言い訳の多い人は大成しない・・・・・853

~ 今 日 の 雑 感 ~


言い訳の多い人は大成しない



    先日のテレビ番組「太田総理」に、中国人が大勢ゲストで出演していたが、彼らに共通していたことは、実に言い訳が多いということであった。

    尖閣諸島沖での漁船衝突事件に関しても、「日本の海上保安庁の巡視船が漁船の前にいたからぶつけられたんだ。悪いのは前にいた巡視船だ」という理屈である。

    キャラクターや商品のパクリに関しても、「中国では当たり前。腹を立てる方がおかしい」と、結局、自分たちを正当化しようとする。

    中国人観光客のマナーが悪く、お店が困っている(店の商品を足で棚に戻したり、煙草を吸いながら入店したり、レジを占拠して他の客に迷惑をかけたり、銀座の路上で買った品物を広げたり・・・)という話題でも、「お金を払うんだから、文句を言う方が間違っている」と、決して自分たちの非を認めようとせず、すべて相手が悪いのだという勝手な理屈で押し切ろうとするので、日本人タレントたちは皆、呆れ返っていた。

    お金を払えば何でも許されるという考え方は、かつてのバブルの頃の日本人ともさほど大差ないのかもしれないが、日本人はここまで言い訳をしてはいなかったと思う。

    では、こういう言い訳ばかりをする人たちの心理状態は、いったいどういうものなのか?----と、いうことに、今回は焦点を当て考えてみたいと思う。

    ここに一つの実験がある。

    ある会社へ就職試験の面接に訪れた学生たちに、その会社の面接官が、「これからみなさんに輪投げをしてもらいます」と言い、「輪を投げ入れる的(枠)までの距離はあなたたちの自由です。30センチから5メートルまで、好きな場所から投げて下さい」と、付け加えた。

    そこで、学生たちはそれぞれ考えを巡らせる。

    「もしも、的から30センチしか離れずに輪を投げれば確実に入るだろうが、面接官からの評価はかなり低い物となるだろう。気の小さな人間だと思われるかもしれない」

    「では、遠くから投げてみようか?しかし、失敗したら恥ずかしい」

    「でも、もしも入ればポイントはかなり高くなるはずだ」

    そして、大半の学生たちは、ちょうど中間の距離から輪を投げたのだった。しかし、数人だけは、最も手前の30センチからと、最も遠い5メートル先から輪を投げた。

    これにより面接官が観察しようとしていたことは、的に輪が入るか否かということではなく、学生たちに何かを成し遂げようという「達成欲求」が、どれだけあるかということだったのである。

    つまり、達成欲求が強い学生ほど、中間距離から輪を投げ、達成欲求が弱い学生は、近距離と遠距離から輪を投げたのであった。 

    自分とって適切な課題を選び、それに向かって努力し、頑張れば出来るという自信を持っている学生ほど、中間距離から輪を投げたということになるのである。    

    それに比べ、近距離から投げた学生は、たとえ評価が低くても決して失敗しないように最も近くから輪を投げた訳で、慎重すぎて思い切ったチャレンジが出来ない性格であるということを証明し、逆に、遠距離から投げた学生は、「どうせ遠くから投げたのだから、輪が入らなくても大目に見てもらえるだろう。失敗しても仕方がない」との言い訳が後々立つように、あえて不利な条件を選んだのだということを証明したのであった。 

    このことからも判るように、特に遠距離から輪を投げた学生たちは、自分自身が傷つくことを恐れて、わざと出来もしないような賭けに出るのである。これを「セルフ・ハンディキャッピング」と言い、大きな夢を語る人ほど、内心は「そんなこと出来るわけがない」と、消極的に考えているということなのであった。

    そして、出来なかった時のために予め「だって、こんなに遠くから投げたんだから、入らなくても仕方がないでしょう」と、言い訳が出来る予防線を張って物事に臨んでいるのである。

    こういう人間に大きな仕事は出来ないし、成功もしない。

    つまり、今の中国人たちは言い訳ばかりで自己反省がなく、自分たちの保身のために如何に失敗を隠そうかということばかりに躍起になっていると、日本人タレントたちの目には映ったのである。

    しかし、本当に前向きなパワーを持っている人は、自己反省を恐れず、自分にちょうどいい身の丈の目標を掲げることが出来る人なのである。    

    中国という国が、地道に地に足をつけて将来を見据えることが出来るようになるまでには今後何十年かかるか判らないが、日本人には大らかな目で見守ってほしいということのようである。

    でも、今のままの関係では、それも難しいことなのかもしれないが・・・。face07

    

    
    

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