に詠んだ句に、こういうものがあります。
早き瀬に 力及ばず 下り鮎(あゆ)
明治の新政府軍に追われて、北海道まで敗走する幕府軍を率いていた土方が、もはや、これまでと、観念した際の失意を詠んだ一句です。時代遅れといわれようとも、最後まで刀の戦にこだわり、「武士」としての死に様を選んだ、男の意地が感じられる句でもあります。
因みに、わたしが持つ華道の号は、豊千ですので、何となく親近感を覚えます。
皆さんも、お暇があったら、俳句、詠んでみませんか?
